オフィス向け通販事業での進化、個人向けECへの挑戦 新たな社会貢献を生み出すオープン・イノベーション
アスクル株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 岩田 彰一郎
インタビュー実施日:2014/7/17
  • 進化への挑戦と社会への貢献
  • 未来へ向けたキーとなる「オープン・イノベーション」
  • オフィス向け通販事業でのアスクルの進化を個人向けECでも実現
  • 物流センターにおける社会課題への取り組み
  • 次代にジャンプできる企業を目指して

進化への挑戦と社会への貢献

 2012年10月にスタートさせた、個人向けEC「LOHACO」(ロハコ)は、私たちにとって新たな挑戦でした。私たちが挑戦を続けるベースには、「お客様のために進化する」という企業理念のもと、事業を通じて社会の課題を解決していくことが企業の本来の役割であり、企業の社会への貢献であるという考え方が常にあります。そして、社会に貢献することで、企業も社会も共に成長していくためには、イノベーションが不可欠だと思います。今まではできなかったことを達成して、新しい価値を提供するからこそアスクルのサービスを利用していただけるのだと思いますし、私たちも常にお客様に驚きや感動を与えられるようなサービス進化を続けることで、次の時代にジャンプできる企業でありたいと思います。

未来へ向けたキーとなる「オープン・イノベーション」

 「LOHACO」をご利用いただいたお客様が累計で100万人を突破し、「LOHACO」が徐々に社会に浸透してきた今、未来に向けたキーとなるのは、自社の成長だけを視野に入れたイノベーションではなく、ビジョンを共有できる企業や組織などが足並みを揃えて行う「オープン・イノベーション」であり、それにより新たに社会に貢献できるビジネスを生み出すことだと思います。
 2012年4月にヤフー株式会社と業務・資本提携し、2014年2月には、サプライヤーの皆様と共同でWebマーケティングの実証実験や実践を推進する「LOHACO ECマーケティングラボ」を設立しました。さらに2014年7月には、お弁当・ケータリングの総合宅配サービス「ごちクル」を展開するスターフェスティバル株式会社とも業務・資本提携しました。
 ビジネスに対する根本的な考え方や、社会に対する姿勢、志が合致するかどうか、が一緒にビジネスや社会課題の解決を図っていく上では非常に重要な鍵となると考えています。
 こういった、志を共にできる企業や組織などとのコラボレーションは今後も増えていくと思いますし、時代の変化に見合った社会貢献の輪をさらに広げていきたいと考えています。

オフィス向け通販事業でのアスクルの進化を個人向けECでも実現

 「LOHACO」は個人向けのサービスですが、アスクルは本来、主に中小事業所を対象としたオフィス向けサービスとしてスタートし、おかげさまで現在も成長を続けています。私たちが社会に対する役割をはっきりと自覚できたのは、これまでオフィス向け通販のビジネスを手がけてきたからだと思います。
 BtoBのビジネスで日々お客様と向き合っていると、自分たちのサービスがどんなお客様にご利用いただいているかが見えてきます。その結果、いわゆる一般のオフィスだけではなく、建設・工事の現場、病院や介護施設の現場、大学の研究室や工場、飲食業など、想像以上に幅広い業種のお客様にアスクルをご利用いただいていることが分かります。
 メディカル事業がスタートしたのも、病院や介護施設の現場で働く方々からの、「明日届くアスクルのサービスは便利なので、専門的な医療品も同じように届けてもらえませんか」という声から始まったことですし、工具や計測機器、理化学用品などの品揃えに力を入れていったのも、工場や研究所のお客様の声にお応えしようとしたからでした。オフィス向け通販では今後も変わらぬ進化を続けていきます。
 また、個人向けECでも、インターネットで医薬品をご購入いただけるサービスとして、2013年12月、「LOHACO」内に医薬品専門店「ロハコドラッグ」をオープンし、さらに2014年6月からは第1類医薬品の販売を開始しました。
 これまで培ってきたノウハウをオフィス向け通販・個人向けEC、それぞれの事業に最大限に活かしていきたいと思います。

物流センターにおける社会課題への取り組み

 私たちのビジネスの根幹を支えているのは、物流の現場です。2013年7月から稼動している「ASKUL Logi PARK 首都圏」においては、2014年3月より、太陽光パネルにより発電した電力の売電も開始しています。今後アスクルが建設する物流拠点には、すべて太陽光発電を導入することを考えており、2016年1月に福岡で稼動予定の「ASKUL Logi PARK福岡」についても、環境対応型の物流センターとして建設を進めています。
 エネルギー面での環境負荷の低減にも引き続き取り組んでいきますが、今後は近年取り扱いが増えている食品についても、商品の品質管理の徹底を図るとともに、サプライチェーン全体での食品廃棄ロスの削減に向けて取り組んでいければと思います。また、全国の物流センターにおける雇用を拡大することによっても、新たな社会貢献の可能性が広がるのではないかと考えています。イノベーションとは新事業を立ち上げることだけではなく、自分たちの足もとを見つめ直すことでもあるはずです。

次代にジャンプできる企業を目指して

 「お客様のために進化する」という企業理念のもと、サプライヤー様とお客様・生活者をつなぐ社会最適なプラットフォームをさらに進化させることが、社会の課題を解決し、豊かな社会作りに貢献できると考えています。

 アスクルは、次代にジャンプできる企業を目指して、これからも挑戦と進化を続けてまいります。

2014年7月17日

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