蚊帳を通すと電球の光も柔らかくなり、自然と眠気を誘われるよう。

奈良県の知られざる特産品として挙げられるのが、「蚊帳」でしょう。現代建築の住居ではあまり使用されることはなくなってきましたが、冷房よけなどの用途もあり一部では根強い人気があります。今では受注生産しか行っていませんが、奈良市の垣谷繊維も昭和11年から蚊帳の生産を行なっている企業です。「この蚊帳の端切れを折りたたんで縫い合わせ、ふきんにしたら評判がよく、販売を始めたのがきっかけです」と話すのは、代表取締役の垣谷欣司さん。垣谷さんのお母様が、雪のように白いからと「白雪ふきん」と名付け、社名も同様になりました。「小規模だけれどいいものをという精神は、ずっと受け継いでいます」と垣谷さんは話します。垣谷さんの代になってからは、白がスタンダードだったふきんにカラフルな数々の絵柄を染めて販売。するとこれが大ヒット！ その機能の良さとデザインのかわいらしさ、さまざまなアーティストとのコラボレーションが話題となり、テレビや雑誌など多くのメディアに取り上げられています。

絵柄のほとんどは、垣谷さんの手から生まれます。「昔から絵を描くのが好きで。描いたものをテキスタイルに仕上げ、ふきんにしてみようと思いついたんです」と笑いながら話す垣谷さんに、今回アスクルスイートに登場する「白雪姫」と「クローバー」について伺いました。 「白雪姫は子どもたちにとっても馴染みのある童話。最近はDVDなど動画ばかりだけど、絵本の童話も手にとってほしいなと思って、童話をテーマにした物語シリーズを描きました。クローバーは、使う人みんなが幸せになって欲しくてね（笑）」 今では150種類以上の色柄があり、ふきん以外にもハンカチ、バスタオル、てぬぐい、バッグやポーチなどの小物類までさまざまな日用品に展開されています。

薄織物を縫製するため、生地には鹿児島県産のさつまいものでんぷん糊がついていますので、使う前に必ず40℃ぐらいのお湯でよく揉み洗いします。使う度に柔らかくなり、へたりにくく丈夫なのも特長です。ふきんについた汚れは水洗いでさっと落とせますが、塩素系、酸素系の漂白剤も使用可能なので、長期にわたり清潔に保てて、しかも色落ちしないのが嬉しいですね。従来のふきんにはない吸水性、素早い汚れ落ち、さらりとした使用感は、使ってみて初めてその良さを実感できます。台拭きに、食器拭きにとさまざまな用途でご使用ください。