電報の活用術

送った電報は、どう受け取られる?
電報披露について知っておこう

電報は営業ツールとして有効なアイテムです。数あるメリットのなかでも、最重要といえる点が「電報」には「披露」の場がある、ということ。多くの列席者が集う場で、自分や会社の名前を売るチャンスですので見逃せません。まずは「電報披露」がどのようになされるか、知っておきましょう。

メールや手紙にはない独自のメリット!
電報には『披露』される場がある

結婚式では必ずといっていいほど、電報披露の場が用意されます。また、告別式では司会者から「弔電の紹介」といった形で代読される……など。実際、政治家や有力者は名前のアピールのために電報を使う、という話があるのだそう。式中の電報披露は、送り先の相手だけでなく、列席者にも名前が伝わる貴重な機会なのです。

また、受け取り側が社内や現場で電報を掲示することも。ビジュアルが多くの人の目に触れることになりますから、見た目で印象に残すための工夫もするといいですね。どのような見た目にするとよいかについてものちほど詳しくご紹介します。

電報披露のタイミングや順番、注意すべきことは?
結婚式と告別式

電報披露はどんなタイミングで行われるのでしょうか。結婚式を例に確認していきましょう。

結婚式の祝電は、主賓らの祝辞や乾杯などが終わり、新郎新婦(あるいは新婦のみ)がお色直しのため退場し、出席者は歓談、食事を楽しんでいるタイミングで披露されることが多いようです。あるいは、友人や職場の同僚による余興も済んで、お開きが近いタイミングで披露されることもあります。いずれにしても、結婚式の雰囲気がやや落ち着いた、出席者が司会のことばに耳を傾けやすい時間帯での披露となります。

具体的には、
「皆様ご歓談中ではございますが、ここで少しお時間を頂戴しまして、祝電をご披露させていただきます」
といった司会者の言葉に続き、電報が読まれます。

披露される順番は一般的に、まずは議員や有力者。新郎、新婦の順に勤務先社長をはじめ、職場関係者、取引先などからの電報を紹介し、続いて新郎、新婦の恩師・友人・知人、新郎新婦の父母の関係者、親族、といった順になることが多いようです。

新郎新婦の直接の関係者からはもちろん、新郎新婦の両親の勤務先や取引先、両親の知人といった方からも送られてきます。ですから、ビジネスとして送ることを考えたとき、お取引先相手その人の結婚式だけでなく、取引相手の周辺の方の情報もキャッチしておきたいですね。

また電報の数が多い場合、すべてを式中に読み上げることはできないことも。その場合は司会者が何通かの祝電を読み上げた後、「時間の都合により送り主様のお名前のみのご紹介とさせていただきます」と、名前のみの紹介に移ることが多いです。またあまりにも多数の場合は「他多数頂戴しております」と省略される可能性もあります。

告別式での弔電の紹介のタイミングは、地域や宗旨、葬儀社などによって違いがあります。2~3通、多くても5通くらいの電報が読まれ、あとはお名前の紹介、となるケースが多いようです。
弔電は、そもそも葬儀にどうしても出席できない場合に送る電報ですから、「電報披露」を期待するのではなく、ご遺族に哀悼の意を伝えることを第一としましょう。というのも実は、本来時間をやりくりして葬儀に出席している人もいるなかで、出席していない人の電報を紹介するのはおかしいのではないか、という考え方も。故人や遺族と、送り手の関係や、披露の可能性のあるなしからの判断も必要ですが、場合によっては電文の最後に、「弔電紹介(披露)は不要です」と書き添えておくのもひとつの方法。このような配慮が心配りの行き届いた人、という印象につながることもあるかもしれませんね。

電報披露の別バージョン 電報が『掲示』されることも考えよう

電報文披露の際、省略されて名前しか呼ばれない場合もありますが、あとで掲示されることもあります。この場合は多くの人の目に触れることになるので、まさに注目されるチャンス。どんな電報にするのか、見た目も大事になります。祝電の場合は、台紙を華やかにしたり、ギフト付き電報にしたり、という方法もありますが、ビジネスとして会社や自分を売り込みたいときには、違うアプローチもおすすめ。
それはオリジナル画像を入れることです。例えば社名を入れる際、テキストだけでなく図柄のある企業ロゴが入っていると、途端に印象が強くなります。また、親しくしている取引先の方への祝電なら、自分と相手が一緒に写っている写真や、その取引先の方と一緒に仕事をしているチームメンバー全員で撮った写真などを入れると、お祝い心と遊び心、親しみを感じさせるような電報となり、掲示板で目立ち、またサプライズになるのでおすすめです。

企業ロゴ・写真など画像を入れるなら