更新日:2024年11月28日
コンプレッションウェアで快適ワーク! 効果や選び方のポイントを紹介

コンプレッションウェアとは、身体にウェアを圧着させることでパフォーマンスの向上などを図るものです。疲労や怪我の予防などにも効果が期待でき、現場作業にも向いているアイテムです。この記事では、コンプレッションウェアの種類や機能、選び方のポイントなどをご紹介します。
コンプレッションウェアの種類
コンプレッションウェアには、インナーシャツやタイツ、ソックスなど、さまざまな種類があります。それぞれに特長を持っていますので、種類ごとに紹介していきます。
インナーシャツ

コンプレッションのインナーシャツを上半身に着用することで、筋肉の動きをサポートしてくれます。主な種類としては、半袖、ノースリーブ、長袖が基本となります。上半身単独で着用することもありますが、下記に紹介しているタイツやソックスなどの、ほかのコンプレッションアイテムと一緒に着用するケースが多くなっています。
季節によって使い分けることが多く、長袖は秋冬向けで防寒性の高い裏起毛や、保温や保湿ができる素材が使用されています。これは、身体の冷えを防ぎ、筋肉のパフォーマンスを落とさないためでもあります。
半袖やノースリーブは春夏用として着用され、速乾性や冷感素材を使用し、暑さしのぎと快適性を追求しています。
タイツ

スポーツや作業など、身体を動かすときには下半身も重要な働きをしています。タイツタイプのコンプレッションウェアは、太ももやふくらはぎなど、大きな筋肉がある場所をサポートしてくれます。
春夏用のアイテムでは、下半身でよく起こる不快なムレを防止して、快適に作業ができるようになります。
また秋冬用では、脚全体を包み込み保温をしてくれます。太ももやふくらはぎには大きな血管が通っており、筋肉を効率よく動かしています。しかし、筋肉が冷えてしまうと血行不良になり、酸素などが行き届かないため動きが悪くなってしまいます。
コンプレッションウェアのタイツは保温効果があるため、血流をよくして筋肉の動きを抑制しないので、パフォーマンスが落ちることがありません。このような保温効果は、作業中の怪我予防などにも貢献します。
ソックス

ソックスやアームカバーなどは、足や腕など身体の一部を保護したいときに便利です。
コンプレッションウェアの圧迫感が苦手な方には、部分的に使えるこれらのアイテムが最適です。腕や足にだけ着用することで、締め付け感が少なく、より快適に使えます。
またこれらのアイテムは、オフィスや工場など、全館空調で冷えやすい場所でも活躍します。ハードな作業だけでなく、軽作業やデスクワークにも適しています。
コンプレッションウェアの機能・効果
コンプレッションウェアを着用することによって、作業のパフォーマンスにおいて、さまざまな効果が期待できます。
ハードワークで筋肉をサポート
特にハードワークの作業をする職種に対して、コンプレッションウェアは効果を発揮し、筋肉をサポートします。
ウェアを着用することで、身体に適度な圧着が発生して、筋肉の動きをサポートしてくれます。スポーツをする場合でも多く着用されていますが、荷物の積み下ろしなど筋肉を使う仕事でも、この機能が作業者のパフォーマンス向上に貢献します。
また、筋肉の動きをサポートするということは、以下に説明する怪我や息切れの予防、疲労回復、むくみの解消にもつながります。
怪我の予防

ハードな作業をした場合には、激しいスポーツやトレーニングをした後と同様に筋肉痛が出ます。これは、激しい動きによって筋繊維が破壊されて、回復する過程で起こる現象とされています。ハードな作業を繰り返していると、さらに筋肉は損傷して疲労が蓄積されていき、怪我をしやすくなってしまいます。
コンプレッションウェアは、このような怪我を予防することにも役立つと考えられています。それは、ウェアがテーピングと同様の機能を持つからです。
テーピングには、圧迫することにより肉離れや打撲などを防止する効果があります。コンプレッションウェアでも、圧迫によって同様の効果が得られます。また、圧迫によって血流をよくすることで、疲労物質を速やかに処理し、疲労の蓄積も防いでくれると考えられます。
ただしテーピングをするには専門知識が必要であり、自分でやるには限界があります。また、もし間違った方法テーピングを貼った場合には、逆に身体へ負担をかけてしまうことも考えられます。その点、コンプレッションウェアは、着用するだけで効果が得られます。
※適切なサイズを選ばないと十分な効果が発揮されないケースもありますので、注意してください。
息切れの予防
息切れとは、息を吸ったり吐いたりすることに不快感などを覚える症状です。通常、疾病などでない場合は激しい動作を行った際、血液中の酸素が足りなくなると発生します。
専門誌に掲載された論文によると、コンプレッションウェアを着用しても、体内に取り込む酸素量はウェアを着用していない場合と変わらない、という実験結果があります。しかし、一方で心拍数を低下させる効果が認められたとも報告されています。
つまり、心拍数が上がらないことを考慮すれば、「息切れ」という現象を抑制できると考えられます。
また、身体がよく動くということは、作業をする上で自信にもつながり、モチベーションの向上など精神面でもよい影響があると考えられます。
※適切なサイズを選ばないと十分な効果が発揮されないケースもありますので、注意してください。
疲労回復時間の短縮
前述したように、激しい運動やハードな作業をすると筋繊維が破壊されます。もちろん、すぐに回復はしますが、その時間には個人差があり、回復が遅延すれば疲れが長引くことになり、パフォーマンスも低下してしまいます。
コンプレッションウェアは、この回復を短縮させる効果もあるとされています。ある研究結果によれば、運動後にコンプレッションウェアを着用した場合、下半身の筋肉のパワーを回復するのに有効だという報告があります。実験では、高感度CRP(炎症反応)、血清クレアチンキナーゼ(筋肉が破壊されるときに出る物質)の測定を比較して結論を導いています。ただし、この効果は運動による筋肉の損傷が大きい場合にのみ認められる、とのことでした。
この実験結果から、ハードな作業をする場合にコンプレッションウェアを着用すれば、疲労回復時間を短縮できる可能性があります。
これらの効果は、コンプレッションウェアが身体に対して適度な圧力をかけることで、血流がよくなり、筋細胞の回復を促していることが原因と考えられます。
むくみの解消
むくみとは、皮膚の下に余分な水分が溜まっている状態のことを指します。動脈の血液からは各細胞に水分が供給されて、通常であればその後、静脈やリンパ管によって吸収されます。しかし、この回収がうまくいかない場合に水分が溜まってしまい、むくみとなります。
オフィスワークが中心の場合、座っていることが多く、脚のむくみに悩まされる方は少なくありません。また、軽作業でずっと立ちっぱなしという方も、むくみを自覚する方は多いでしょう。原因は長時間同じ姿勢でいることと考えられ、病気などではありません。健康な人にも起こる現象です。
コンプレッションウェアは、この脚のむくみに対しても有効だとされています。それは、下半身に対して適度な圧着が得られるためです。
ちなみに、脚のむくみに対する予防法として、「医療用着圧レギンス」という製品があります。これらの製品はコンプレッションウェアと同様に、下半身に圧着して血流の改善を促します。血流がよくなれば、前述のように水分が皮膚の下に滞ることなく静脈やリンパ管に回収されるので、むくみが軽減されることになります。
姿勢の改善
コンプレッションウェアのなかには、背筋を伸ばしてくれるように圧力がかかるものもあります。このような種類のウェアを着用すれば、姿勢を矯正することも可能です。
猫背など姿勢をあまり気にしない方もいるかもしれませんが、姿勢をよくすることで、さまざまなメリットが得られます。
まず、よい姿勢になると身体中の筋肉が姿勢を保つため適切に使われ、基礎代謝が上がると考えられます。これにより、効率的に身体を使うことが可能ます。
また、筋肉や関節への負担を減らせることも、姿勢を矯正するメリットです。現在、肩こりや腰痛に悩まされている方でも、身体のバランスが整うと、それらの症状が軽減することがあります。
そして、「睡眠中に身体が痛くて起きてしまう」といった方にも、姿勢の矯正が効果的です。姿勢がよくなれば呼吸も深くなり、リラックスできて睡眠の質が向上する場合があります。
一方で、姿勢の悪さを放置しておくと、内臓の状態にも影響するとされています。猫背では胸郭が狭くなるため、肺などの呼吸器や胃腸に不調が生じることがあります。その場合、私生活への影響はもちろん、仕事のパフォーマンスも損ねかねません。コンプレッションウェアだけですぐに姿勢の矯正はできませんが、ほかの方法と合わせることで、より効果が発揮されることもあります。
コンプレッションウェア選びのポイント
現在、市場では多くのコンプレッションウェアが発売されています。素材や機能、サイズなど、ウェアを選ぶ際の重要なポイントについて解説します。
素材で選ぶ
コンプレッションウェアには、さまざまな素材が使用されています。それぞれに特徴がありますので、用途によって選ぶようにしてください。
ナイロン
ポリアミドという、石油から作られる合成樹脂を繊維状にしたものです。摩耗や摩擦に強く、耐久性に優れているのが特長です。
軽くて伸縮性にも優れているため、スポーツウェアや仕事用のユニフォームに向いています。汗を吸ってくれて、乾くのが早いことも知られています。
ポリエステル
ポリエチレンからできている合成繊維です。衣料品の多くがこの素材を使用しており、優れた素材として知られています。
耐久性があり、伸縮性に優れているのはナイロンと同じですが、ナイロンよりも保温性に優れています。そのため、秋冬に着用するコンプレッションウェアに使用されることもあります。
綿
綿(コットン)は、植物から作られる天然素材です。肌触りがよく、通気性があり吸湿性に優れています。その反面、乾きにくく、汗をかくと黄ばみやすいデメリットがあります。用途としては、湿度が低く涼しい場所の作業に適しています。
ウール
ウールは、羊の毛でできた天然の繊維です。保温性と吸湿性に優れているのが特長です。一方で肌触りは悪く、肌が弱い方はかぶれやかゆみといった症状を引き起こすこともあります。また、洗濯のときには注意が必要で、失敗すると縮んだり、硬くなったりしてしまいます。用途としては、寒い場所の防寒に向いています。
機能で選ぶ
コンプレッションウェアを選ぶ際は、機能に注目することも重要です。まず、押さえておきたいポイントは、基本的に肌に直接着用するものであるため、汗に強いかどうかです。
多くのコンプレッションウェアには、吸汗速乾性という機能があります。これは汗を素早く吸収して、さらに繊維自体が速く乾くことです。このような機能はポリエステル製のウェアに多く見られます。ポリエステルは水分を吸収しないため、すぐに乾く性質があるからです。吸汗速乾性があれば、体温上昇も防止でき、快適に作業ができます。
また、伸縮性もポイントです。これは、コンプレッションウェアの特長でもある圧着を生み出す機能でもあります。伸縮性が高ければ、身体に合わせてウェアが伸び縮みするため、動きもスムーズになります。
このほかの機能には、前述した姿勢矯正機能や防臭、防菌、UVカットなどがあります。用途によって選択してください。
サイズで選ぶ
コンプレッションウェアは、サイズも重要なポイントです。サイズが小さい場合には、圧着の力が強くなり、不快感を覚えてしまうことがあります。逆に、サイズが大きい場合には、身体にフィットせず圧着の力が弱くなり、十分に機能を発揮できないかもしれません。
先にご紹介した論文でも、被験者が着用したコンプレッションウェアがジャストサイズではなかったため、結果に影響を与えたのではと推論されています。購入するときには、必ずサイズを確認してください。
まとめ
ご紹介してきたように、コンプレッションウェアはさまざまな作業や、オフィスワークにもその特長を発揮してくれます。その結果、快適に仕事ができるようになり、作業のパフォーマンスも上がることが期待できます。もし、インナーユニフォームを検討しているのであれば、ぜひコンプレッションウェアの導入もご検討ください。
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