更新日:2025年1月30日
コピー用紙の種類とは?用紙の基本から選び方までを解説

コピー用紙には、普通紙以外にも多様な種類があります。材質や加工の有無によって特徴が大きく異なるため、用途に適したものを選ぶことが大切です。コピー用紙選びで悩んでいる方は、本記事で紹介する材質・加工ごとの特徴と、選び方のポイントを参考にしてみてください。
コピー用紙の種類とは?
コピー用紙は、大きく「非加工紙」と「加工紙」に分けられます。前者は表面に何もコーティングされていないものを指し、後者は光沢やつや消しなどの加工が施されたものを指します。以下、それぞれの特徴と主な種類を解説していきます。
非加工紙
非加工紙は、書類や書籍の印刷に使用される一般的なコピー用紙です。代表的な例に「普通紙」「上質紙」「再生紙」が挙げられます。光沢のないマットな質感をしているため、インクジェットプリンターとレーザープリンターのいずれにも使用可能です。また、表面に特別なコーティングを施さずに製造するため、加工紙に比べて価格が安価な傾向にあります。
普通紙

特徴
- 最も一般的なコピー用紙
- 安価で使いやすい
- 幅広いコピー機で印刷できる
普通紙は、社内で用いられる最も一般的なコピー用紙です。「Plain Paper Copier(普通紙複写機)」に使用するため、頭文字を取って別名「PPC用紙」と言われる場合もあります。非加工紙の中でも特に安価で入手しやすいのが特徴です。また、家庭向けのインクジェットプリンターから企業のコピー機まで、幅広く使用できる強みもあります。
上質紙
特徴
- 普通紙よりも材質がよい
- 厚みがある
- 顧客向け資料の印刷などに用いられる
上質紙は普通紙よりも材質がよく、厚みのあるコピー用紙です。化学パルプという繊維を100%使用しており、普通紙に比べると白色度が高く、印字品質もよくなる傾向にあります。主な用途は、顧客向け資料や会社案内(パンフレット)など、しっかりとした作りが求められる印刷物です。
再生紙
特徴
- 古紙を再利用
- 色味がやや灰色または黄色
- 普通紙に比べて価格が高い傾向にある
古紙を再利用したコピー用紙を再生紙と呼びます。再生紙の特徴は色味にあり、新聞紙や雑誌などを再利用して作られるため、色味がやや灰色または黄色がかっています。印字品質にはそれほど差はありませんが、品質の悪い再生紙の場合は、コピー機内での詰まりの原因になる場合があります。また、リサイクルにコストがかかるぶん、普通紙に比べて価格が高い傾向にあるのも特徴のひとつです。
加工紙
加工紙は、表面に光沢やつや消しなどの特別なコーティングを施したコピー用紙です。代表的な例に「光沢紙」「コート紙」「マットコート紙」が挙げられます。非加工紙よりも色を鮮やかに表現しやすいため、写真やパンフレットなどの印刷に用いられるのが一般的です。また、インクジェットプリンター用と、レーザープリンター用で別々の加工紙が用意されているのも特徴です。
光沢紙
特徴
- 表面に光沢がある
- 主に写真やポスターの印刷に用いられる
- レーザープリンターでの印刷には向かない
光沢紙は、コーティングによって表面に光沢をつけたコピー用紙です。主に写真やポスターの印刷に用いられます。対応している機器は、「インクジェットプリンター」や「インクジェット複合機」です。印刷の過程で熱を使用するレーザー系では、表面のコーティングを溶かしてしまいます。
そのため、多くの企業が使用している「レーザー/LED」方式コピー機の場合、光沢紙は非推奨となっているケースがほとんどです。以下に紹介するコート紙とマット紙も同様に、インクジェット系での使用を前提としている点に注意する必要があります。
コート紙
特徴
- 表面につやがある
- 広告やポスターの印刷に用いられる
- オフィス用途にはあまり向かない
コート紙は、コート剤と呼ばれる塗料を表面に塗布することで、表面につやを出したコピー用紙です。発色がよく、鮮やかに印刷できるのがコート紙の魅力です。ただし、表面に凹凸がないため、書き込みには向いていません。オフィス用途で使用されることはほとんどなく、主に広告やポスターなどの印刷に用いられます。
マットコート紙
特徴
- 表面につや消し加工が施してある
- 光を反射しにくい
- 顧客向け資料やパンフレットなど幅広い用途で使われる
マットコート紙は、表面につや消し加工を施したコピー用紙です。コート紙と比較して光を反射しにくく、文字を書き込みやすい点が特徴です。顧客向け資料やパンフレット、写真、広告、はがきなど幅広い用途で使われます。また、表面に指紋がつきにくいため、多くの人が触れるような印刷物でも汚れが目立ちづらいのも特徴です。
コピー用紙の選び方

コピー用紙は材質や加工以外にも、サイズや白色度、厚さなどに違いがあります。機種によっては使用できない用紙があるため、購入の際は価格だけでなく、ほかの観点も考慮しながら選ぶようにしましょう。
また、用途にあったコピー用紙を選ぶことで、印字品質を高く保てるうえ、印刷物を受け取った人・目にした人によい印象を与えられるメリットもあります。コピー用紙を購入する際は、以下の4つのポイントを意識するのがおすすめです。
サイズで選ぶ
コピー用紙は、名刺程度の小さいものから、屋外ポスター用の大きなものまで幅広いサイズがあります。使い勝手に大きな差があるため、まずはサイズに着目して選びましょう。コピー機やプリンターが対応している用紙サイズは、世界規格のA判規格(A3~A5)と、日本規格のB判規格(B3~B5)です。
オフィスで使われる主なサイズと用途
A判規格
- A3(297×420mm):飲食店のメニュー表など
- A4(210×297mm):一般的な書類など
- A5(148×210mm):納品書、発注書など
B判規格
- B3(364×515mm):電車やバスの中の広告など
- B4(257×364mm):折り込みチラシなど
- B5(182×257mm):大学ノート、教科書など
規格外用紙は、プリンタードライバーの設定を変えることで、手差しトレイなどから印刷可能です。操作方法は機種によって異なるため、社内で使用しているコピー機やプリンターのマニュアルを確認しましょう。
白色度(色)で選ぶ
用紙の白さの度合いを「白色度」と呼びます。白色度が高いコピー用紙ほど、色や文字をはっきりと印刷できるため、用途にあわせて選びましょう。主な用紙の白色度は、以下の通りです。
- 普通紙:約80~90%
- 再生紙:約70%
- 新聞紙:約55%
同じコピー用紙でも、種類によって白色度に差が見られる点に注意が必要です。
厚さで選ぶ
サイズや白色度だけでなく、厚さもコピー用紙選びの重要なポイントです。用紙の厚さによって適した印刷物は異なります。耐久性をあまり考慮する必要がない社内資料は、薄めの「連量55kg」を使用するなど、用途にあわせて厚さを選びましょう。
コピー用紙の厚さは、「坪量(g/㎡)」「紙厚(mm)」「連量(kg)」などの単位で表すのが一般的です。例えば連量では、紙1,000枚を1単位(1連)とし、kgで重量を表します。1連あたりの重量が大きいほど、用紙の厚みがあると推測可能です。用紙によって厚みに差があるため、用途や機器の仕様にあったものを選ぶことが大切です。
コピー用紙の厚さや重さについては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせて参考にしてください。
<参考>
用途で選ぶ
コピー用紙は、サイズや白色度、厚さによって適した印刷物が異なります。用途ごとに用いられる主なコピー用紙は、以下の通りです。
- 社内資料⇒コストの安い「普通紙」
- 顧客向けの資料⇒白色度の高い「上質紙」
- パンフレット、はがきなど⇒厚みがあって丈夫な「超厚口」
社内資料に使うのか、それとも顧客向け資料に使うのかなどをあらかじめ明確にし、用途にあったコピー用紙を選びましょう。
まとめ
コピー用紙には「普通紙」「上質紙」「光沢紙」「コート紙」など、さまざまな種類があります。材質や加工の有無によって特徴が大きく異なるため、用途に適したものを選びましょう。また、コピー用紙選びの際は、サイズ・白色度・厚さにも着目することが大切です。
<参考>
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