

大きな釜でエビせんを揚げていきます。「フライヤーだと200度近くまで油の温度が上がらず、フワッとしたできにならない」のだとか。

フライヤーから出したエビせんは、遠心力で油を切ります。熱いうちにやらなければならない作業ですが、熱気が作業場に充満する作業でもあります。
五反田駅から徒歩7分ほど。住宅街の一角に「進世堂」はあります。
実はこの店、知る人ぞ知る名店。メディアでも「著名人御用達の店」として、数多く取り上げられているのです。明治初期創業の老舗ながらも、ご主人の明るい人柄と軽快なトーク、そして手づくりのおいしい菓子を目当てにひっきりなしにお客さんが訪れます。常連さんには歌舞伎役者や料理研究家、映画監督などもいて、お目当てはこの「江戸みやげ」。著名人のお気に入りとして長く長く愛されています。
なぜこれほどまでに人々に愛されるのでしょうか? 「それは素材の良さと手間暇惜しまないことにあるのかもしれませんね」と店主の杉江烈さん。
エビは、知多半島のアカエビ(季節によっては瀬戸内のタカツメエビ)を使用。しかも、皮と頭を一匹一匹丁寧に取り除いたむき身のみを使用しています。このひと手間が、雑味なく甘さと旨味が際立つエビせんをつくる秘訣です。
あられの原材料となる餅米は、しめはり餅米と呼ばれる大変貴重なもの。しかも自社の棚田で米づくりから手がけているというのだから驚き! 味・風味ともに抜群で、コシのある餅はそのまま食べても十分おいしいのですが、のり巻きやゴマといったあられになってエビせんと一緒に頬張ることで持ち味を発揮。さまざまな食感や味わいを演出します。
杉江さんは6代目。「続けるって難しいですよね」と言いながらも、昔ながらの製法を守り続けています。特別にエビせんのつくり方を見せていただきました。作業場のいたるところに置いてある一斗缶は、アカエビのすり身とうるち米粉を練り上げて乾燥させたもの。高級天ぷら店でも使用している上質な太白ごま油や綿実油を200度近くまで温度を上げた油に、このエビせんのもとを入れて揚げていくのですが、一瞬でせんべいに含まれた水分が蒸発し熱気が立ちこめます。それでも杉江さんはひるまずに釜を混ぜていくこと数分。こうして空気を含ませることでまんべんなく揚がり、パリッとした軽い食感に仕上がるのだそうです。焦げないように目が離せないうえに、熱気が顔を直撃して息をするのも苦しいくらい。作業場全体が高温になり杉江さんは顔を真っ赤にしながらエビせんを揚げていきます。
これほど手間暇かけてできたエビせんは、噛み締めるほどにエビの旨みを感じられ、軽い塩味はいくら食べても飽きがきません。思わず一袋を独り占めして食べてしまいたい衝動に駆られますが……それは我慢我慢。この幸福をみなさんで分け合ってあげてくださいね。

エビせんのできあがり。エビせん同士が擦れ合う「ザザッ」という音がたまりません。

美食家で芸術家の北大路魯山人が書いたと伝わる進世堂の看板。
本ページの記載事項は、2016年9月1日現在の情報です。
こちらの賞品はお申し込みを終了いたしました。
進世堂
江戸みやげ 140g
素材に勝る業はなし 著名人や食通にもこよなく愛されるエビせんとあられ
2,500point
賞品番号:W2-36937
140g入



