中期経営計画(2022年5月期~2025年5月期)
企業価値の向上および激化するEC市場での競争に勝ち抜くため、2022年5月期から2025年5月期を最終年度とする4カ年の中期経営計画を策定し2021年7月に発表しました。
「オフィス通販からのトランスフォーメーション」を掲げ、すべての仕事場とくらしを支えるインフラ企業としてのポジションを確立すべく、①戦略業種と品揃え拡大、②BtoB最強ECサイト構築、③Zホールディングスとのシナジー、④プラットフォームの改革の4つの最重要戦略を着実に進めてまいります。
※当ページの情報は2021年7月の中期経営計画(2022年5月期~2025年5月期)発表時点のものとなります
※Zホールディングス株式会社は2023年10月1日にグループ内再編を行い、ヤフー株式会社、LINE株式会社等と統合し、LINEヤフー株式会社に商号変更しました
基本方針
企業の責任として求められるサステナブル経営、アスクルの成長の実現に欠かせないお客様価値の最大化、そして、企業価値向上に向けたより一層の高収益モデルへの変革、これらの三つの方針を基本方針とし、経営を進めていきます。
経営指標
2025年5月期には連結で売上高5,500億円、営業利益率5%、株主資本利益率(ROE)20%を目指します。
最重要戦略
戦略業種と品揃え拡大
当社のBtoBの登録お客様数の上位業種であり、今後EC化が拡大することが期待される医療機関・介護施設(メディカル領域)、製造業(MRO領域)を2大戦略業種と位置づけ、専門商材=ロングテール商品の品揃えを拡大し、お客様の新規獲得と買い回りを拡大していきます。
取扱い商品数を拡大するとともに、当日・翌日配送が可能な在庫商品数も拡大し、お客様の利便性を高めます。さらに、オリジナル商品も一層拡大し、お客様価値の最大化を目指します。
BtoB最強ECサイト構築
中小事業所向けと中堅大企業向けの両サイトの強みを結集した、新たなECサイト「新アスクルWebサイト」を構築し、企業規模、勤務場所・形態を問わず、働くすべてのお客様にさらに便利に商品・サービスを提供します。
Zホールディングスとのシナジー
Zホールディングスとの連携で継続的な販促を実施し、引き続き売上を拡大するとともに、2022年5月期にLOHACO本店をヤフー株式会社のシステム基盤に移管したことによる固定費の削減等により、2023年5月期には黒字化を実現する見込みです。これを通過点として、中期経営計画期間中には200億円の売上増、そして、さらにその先の再成長を着実に進めていきます。
プラットフォーム改革
物流センター構造改革
物流センターの出荷能力を最大化するため、前捌き用や補充用など外部倉庫を活用し、物流センター機能を出荷に特化させる取り組みを進めていきます。今後は外部倉庫の活用によって物流センターでのロングテール商品在庫を可能にし、ロングテール商品も当日・翌日配送=「明日来る」を実現して、さらなる売上拡大を目指します。
センターと配送のB・C融合
BtoBとBtoCでの物流センターの共通化、在庫の共用化などを進め、翌日配送商品の拡大や品切れを削減し、お客様へのサービスレベルの向上を目指します。
そして、配送の領域でもBtoBとBtoCの融合を進めていきます。これまでBtoBの配送だけを担っていた配送パートナーがBtoC配送も担うことができるように、自社開発の配送管理システム「とらっくる」のオープン化(外部提供)を始めました。
BtoC配送には、BtoBとは異なるサービスレベルが必要ですが、配送管理システムを提供することで、BtoBとBtoCの荷物を混載した配送が実現され、配送効率が向上します。
B to B 配送
- 不在率低い
- オフィス街やビルに密集、配送密度が高い
B to C 配送
- 時間帯指定
- 不在・再配達多い
- 宅配ボックス等受け渡しの細かな対応
バリューチェーンDXを実現するアスクルのデータ活用
アスクルのバリューチェーンすべてのプロセスおよびシステムで発生する膨大なデータをビッグデータプラットフォームである「ASKUL-EARTH」に収集・共有することで、蓄積されたビッグデータを全社の業務部門で分析、活用できる仕組みを構築しています。
また、これらのビッグデータ活用に必要なスキルや知識を習得するため、全社員を対象とした教育プログラム「ASKUL DX ACADEMY」を通じ、ビッグデータを活用したDXの取り組みを進めています。