
熊本県民のおやつと言えば「いきなり団子」。名称の由来は諸説ありますが、短時間で「いきなり」作れるという説、来客が「いきなり」来ても出せる菓子という説、さつまいもを生のまま入れて蒸してできることから「生き成り」から来たという説があります。基本形は輪切りにしたさつまいもにあんを乗せ、餅などでくるんで高温で蒸したもので、家庭の味として熊本県民に親しまれていますが、なかなか他県では出合えないもの。ちょっと珍しいおやつとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
有限会社コウヤマは、さつまいもなどの農園を経営しながら、収穫されたさつまいもを加工、さらに販売を行い、農業と消費者が直結する「6次産業」に注力しています。南九州の広大な農場で自然の恵みいっぱいに育てられたさつまいもは、お菓子の素材となるほか、芋焼酎の原料にもなるそうです。
看板商品のいきなり団子は「芋屋長兵衛」というブランドで販売されています。芋屋長兵衛のいきなり団子は、もともと家庭の味だった手作りのいきなり団子の味を再現したいという思いから、ほぼすべての工程に人の手が入っています。さらに、地域の農業の活性化や郷土食の保全、地産地消の推進にも貢献すべく、素材の多くに九州産のものを採用しています。さつまいもを“育てる”ところから手がけ、さつまいもの特性とそれを育てる環境・背景を知り尽くしたコウヤマだからこそできた、いきなり団子。全国のデパートの催事に引っ張りだこなのも頷けます。

香山農園にて。加工用のさつまいもを育てるだけでなく、芋苗の販売も行います。

貯蔵庫には、昨年収穫された自社農園と契約農園のさつまいもが。徹底した温度管理を行って鮮度を保っています。高く積まれたさつまいものコンテナを見上げる、常務の堤 洋介さん。

生いもの状態から蒸し上げることで、ホクホクとした食感が保たれます。切り抜かれたさつまいもの破片は、蒸して冷凍し、自社製品に利用します。

いきなり団子に使用するさつまいもは、金時芋と高系14号。丸く型取ったさつまいもは生のまま、粒あんと一緒に九州産の小麦粉の生地に包まれ、そして一気に蒸し上げます。できあがったいきなり団子の粗熱を取ったらひとつひとつ丁寧に包装しています。モチモチとした弾力のある生地の美味しさを保てるよう、急速冷凍で水分を瞬時に閉じ込め、全国へお届けします。
さつまいもの、あまり繊維質を感じさせないほっこりとした食感と強い甘み、風味の良い粒あん、少し塩気のある薄めの生地のバランスの良さに、もう一個、また一個と手が伸びてしまいます。定番のプレーンに加え、生地とあんに綾紫芋を使用した「むらさき」、春の訪れを感じさせる「よもぎ」、優しい甘さの「黒糖」、桜の葉が入った桜あんの「さくら」と、色とりどりのいきなり団子をお届けします。できたての柔らかな美味しさを再現するために、レンジや蒸し器で温めてお召し上がりください。
本ページの記載事項は、2014年3月14日現在の情報です。



