更新日:2025年4月24日
防災ラジオはいらない?必要性・選び方でのポイントなどを解説

防災ラジオは、災害時に欠かせない情報源となります。本記事では、防災ラジオの活用方法や選び方のポイント、具体的なメリットについて詳しく解説します。災害への備えとして、防災ラジオを選ぶ際の参考にしてください。
防災ラジオはいらない?

近年はスマートフォンが普及しているため、「防災ラジオはいらない」と感じる方もいるかもしれません。しかし、災害時にはスマートフォンが使えなくなる可能性があります。例えば、通信基地局が損傷したり、回線が混雑してつながりにくくなったり、停電によって充電が行えず、端末そのものが使用できなくなる場合も考えられるでしょう。
その点、防災ラジオは電波が届く限り、安定して情報を受信できるため、非常に頼りになります。また、手回し充電や乾電池で動くため、停電時でも情報を得る手段として非常に有用です。災害時には情報があふれ、デマも広がりやすいですが、信頼性の高いラジオから得られる情報は命を守るために欠かせないものとなります。災害時にこそ、どんな状況でも確実に頼りにできる防災ラジオは、「必要」なものと言えるでしょう。
防災ラジオを用意しておくメリット
防災ラジオを備えておくことで、災害時に迅速かつ正確な情報を得ることができ、命を守るうえで非常に重要な役割を果たします。ここでは、防災ラジオの具体的なメリットについて紹介します。
信頼できる情報を得られる
自然災害が発生すると、インターネット上にはデマや誤情報が多く流れることがあります。そのため、ネットの情報だけに頼ると不安を感じたり、誤った判断をしたりする可能性があります。こうした状況で、防災ラジオは確実に信頼できる情報を得る手段として役立ちます。
ラジオでは、地域のコミュニティFMや全国放送を通じて、災害の規模や避難場所、自治体と連携した重要な情報をリアルタイムで受信できます。特に、長期間の停電やインフラの停止時には、ラジオが貴重な情報源となり、避難所の情報や救援活動の進捗を把握するうえでも重要な役割を果たします。
また、ラジオ局は日頃からリスナーの声を反映しており、災害時にも必要な情報を迅速に発信します。被災後の生活に関する情報や地元の詳細な地域情報、さらには安否確認の手段としても活用できるため、災害時には欠かせない存在となるでしょう。
災害時に役立つ機能が搭載されている
防災ラジオは、災害時に必要な機能が1台に集約された頼れるアイテムです。緊急時には必要なものをすぐに取り出すのが難しいこともありますが、防災ラジオがあれば、情報収集だけでなく、さまざまな場面で活用できます。
多くの防災ラジオには、緊急放送の受信機能に加え、照明機能・バッテリー充電機能・防水機能などが備わっています。停電時には懐中電灯として使えたり、スマートフォンの充電ができたりと、ライフラインが断たれた状況でも安心です。
あらかじめ多機能な防災ラジオを準備しておけば、予期せぬ緊急事態にも冷静に対応できます。災害時の情報収集だけでなく、生活を支えるツールとしても役立つため、万が一の備えとして用意しておくことをおすすめします。
インターネット回線がなくても使える
多くの人はスマートフォンがあれば十分だと考えがちですが、大規模な災害が発生すると、基地局の損壊や通信障害により、インターネット回線が使えなくなることがあります。そんな状況でも、防災ラジオがあれば確実に情報を受信できるため、非常に頼りになります。
防災ラジオは、電源さえ確保できれば電波が届く限り使用できるため、インターネットに依存せず、安定した情報を受け取れるのが大きなメリットです。特に、地震や台風などの大規模災害時には、ネット回線が途絶えることが多いため、ラジオからの情報が貴重な生命線となります。
常に放送を受信できる防災ラジオがあれば、災害時の不安を軽減し、冷静な判断を下す助けになります。インターネットが使えない状況でも確実に情報を得る手段として、防災ラジオは非常に信頼性の高いツールです。
防災ラジオの選び方でのポイント

防災ラジオを選ぶ際、災害時に必要な情報を確実に受信するために、どのようなポイントに注目すべきかを紹介します。適切なラジオを選ぶことで、いざというときに安心感を得られるようにしておきましょう。
1.周波数
防災ラジオを選ぶ際に重要なのが「周波数」です。ラジオには主に4種類の放送があり、それぞれに特徴があります。用途や環境に合わせて適切な放送を受信できるラジオを選びましょう。
AM放送
広範囲に電波が届くため、遠く離れた地域の放送も受信しやすいのが特徴です。ただし、建物や天候の影響を受けやすく、ノイズが入りやすいというデメリットもあります。周波数帯は526.5~1606.5kHzです。
FM放送
音質がよく、雑音が少ないため、クリアな音声で放送を聞くことができます。ただし、電波の届く範囲が限られており、建物や地形の影響を受けやすい点には注意が必要です。周波数帯は76.1~94.9MHzです。
ワイドFM放送
FM電波を利用してAM放送を受信できる仕組みのため、災害時に特に役立ちます。2014年に新たに導入され、津波被害の影響を受けやすい沿岸部や山間部でも受信しやすいのが特徴です。音質も安定しており、ノイズが少ないため、クリアな情報を得ることができます。
短波放送
海外の放送を受信できるため、国内だけでなく国際的な情報を得るのに適しています。災害時に国内の放送局が被害を受けた場合でも、広範囲の情報を取得できるのが利点です。
防災ラジオを選ぶ際は、ワイドFM対応モデルを選ぶのがおすすめです。これにより、災害時でも安定した情報を受信でき、確実に必要な情報を得ることができます。信頼できるラジオを準備し、万が一の事態に備えましょう。
2.充電方法
災害時には電力供給が途絶える可能性があるため、複数の充電方法に対応したラジオを選ぶと安心です。主な充電方法には、乾電池式、手回し充電式、バッテリー式、ソーラー式があります。
乾電池式は、単3電池などの一般的な電池が使用でき、手軽に利用できるのが特徴です。手回し充電式は電池が不要で、手動で充電できるため、電源がなくても使用可能です。バッテリー式は、事前に充電しておけば普段使いにも便利で、長期的に安心して利用できます。ソーラー式は、太陽光を利用して充電できるため、停電が続く避難生活でも体力を温存しながら使用できます。
これらの充電方法が複数備わっている防災ラジオを選ぶことで、災害時に情報収集がスムーズに行えるため安心です。各充電方法の特徴を理解し、最適なモデルを選びましょう。
3.付属機能
モデルによって搭載される機能は異なり、LEDライト、サイレン、ワンセグ機能など、さまざまなオプションがあります。例えば、LEDライトは停電時や夜間の避難時に役立ち、暗闇での視界を確保します。サイレンやブザーは、緊急時に周囲に自分の位置を知らせたり、助けを求めたりするのに有効です。また、ワンセグ機能を搭載しているラジオは、テレビ放送を受信できるため、災害時にテレビを通じて詳細な情報を得られる点も大きなメリットです。
ただし、多機能なラジオはその分、重量が増すことがあります。複数の機能を備えたモデルを選ぶ際は、その機能が本当に必要かを考え、使用シーンに合わせて選ぶことが大切です。例えば、アウトドアや長期の避難生活を想定している場合、軽量で持ち運びやすいモデルが適しているかもしれません。一方、家での備えとして使う場合は、多機能で情報収集がしやすいものを選ぶのもよいでしょう。使用頻度や状況に合わせて、自分に最適な防災ラジオを見つけることが大切です。
4.耐久性や防水性
防災ラジオを選ぶ際は、耐久性と防水性を重視しましょう。特に防水性のあるラジオは、雨の中での避難時やぬれた手で操作する場面で役立ちます。ただし、防水性があるとはいえ完全に水の侵入を防げるわけではないため、製品の防水規格に注意する必要があります。
一般的な防災ラジオの防水性能はIPX4程度で、これは水滴や飛沫による影響を防ぐレベルです。より高い防水性能を求める場合は、IPX7やIPX8対応モデルを選びましょう。「IPX」の表記は防水機能の等級を表し、数字が大きいほど性能が高いことを意味します。なお、「IPX7」は一時的な水中浸水にも耐えられる性能を持っています。
また、災害時には落下や衝撃にも耐えられる耐衝撃性や、砂ぼこりの多い環境でも使える防塵性も重要です。防水・耐久性能の高いラジオを選ぶことで、過酷な状況でも確実に情報を得ることができます。
5.操作性
寒冷地や冬の災害時には、手がかじかんで細かい操作が難しくなることがあります。そんな状況でもスムーズに使えるよう、つまみやボタンが大きく、操作しやすいモデルを選ぶと安心です。特に、高齢者や子どもでも扱いやすいシンプルな操作設計のラジオなら、誰でも簡単に使用できます。
また、停電時や暗い場所でも視認しやすいよう、バックライト付きの液晶ディスプレイや蓄光式の操作ボタンを搭載したモデルも便利です。さらに、オートスキャン選局機能があると、ボタンひとつで自動的に放送局を探せるため、手動でダイヤルを回す手間が省けます。デジタル式の防災ラジオなら、より直感的な操作が可能で、特におすすめです。
加えて、日本メーカー製のラジオは表示や説明書がわかりやすく、信頼性が高いため、初めて使う人でも安心して操作できます。災害時に確実に使えるよう、シンプルで扱いやすいモデルを選んでおきましょう。
6.聞き取りやすさ
災害時に正確で迅速な情報を得るためには、クリアな音質が重要です。特に、デジタルチューナーを搭載したモデルはノイズが少なく、鮮明な音声を受信できるため、緊急時の情報収集に適しています。また、スピーカーの音質や音量調整機能にも注目しましょう。避難所や屋外では周囲の騒音で聞き取りづらくなることもあるため、十分な音量で放送を聞けるのか事前に確認しておくと安心です。
さらに、ラジオの受信感度も大切なポイントです。電波の届きにくい山間部や高層ビルが多い都市部でも安定して放送を受信できるモデルを選びましょう。特に、地元のラジオ局の情報を確実に受信できる機種を選ぶことで、避難指示や救援情報など地域密着型の情報を素早くキャッチできるため、災害時の対応がよりスムーズになります。
7.チューニング方法
防災ラジオのチューニング方法には、「シンセチューニング方式(自動)」と「アナログチューニング方式(手動)」の2種類があり、それぞれに特徴があります。
シンセチューニング方式は、ボタン操作で自動的に周波数を合わせる仕組みで、クリアな音声を受信しやすいのが特徴です。ただし、電波が弱い場所では選局が難しくなることがあります。一方、アナログチューニング方式は、ダイヤルを回して周波数を調整するため、微調整が可能です。多少のノイズが入っても放送を受信しやすく、電波が弱い地域でも比較的安定して聞けるというメリットがあります。
使用環境や目的に応じて、自動と手動のどちらが使いやすいかを考慮し、自分に合った方式の防災ラジオを選ぶことが大切です。
防災ラジオにあると便利な機能
防災ラジオは、災害時の情報収集に欠かせないアイテムですが、搭載されている機能によって利便性が大きく変わります。ここでは、非常時に役立つ便利な機能を紹介します。
手回し充電
手回し充電機能を備えた防災ラジオは、災害時に特に頼りになるアイテムのひとつです。手動で発電できるため、電池切れやコンセントが使えない状況でも使用可能です。停電時や屋外での使用にも適しており、電源の確保が難しい場面でも情報を受信できるのが大きな強みです。
ただし、手回し充電だけでは長時間の使用が難しいため、ほかの充電方法も備わっているモデルを選ぶと安心です。例えば、乾電池やソーラー充電と併用できるタイプなら、より安定して運用できます。
また、手回し充電の効率は製品によって異なるため、事前に確認が必要です。1分間回すだけで10分以上使用できるものもあれば、短時間しか持たないものもあります。少ない労力で効率よく充電でき、複数の電源に対応しているモデルを選ぶことで、非常時にも安心して活用できます。
LEDライト
防災ラジオにLEDライトが搭載されていると、停電時や夜間の避難時に非常に役立ちます。明るい光で足元や周囲を照らし、安全な移動をサポートしてくれるため、暗闇でも落ち着いて行動できます。また、屋内外を問わず活用でき、避難所や自宅での停電時にも照明として使えるのが大きな利点です。
さらに、LEDライトは懐中電灯の代わりとしても機能するため、持ち運ぶ荷物を減らせるメリットもあります。防災ラジオにこの機能が備わっていることで、限られた装備でも効率よく明かりを確保でき、緊急時の心強い味方となるでしょう。あらかじめLEDライト付きの防災ラジオを準備しておけば、より安心して災害に備えられます。
サイレン機能
サイレン機能付きの防災ラジオは、非常時に救助を求めるための重要なツールです。地震や災害で建物内に閉じ込められた際、サイレンやブザーを鳴らすことで、自分の居場所を周囲に知らせることができます。特に、負傷して動けない場合でも、この機能があれば救助隊に発見される可能性が高まるでしょう。
また、サイレン機能は防犯対策としても役立ちます。避難所や暗い場所で不審者に遭遇した際、ブザーを鳴らせば、周囲に危険を知らせて助けを求めることができます。災害時の混乱の中でも、自分の安全を守る手段として有効なため、防災ラジオにこの機能が備わっていると安心です。
万が一の状況に備え、緊急時に素早く使えるよう、事前に操作方法を確認し、いざというときに確実に活用できるよう準備しておきましょう。
他機器への給電機能
防災ラジオは、災害時に正確な情報を得るための重要なツールですが、スマートフォンなどの機器へ給電できるモデルなら、さらに活用の幅が広がります。停電時でもスマートフォンを充電できれば、安否確認や最新情報の取得が可能になり、安心感が高まるでしょう。
ただし、防災ラジオのバッテリー容量は限られているため、スマートフォンをフル充電できるとは限りません。確実に電力を確保したい場合は、モバイルバッテリーやポータブル電源も併せて準備しておくのがおすすめです。これらを併用すれば、災害時でも安定して通信手段を維持しやすくなります。
防災ラジオの給電機能は、あくまで補助的な役割のため、十分な電源対策を講じておくことが大切です。非常時に備え、ラジオの充電性能や給電可能な容量を事前に確認し、適切な防災対策を整えましょう。
<参考>
防災ラジオは災害への備えにおすすめ!
防災ラジオは、災害時に必要な情報を確実に得るための重要なアイテムです。予期せぬ災害に備え、信頼性の高い防災ラジオを準備しておくことが欠かせません。市場には多種多様な製品があり、機能や価格帯もさまざまです。自分のニーズに合った使いやすいものを選ぶためには、それぞれの特徴をじっくり比較検討することが大切です。
まとめ
防災ラジオは、災害時に確実な情報を得るための重要なツールであり、命を守るために欠かせません。多機能なモデルを選べば、情報収集だけでなく、照明やスマートフォンの充電など、さまざまな用途に活用できます。選ぶ際は、充電方法や耐久性、操作性などを十分に考慮し、自分の環境やニーズに合った最適なラジオを選ぶことが大切です。万が一の事態に備え、信頼できる防災ラジオを準備しておきましょう。
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