アスクル資源循環の
取り組みのお知らせ

【日本初】使用済みクリアホルダーとペットボトルキャップから新素材を開発

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2025.12.24


廃棄物を原材料に利用したアップサイクルブランド/プロジェクト『ReTA BASE』より、新たな素材がローンチされ、日本初(※)による市場回収したクリアホルダーと工場内廃棄ペットボトルキャップからの再生原料を利用し、製織したシート素材ポリオレフィンクロスを開発しました。この新素材は、プラスチック廃棄物の有効利用を目的としており、環境負荷の低減に貢献します。 また、従来の素材に比べて軽量でありながら防水性に優れているため、さまざまな用途で活用が期待されています。

  • 株式会社ナレッジワイヤによるG-Search 新聞・雑誌記事横断検索、日経テレコン(日経関連紙・誌記事)検索に基づく。2025年11月27日調査実施。
ReTA BASE®️

株式会社TRIFE DESIGN(東京都)が運営するアップサイクルブランド/プロジェクト『ReTA BASE』において、アスクル株式会社(東京都)および日本山村硝子株式会社(兵庫県)北辰化成工業株式会社(石川県)が協働パートナーとして参画し、新素材の開発を進めてまいりました。

開発したリバーシブルカラー仕様のシート素材(ポリオレフィンクロス)組成は、経糸:ヴァージンポリエチレン製フラットヤーンを使用、緯糸:再生ポリプロピレン製フラットヤーン(80%:使用済みクリアホルダー由来、20%:工場内廃棄ペットボトルキャップ由来)

各社パート

株式会社TRIFE DESIGN
プロジェクト全体のディレクションとデザイン
アスクル株式会社
使用済みクリアホルダーの回収・分別・再生原料化(ペレット)
日本山村硝子株式会社
工場内廃棄ペットボトルキャップの再生原料化(ペレット)
北辰化成工業株式会社
使用済みクリアホルダーと工場内廃棄ペットボトルキャップからの再生原料(ペレット)を利用したフラットヤーン製造

今回、日本初となる市場回収したクリアホルダーと工場内廃棄ペットボトルキャップからの再生原料を利用したシート素材(ポリオレフィンクロス)を、全工程を国内で完結する循環型モデルとして発表いたします。本取り組みは、地球規模の環境問題であるプラスチック廃棄物の有効利用を目的としており、異業種が連携して同一の目標に向かって協力するという点が大きな特徴です。

ReTA BASE®️使用済みクリアホルダー+PETボトルキャップから生まれる未来

クリアホルダーの主原料であるポリプロピレンは、従来は樹脂成形により加工されることが多く、樹脂成形のメリットは、効率よく大量生産が可能な点ですが、生産に使用する金型には多額の費用が必要となります。今回は金型を使用した樹脂成形ではなく、シート素材(ポリオレフィンクロス)を開発することで、縫製品などの加工が容易になり、また金型代などの初期コストを抑えたプロダクト開発が可能になります。 今回のシート素材(ポリオレフィンクロス)の開発にあたり、幾つものハードルがありました。 まず、市場回収したクリアホルダーを原材料とするフラットヤーンの前例がなく、製造プロセスの確立に時間と労力を要しました。 ペレットの成形温度や冷却、各再生素材の配合率などフラットヤーンの品質を均一に保つための技術的課題も克服する必要がありました。 さらに、シート素材(ポリオレフィンクロス)の性能向上と持続可能性を両立させるため、素材選びから製織方法に至るまで細心の注意が払われました。各社の協力により、環境に配慮した軽量で防水性にも優れたシート素材が誕生しました。 この循環型モデルは、廃棄物のリサイクルプロセス全体を国内で完結させることで、輸送コストや環境への影響を最小限に抑えることができます。また、地域経済の活性化にも寄与し、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となります。

ReTA BASE®️使用済みクリアホルダーとPETボトルキャップが回収され、再生原料ペレット、フラットヤーン、生地、プロダクトを経て販売されお客様に届く循環の仕組み。
参考
株式会社TRIFE DESIGN プレスリリース
「【日本初】使用済みクリアホルダーとペットボトルキャップから新たなシート素材(ポリオレフィンクロス)を開発」(2025年12月9日)
参考
日本山村硝子株式会社 プレスリリース
「【日本初】異業種 4 社による PETボトルキャップとクリアホルダーを原材料に使用した「シート素材」を開発」(2025年12月9日)

アスクル資源循環プラットフォームについて

https://www.askul.co.jp/kaisya/shigen/

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