更新日:2025年5月15日
鳩よけ・鳥よけの方法は?代表的な被害や対策について紹介

建物に鳩などの鳥が集まると、衛生面や建物の資産価値などに悪影響が出る恐れがあります。鳥が居付いてしまうと解決が難しくなるため、できるだけ早く対策することが大切です。
本記事では、鳥が寄ってきやすい建物の特徴や鳥が集まることで起こり得る被害、鳩よけ・鳥よけの方法などを紹介しますので、鳥の被害にお困りの方はぜひ参考にしてください。
鳩や他の鳥が寄ってきやすい建物の特徴

鳩などの鳥が集まるのは、その建物が鳥にとって快適な環境であるためです。鳩よけ・鳥よけの効果を上げるためにも、どのような建物に鳥が集まりやすいのかを把握しておきましょう。
鳩や他の鳥の餌になるものが多い
鳥の餌になるものが多い建物には、どんどん鳥が寄ってきます。鳩だけでなく、カラスやスズメなどが寄ってくることもあるでしょう。
建物自体には餌がなくても、近隣の公園などに餌付けしている人がいて、餌を待つ間の休憩場所として利用されることもあります。餌場の近くで休憩した方が、より効率的に餌を手に入れられるためです。
餌待ちの鳥がいるとほかの鳥も「そこに餌がある」と認識して集まってくるので、初めは1羽だけだったのが、気づけば群れになっていることもあります。鳥の数が増えれば、その分被害も大きくなる上に解決が難しくなるため、早急に対処しなくてはなりません。
人間が多くいる環境は、鳩にとって安全である
鳥は人間が近づくと逃げていきますが、人間が多いことによって逆に鳥が寄ってきている場合もあります。人間が多いとヘビや猫などの鳥の天敵が近寄らなくなるためです。
例えばビルの屋上や室外機の隙間などは、必要以上に人間が近寄ってくることがありません。しかし、人間の気配はするのでヘビや猫などが寄って来ず、鳥にとって快適な環境になります。
鳥は身を守るために群れるため、一度「この場所は安全」と判断されると仲間を呼び集めてくるので被害が拡大しがちです。
ビルやマンションなどに居付くのは鳩であることが多く、最初は休憩場所に、次はねぐらに、最終的には巣作りして卵を産み子育てをはじめます。
ここまで進行すると、その場所は鳩にとって「自分の縄張り」になり執着する上に法的な問題も発生するため、追い出すのが困難です。なお、鳩以外の鳥も、餌が豊富で安全な場所だと認識すれば寄ってくることがあります。
ビルやマンションなどは鳩や他の鳥が外敵から身を守りやすい環境になる
ビルやマンションなどは、構造的に鳥にとって快適な環境になりやすいです。例えば室外機周辺は雨風がしのげて暖かく、なおかつ死角が多いので身を守りやすいという鳥にとって理想的な環境です。
特に都市部は鳥のねぐらになる樹木が少ないので、建物の死角が鳥のねぐらにされやすい傾向にあります。
ビルやマンションで鳩や他の鳥が住み着きやすい場所
鳩よけ・鳥よけの効果を上げるには、特に鳩やその他の鳥が住み着きやすい場所をメインに対策する必要があります。どのような場所が狙われやすいのかを把握しておきましょう。
ベランダ
鳩をはじめとする多くの鳥は、雨風をしのげる高所を好みます。そのため、ビルやマンション、アパートなどのベランダは、鳥に住み着かれがちです。
鳥の糞や羽根、小枝などが落ちている場合は、鳩などが巣作りをはじめている可能性があるため、巣が完成する前に対処しましょう。
室外機の裏側
ベランダの中でも、室外機の裏側は鳥が住み着きやすいため注意が必要です。周囲が壁に囲まれていて外敵にも人間にも見つかりにくく、ドレンホースからの排水で水も確保できて、巣作りにぴったりの環境であるためです。
先述の通り、ベランダで巣作りするのは鳩が多いですが、最近は鳥の巣作りに向いた場所が減っているため、スズメなどが室外機の裏側に住み着くこともあります。
屋上の高架水槽
ビルやマンションの屋上に設置されている高架水槽も、鳩などの鳥が住み着きやすい場所です。多くの高架水槽は下部に空間があり、雨風をしのぎながら水も簡単に入手できます。
また、人間の出入りが少なく、外敵からも見つかりにくいため、鳩などの鳥にとっては快適な環境です。屋上にソーラーパネルが設置されている場合は、ソーラーパネルの隙間が狙われることもあります。
鳩や他の鳥によって起こる被害
「鳥が住み着くくらい大したことではないのでは」と思う方もいるかもしれません。しかし、鳩などの鳥が寄ってくると、さまざまなトラブルが発生します。
不衛生な環境になる
鳩などの鳥が集まることによる被害のひとつが、糞によって不衛生な環境になることです。1羽だけでも不衛生ですが、鳥は群れで暮らすため落とされる糞の量も多くなります。
大量に糞を落とされると建物の美観が損なわれるのみならず、糞に含まれる病原菌や寄生虫などによって衛生面の問題が発生することもあります。
悪臭や騒音が発生する
先述の通り、建物に集まった鳩などの鳥を放置すると大量の糞を落とされます。ベランダなどに来るのは鳩であることが多いですが、鳩の糞は、排泄直後はもちろん乾いてからでも臭うので、悪臭に悩まされるでしょう。暑い季節では、熱によってさらに臭いが悪化します。
また、鳥の鳴き声や羽音などの騒音被害も発生します。休憩程度の短い時間なら我慢できるかもしれません。しかし、完全に住み着かれると朝から晩まで鳴き声がしたり、カサカサと動き回る音がしたりするためイライラすることが増えます。
アレルギーや感染症のリスクがある
鳩などの鳥に住み着かれると、アレルギーを発症するリスクがあります。アレルギーが起こるのは、細かな羽毛や乾いた糞から発生する物質を吸い込んでしまうことが原因です。咳や喘息などの呼吸器症状が出るケースが多く、呼吸困難に陥る場合もあります。
また、鳥の糞にはサルモネラ菌やトキソプラズマ、オウム病クラミジアなど、さまざまな菌やウイルス、寄生虫が含まれていることが少なくありません。住み着いた鳥が落とした糞からこれらの病原菌や寄生虫に感染し、病気になるリスクもあります。
軽度の症状で済めばよいのですが、乳幼児や高齢の方、妊娠中の方などが感染すると重症化したり後遺症が続いたりする場合もあり大変危険です。
害虫が発生する
鳩などの鳥が集まると、害虫が発生する恐れもあります。野鳥の体にはノミやダニなどが寄生していることが多いためです。また、ゴキブリのような鳥の糞を餌にする害虫が発生することもあります。
こうした害虫が発生すると、刺されてアレルギー症状が出たり周辺が汚染されたりと、害虫による新たな被害が出る可能性があります。
金属類が腐食する
鳩などの鳥が住み着くと、糞によって金属類が腐食する場合もあります。鳩やカラスなどの糞は、酸性であるためです。ベランダや室外機などの金属部分についた糞を長期間放置すると、その箇所が酸によって腐食してしまいます。
金属部分が腐食すると建物の美観が損なわれるだけでなく、耐久性も落ちることから、建物の資産価値が下がる恐れがあります。
鳩やその他の鳥は自力での駆除が可能?
鳩をはじめ、多くの野鳥は「鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)」によって保護されています。
鳥獣保護管理法とは、鳥獣の捕獲や飼育、販売などを規制するための法律です。この法律により、個人・法人問わず無許可で野鳥やその卵に危害を加えることは禁じられています。巣の移動も禁止です。
ドバトやハシボソガラス、ハシブトガラス、ムクドリなどの「有害鳥獣」と認められた鳥獣については駆除可能ですが、事前に許可を取らなくてはなりません。
また、資格をもつ人でないと駆除が認められない場合もあります。必要な資格や駆除後の処分方法などは自治体ごとに異なるため、あらかじめ確認を取る必要があります。
こうした事情から、ビルやマンションなどに集まった鳥を自力で駆除するのは難しいため、基本的には「鳩よけ」「鳥よけ」の方法を考えることになります。
鳩よけ・鳥よけの方法

建物に鳥が住み着いたときに自力で駆除するのはハードルが高いため、鳩よけ・鳥よけの方法を考える必要があります。具体的な方法を紹介しますので、すでに鳥が寄ってきていて困っている方は、ぜひ試してみてください。
糞の掃除をする
鳩などの鳥対策では、糞の掃除が欠かせません。糞があるとその場所が「安全な縄張り」だと認識されてしまうためです。一度縄張りだと認識するとその場所に執着し、何度追い払っても戻ってきてしまいます。さらには仲間を呼び集めて、そこで巣作りをはじめてしまう恐れもあります。
このような事態を防ぐためには、しっかりと糞を掃除して安全な場所だと思われないようにすることが重要です。糞掃除の基本の手順は下記の通りです。
- 長袖・長ズボンの衣類を身につけ、ゴーグル・マスク・手袋を着用する
- 糞にぬるま湯をかけ、新聞紙を乗せてふやけるのを待つ
- 糞の上に載せた新聞紙で糞を拭き取る
- 糞を拭き取った場所にぬるま湯をかけて洗い流す
- 糞を拭き取った場所に消毒用エタノールをかける
- 使用した新聞紙やマスク、手袋などをビニール袋に入れて密閉し、ゴミとして処分する
掃除のときに身につけていた衣類も、すぐに洗濯しましょう。落ちている糞の量が増えるほど掃除が大変になるので、糞を見つけたら速やかに掃除することが大切です。
鳩の糞掃除での注意点
鳥の糞には菌やウイルス、寄生虫などが含まれているため、掃除の際には必ずゴーグル・マスク・手袋を着用しましょう。
また、乾いた糞を擦ると空気中に舞ってしまい、口や鼻から吸い込みやすくなるので、しっかりとぬるま湯でふやかしてから掃除してください。掃除後は消毒用エタノールで糞が落ちていた場所を消毒することも大切です。
なお、アレルギー体質の方や高齢の方、妊娠中の方、体調がすぐれない方などは、免疫が低下していて菌やウイルスに感染しやすいため、糞掃除は避けることをおすすめします。
市販の鳩よけ・鳥よけアイテムを使う
時々鳩などの鳥が休憩しにくる程度で、それほど被害が深刻化していない段階であれば、市販の鳩よけ・鳥よけで追い払える可能性があります。
スプレー・シート・テープなどいろいろな種類があり、鳩以外の鳥に効果的なアイテムもあるので、今の状況に合うものを選びましょう。
鳥よけネットを使う
ビルやマンションなら、建物全体に防鳥ネットを張って物理的に近寄れないようにする手もあります。この方法なら縄張りに執着して何度も戻ってくる鳩を追い払うのにも効果的です。
「ネットは美観を損なう」と思う方もいるかもしれませんが、最近は遠目だと見えにくい防鳥ネットも販売されています。ネットに抵抗がある方は、そうした製品を利用するとよいでしょう。
ただし、ネットの網目が大きかったり隙間が空いたりしていて鳥が内側に侵入すると、逆に外敵が入りづらい快適な環境だとみなされてしまいます。鳥が通り抜けられないように、網目が細かいネットを隙間なくきっちりと張ることが重要です。
専門の業者に依頼する
多くの人は鳥に関する専門知識をもっていないため、自力での鳩よけ・鳥よけは効果が出ないことも少なくありません。何とか追い払えたとしても、すぐに被害が再発することもあります。また、糞が原因の感染症にかかるリスクもあるので、専門業者に鳩よけ・鳥よけを依頼することも検討してみましょう。
専門業者に任せると、自力で対策するより費用がかかります。しかし、安全に手間をかけずに対策できる上に効果も高いので、費用をかける価値はあるでしょう。
ただし、経験不足の業者や悪質業者も存在するため、トラブルを防ぐためにも依頼前に施工実績や保証内容を確認することが重要です。複数の業者から見積もりを取って、費用が適正かどうかをチェックするのも、よい業者を見極めるのに役立ちます。業者のホームページや口コミサイトなどで、実際にその業者を利用した方からの評判も調べておきましょう。
まとめ
鳩などの鳥が集まると、建物が糞で汚れて美観を損ねたり、悪臭や騒音に悩まされたりします。
鳩よけ・鳥よけの基本は、糞を掃除することです。その後鳩よけ・鳥よけアイテムを使ったり、防鳥ネットを張って物理的に近寄れないようにしたりすれば、鳥の被害を解決できます。自力で対処するのが難しい場合は、専門業者に鳩よけ・鳥よけ対策を依頼しましょう。
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