更新日:2025年1月30日
ボールペンのインクが出ない!対処法やインクがあるのに出ない原因は?

書類の記入やメモ書きなど、日常業務でボールペンを使おうとしたときに、線が出てこず書けなかった経験がある方も多いのではないでしょうか。
このようなトラブルの原因にはいくつかのパターンがあり、適切な対応をすれば再び文字が書けるようになる場合もあります。本記事では、ボールペンのインクが出ない原因とその対処法を解説します。
ボールペンのインクが出ない原因
ボールペンのインクが出なくなったとき、処分して新品を使うのは手っ取り早い方法のひとつです。しかし、ペンの1本や2本とはいえ、積み重なると消耗品費がかさみます。無駄な支出を抑えるためにも、できれば長く使い続けたいところです。そこで、インクが出ない原因別の適切な対処法を確認しておきましょう。
インク切れしている
文字や線が書けない最も一般的な原因は、インク切れです。このケースでは、そのままの状態で再び使えるようにはならないので、買い替えが必要です。
新品を購入するのもよいですが、コストを抑えたい、あるいはエコに配慮したいといった場合には、替芯を購入して交換するという手段もあります。通常、本体を丸ごと買い替えるよりは安くすみます。交換用の芯は、本体のメーカーや種類にあわせて選びましょう。
なお、インク残量は外から確認できる透明な軸の製品もあれば、分解しないとわからない製品もあります。替芯の利用でコスト削減を狙うなら、外から確認できるタイプの製品をそろえるのがおすすめです。
ペン先が傷ついている
ペン先(チップ)が傷ついていることも、インクが出ない原因のひとつです。先端部分のボールは直径1mmに満たないものも多く、実に精密な構造となっています。文具を無造作に扱う人は少なくありませんが、ペンをうっかり落としたり固い物にぶつけたりすると、変形してしまう可能性があります。
特に、ボール部分が曲がったりへこんだりしてスムーズに転がらなくなれば、インクが出なくなってもおかしくありません。こうした状態になると修復が難しいため、替芯や本体の購入を検討することが一般的です。
ペン先に異物が混入している
ペン先への異物混入も、書き心地を悪くしてしまう原因です。例えば、布の上に文字を書こうとすると繊維が絡まり、詰まりを誘発してしまうことがあります。このような詰まりによってボール部分が正常に回転しないと、インクがスムーズに出なくなりがちです。
ボールペンは本来、紙などの素材に使用することを前提としています。使用する素材に注意し、ペン先を清潔に保つことが大切です。
ボールペンで書けない材質に書いている
書こうとしている材質が原因というケースもあります。特に、コーティングが施された紙や感熱紙では、素材表面のコート剤という塗料をボール部分が巻き込む形になり、詰まりを引き起こしがちです。また、粗い紙質では繊維が詰まります。
こうした用紙などに書き込みをしたい場合は、別のタイプのペンを使うのがおすすめです。例えば、ジェルペンやマーカーなど、材質に合った文房具を選べば、備品の消耗や故障を減らせます。
紙が濡れている
書こうとする紙が水分を含んでいると、上手く線が引けないことがあります。水に濡れた紙や手汗で湿った紙では、ボール部分が転がりにくくなるためです。また、皮脂や汚れが付着した紙も同様に、ペン先へ悪影響をおよぼします。書き心地を保とうとするなら、乾燥している清潔な紙を準備することが重要です。
芯の中に空気が詰まっている
芯の部分に空気が入り込んでいると、インクが非常に出にくくなります。ボールペンの仕組みは、インクがパイプを通ってボール部分に流れるというもので、横向きや上向きにしたまま長期間放置すると空気が入り込んでしまいます。その結果、インクの流れが妨げられるわけです。
使わないときには、ペン先を下向きに立てて置くことや、キャップ付きのペンであれば、使用後にキャップをきちんと閉めるよう心がけましょう。
インクの寿命が切れている

ペンのインクには使用期限があります。油性だとはおおよそ3年、水性ならば約2年が目安です。これを過ぎるとインクが固まってしまい、使えなくなることがあります。
しばらく使っていなかった古いものを使用する際には、インクの状態を確認し、固まっている場合は芯を交換するなどの対応を行いましょう。劣化を防ぐには、定期的にボールペンを使用し、できれば早めに使い切ることが重要です。
ボールペンのインクが出ないときの対処法
ボールペンで何かを書こうとした際にインクが出ないと、作業が止まってストレスを感じるかもしれません。しかし、このような状況でも、ケースに応じた対処法を試すことで、再びペンを使えるようになることがあります。ここからは、ペンの機能を復活させるための具体的な対処法を解説します。
ティッシュにペン先を擦り付ける
基本的な対処法として、ティッシュペーパーを用いるやり方があります。
まず、ティッシュペーパーをテーブルの上に4枚程度重ねて置きます。その上で、ペンの先端を軽く押し付けながら、小さな円を描くように動かします。この際、強く押しすぎるとペン先が傷む恐れもあるため、優しく行うことがポイントです。
ティッシュペーパーは柔らかい素材なので適度な摩擦が生まれ、ボール部分のスムーズな回転を促します。この方法は、インクが詰まったり乾燥したりしたケースにおいて特に効果的です。
ペン先を除光液に染み込ませる
マニキュアの除光液を活用する方法が効果を発揮するケースもあります。特に、インクが固まってペン先に詰まってしまったときにおすすめです。
まず、ティッシュペーパーを数枚用意し、その一部に除光液を少量染み込ませます。このとき、ティッシュが濡れすぎないよう注意しましょう。それから除光液を染み込ませた部分にペン先を置き、しっかりと輪ゴムなどで固定します。ペン先を固定することで、除光液が全体に行き渡りやすくなりますので、この状態で約10分間放置してください。
除光液にはインクを溶かす成分が含まれており、固まって動きが悪くなったボール部分を再び滑らかにする効果が期待できます。時間が経ったら、ペン先をティッシュから外し、ペンを紙に軽く押し付けるようにして試し書きを行います。上手く書けるようになれば成功です。
手の熱で温める
ペン先の軽度な乾燥が問題を引き起こしているケースでは、手の熱を利用して温める方法があります。ペン先をしっかりと手のひらで包み込むようにして温めましょう。人肌の温度でペン先がほんのり温かくなると、乾燥した部分が取り除かれて、インクが潤いを取り戻すかもしれません。なお、より効果的に温める手段として、ドライヤーで温風を当てる方法もあります。ただ、このやり方ではペン本体が熱で変形する可能性があるため、なるべく控えましょう。
水に濡らしてみる
水性インクの乾燥には、水を使った対処法が効果的です。濡らしたティッシュを用意し、ペン先を軽く押し付けて動かします。この動作を繰り返すことで、詰まりが解消される可能性があります。また、ペン先を水で直接濡らしてから紙に書いてみる方法もおすすめです。ただし、一気に大量の水に漬けないよう気を付けてください。なお、この方法だと油性インクには効果がありません。試みる前にインクの性質を確認しましょう。
ボールペンのインクが出ない状況を防ぐ方法
ボールペンでインクが出ないトラブルは、使用方法や保管方法を少し工夫するだけで防ぐことが可能です。日頃から適切に取り扱うことで、スムーズに使える状態を維持できます。ここからは予防を念頭に置き、具体的な対策方法を解説します。
常にキャップを付けておく
ボールペンを長持ちさせるためには、ペン先の乾燥を防ぐことが重要です。キャップ式であれば、キャップを付ける習慣を徹底しましょう。ペン先を露出させたままで放置するとインクが乾燥し、スムーズに書けなくなることがあります。特に、乾燥しやすい環境やエアコンの風が当たる場所に置くのは良くありません。
また、ノック式でも、使用後にノックをしてペン先を収納しなければ、インクが乾燥しやすくなります。そのままバッグや筆箱に入れると、ホコリや異物が付着し、書き心地を損ねてしまうかもしれません。
ペン先を上に向けて書かないようにする

ボールペンは、インクが重力にしたがってペン先に流れる仕組みになっています。そのため、ボール部分を上向きにして書くと、インクが逆流してペン先へ届かなくなりがちです。これが続くと、インクが詰まったり乾燥したりして、スムーズに書けなくなる原因となりかねません。
特に、長時間ペン先を上向きにして使用すると、ペン内部に空気が入り込み、インクの流れをさらに悪化させる可能性があります。それを防ぐためにも、常にペン先を下向きにした状態で書くことを意識しましょう。立ったまま書く、あるいは不安定な姿勢で記入する場合でも、できるだけペン先を下向きに保つことが大切です。
また、保管時にも注意が必要です。ペン先が上を向いているとインクが後方に偏り、次回使うときに支障が出ることがあります。そのため、使い終わったペンは横向きに置くか、ペン立てを用いてペン先を下向きに保ちましょう。正しい保管方法により、ボールペンの性能を維持しやすくなります。
ボールペンの正しい管理方法
ボールペンをよりよい状態で維持するための管理方法としては、持ち運び方、保管場所、使い方の心得という3つが重要です。以下では、快適な書き心地を長く保つ上で意識しておきたい適切な管理の仕方を解説します。
ペンケースに入れて持ち運ぶ
取引先への訪問時や出張時など、ボールペンを外出先で使用する場合、ペンケースに入れて持ち運ぶことを推奨します。ペンケースに入れることで、ペン先が外部の衝撃から保護され、インク漏れやペン先の損傷を防ぐことができるからです。特に、ペン先を出したままカバンやポケットに直接入れると、服などが汚れるだけでなく、布地との摩擦によってペン先が傷ついてしまうことがあります。
また、ペン先がむき出しの状態では空気が入り込みやすくなり、インクの乾燥や詰まりを引き起こしかねません。これを防ぐためにも、ペンケースやキャップをしっかり使用して、ペン先を保護することが重要です。
ペンケースを選ぶ際は、ペンが動かないようなサイズや構造のものを選ぶと、長持ちさせることにもつながります。ペンが固定できる仕切りのあるタイプや、クッション性のある素材を使用した製品を選ぶとさらに安心です。会社で備品としてペンケースを購入する場合も、こうした点を意識してみましょう。
高温多湿な場所で保管しない
ペンの保管にあたっては、その環境にも注意が必要です。直射日光が当たる場所や高温多湿な環境で保管すると、ペン本体が変形したり、インクが漏れたりするリスクがあります。特に夏場の車内や暖房が効きすぎた部屋など、温度が高くなる場所に長時間放置しておくのは避けるべきです。
高温多湿な環境では、インクの成分が分離しやすくなり、インク詰まりや乾燥を招きがちです。保管する際は、日陰で涼しい場所を選び、ペンケースやデスクの引き出しなど、安定した環境で管理しましょう。
ボールペンを立てて保管する場合は、インクの逆流を防ぐためにペン先が下を向くようにするのが理想的です。横置きで保管する場合は、ペンが転がらないよう工夫してください。
購入後はできるだけ早く使い切る
ボールペンのインクには使用期限があるため、購入後はなるべく早く使い切ることを心がけましょう。油性インクの場合は約3年、水性インクの場合は約2年が一般的な寿命とされています。インクの成分は時間とともに変化し、溶剤が蒸発することでインクが固まって、スムーズに書けなくなってしまいます。
特に、備品室などに置きっぱなしだったようなペンは、インクが固まっている可能性もあるので、定期的に取り出して書き心地を確認することが大切です。複数のボールペンが職場にある場合は、なるべく古いものから優先して使ってもらうようにすると、劣化を防いで廃棄を減らせます。そのために、ペンの購入日を控えておくのも効果的です。
まとめ
職場でボールペンを使用する際には、キャップを付けて保管したり、高温多湿を避けたりするなどの基本的な保管方法を意識することが大切です。
この記事で紹介したインクが出づらくなる原因と対処法を参考にして、ボールペンを快適に使い続けるための工夫を取り入れてみてください。
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