高知出身のやなせたかしさんによるミレーちゃん。ミレーサンドのパッケージにも描かれています。
120℃の油で「油通し」する感覚でビスケットを揚げます。軽やかな食感の秘訣です。
高知のお菓子と聞いて、「ミレービスケット!」と即答できる人は、なかなかのおやつフリークですね。お土産に喜ばれ、地元高知では老若男女が、おやつの定番、酒の相棒としているミレービスケット。その誕生は、昭和30年頃と言われており、豆菓子の製造・販売を生業としていた野村煎豆加工店が、明治製菓が製造していたビスケットを、販売していたのがきっかけでした。明治製菓が製造・販売から撤退した後も、野村煎豆加工店が当時の味や製法を守り、製造を続けています。昔ながらの機械をメンテナンスしながら使い続け、油で揚げる作業や塩をまぶす作業は人の手によるもの。ミレービスケットのキャッチコピーは「まじめなお菓子」とありますが、まさに、製品に向き合う企業のまじめさが伝わるお菓子です。
ミレービスケットの特徴といえば、サクッと軽い食感と、あまじょっぱさ。素焼きしたビスケットを軽く揚げることで、油のうまみやコクが加わります。さらに揚げたての熱いうちに天然塩をまぶすことで、塩が馴染み、ビスケットとの一体感が増すのです。さらにその揚げ油にも秘密が。
「科学的な根拠は調べたことがありませんが、豆菓子の加工をした時に使った鍋、油を使っているので、その油に溶け出した豆のうまみが、ビスケットに移っているのかもしれません」と語るのは、野村煎豆加工店の専務取締役・野村有弘さん。油は継ぎ足し継ぎ足し使われているので、豆の味は感じられませんが、素朴で後を引く美味しさは、野村煎豆加工店ならではの製法にあるのかもしれません。
そんなミレービスケットをちょっぴりリッチに。いちごのチョコクリームがサンドされた「ミレーサンド いちご風味」とミルキーなホワイトチョコが挟まった「ミレーサンド ホワイト」は、数あるミレービスケットのコラボ商品の中でも大ヒット商品です。適度な塩気が甘いチョコを引き立て、まさにやみつきになる味。パッケージにはやなせたかしさんのイラストでミレービスケットのキャラクター「ミレーちゃん」が描かれています。皆を笑顔にする味とかわいらしいパッケージ。ぜひ一度お試しください。
手作業で、熱いうちに塩をまぶしていきます。
野村煎豆加工店のアイデアマン野村有弘さん。県内の企業とのコラボレーションを次々と成功させています。過去には高知県警とコラボレーションして、「振り込め詐欺をミ(やぶ)レー」と書かれたラッピングバスを走らせたことも。
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