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更新日:2024年4月30日

エンジンオイルの選び方|基礎知識や交換時期についてもわかりやすく解説!

エンジンオイルを探しているものの、選び方や種類がわからず商品選びに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。エンジンオイルはエンジン部品の潤滑油としての役割に加え、いくつかの重要な役割を果たしています。
エンジンオイルを選ぶ際には、オイルの粘度やベースオイルの種類、オイル規格、オイルの必要量などさまざまな要素をふまえ、使う機器に合ったものを見極めることが大切です。
この記事では、エンジンオイルの基礎知識や選び方、エンジンオイルの交換時期を紹介します。エンジンオイル選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

エンジンオイルとは?

エンジンオイルは、車やバイクなどのエンジンに使われているオイルのことで、主に潤滑油の役割を果たしています。エンジンが使われるときにポンプでエンジンオイルを汲み取り、各部位にオイルが行きわたらせることで動きやすくなる仕組みです。

エンジンオイルの主な役割は以下のとおりです。

  • 部品同士の摩擦を減らす
  • 部品同士の隙間をなくして密封する
  • オイルによって膜を作り、錆びにくくする
  • 部品に付着した汚れをオイルが絡め取る
  • エンジンを動かすときに発生する熱を吸収して冷却する

部品同士の隙間をなくして密封する目的は、燃焼に伴う圧縮ガスの吹き抜けを防ぎ、容積効率の維持やオイルの流量と湯圧力を伝達するためです。

エンジンオイルの選び方

エンジンオイルにはさまざまな役割があるため、まずは車種に合ったものを選びましょう。その他にエンジンオイルを選ぶ方法はいくつかありますが、ここでは以下の方法を解説します。

  • 車種の推奨のエンジンオイル粘度で選ぶ
  • ベースオイルの種類で選ぶ
  • エンジンオイルのグレード(規格)で選ぶ
  • 必要なエンジンオイル量で選ぶ

各項目について詳しく解説していきます

車種の推奨のエンジンオイル粘度で選ぶ

エンジンオイルの選び方のひとつに、エンジンオイル粘度が挙げられます。エンジンオイル粘度はオイルの硬さと考えるとわかりやすくなります。
エンジンオイルの数値は「○W-△△」のように表し、0W~60の数値で示します。粘度表記の意味と特徴は、次のとおりです。

記号数値意味特徴
○W0W~25W低温時の粘度エンジン始動時の低温状態のエンジンオイル粘度を示し、数値が小さいほど粘度が低くサラサラ している
△△20~60高温時の粘度エンジン始動から時間が経過ししっかり温まったときのエンジンオイル粘度を示し、数値が大きいほど粘度が高い

低粘度オイルは、エンジンが温まっていない状態でもエンジンの動きをサポートしやすく、燃費が向上します。一方で、高粘度オイルに比べるとエンジンを保護する役割は減少します。
高粘度オイルは、エンジンが高温になってもエンジンをしっかり保護できます。一方で、低粘度オイルに比べると燃費は劣ります。

エンジンオイルの粘度で商品を探す

エンジンオイルは車種によってメーカーが推奨する粘土が設定されており、新車でも中古車でも付属の取り扱い説明書で確認できます。

ベースオイルの種類で選ぶ

エンジンオイルは配合されている物質や比率によって、いくつかの種類があります。ここではベースオイルの種類として化学合成油と部分合成油、鉱物油を紹介します。

種類特徴メリットデメリット
化学合成油
  • 原油を化学分解・合成して分子量を整えたオイル
  • 不純物が含まれていない
  • 高品質
  • エンジンの保護と燃費のサポートを両立している
  • 酸化に強く劣化しにくい
  • 長期間の使用が可能
  • 一般的に高価
  • 旧車には使えない場合もある
部分合成油
  • 化学合成油と鉱物油を混ぜ合わせたもの
  • 2つのオイルの配合はメーカーによって違う
  • エンジン保護も燃費のサポートもほどよく可能
  • 鉱物油より耐熱性や洗浄性が高い
  • 化学合成油より安価で汎用性がある
  • 鉱物油より吸湿性が高く結露しやすい
  • 化学合成油より耐熱性や酸化に弱い
鉱物油
  • 精製工程を経て原油から不純物を取り除いたもの
  • 化学合成油と部分合成油より安価
  • 熱に弱く酸化しやすい

エンジンオイルのグレード(規格)で選ぶ

販売されているエンジンオイルは、品質や粘度によってグレード(規格)分けされています。エンジンオイルの規格には、API規格とILSAC規格、JASO規格などがあります。それぞれの特徴を以下の表で解説します。

規格特徴
API規格
  • アメリカによって定められている
  • 省燃費性や耐熱性、耐摩耗性などの数値を13段階のグレードに分けている
  • 認証されたものは、APIマークが付与される
ILSAC規格
  • 日本とアメリカの自動車メーカー組織が制定している
  • API規格に更に省燃費性を厳しく査定
JASO規格
  • 公益社団法人自動車技術会が制定している
  • 適性品質の保持やコスト低減、安全性の確保などを指標として査定している

エンジンオイル選びに迷ったときは、これらの規格で定められているものを選ぶと安心です。

必要なエンジンオイル量で選ぶ

エンジンオイルを選ぶときは、必要なエンジンオイルの量からも選べます。エンジンオイル販売店では、主おもに3Lと4Lのエンジンオイルが売られおり、一般的に軽自動車は3Lあれば足ります。しかし車種によって違いがあるため、取扱説明書で確認してください。
また、安価で買えるからと規定量より少ない量のエンジンオイルを使っていると、本来エンジンオイルに備わっている役割が十分に果たせません。
エンジン部品が摩耗しやすく、燃費が悪くなったり、部品に汚れが付きやすくなったりして悪影響が出るため、規定量を守ることが大切です。

エンジンオイルの交換時期

エンジンオイル交換の時期の目安は車種や利用状況で異なりますが、おおよその目安は以下のとおりです。

  • 期間:6ヶ月前後
  • 走行距離:5,000㎞前後

また、エンジンオイルの残量はオイルレベルゲージでも確認できます。オイルレベルゲージの位置は、車の場合はボンネット内部のエンジンルームのなかです。
オイルレベルゲージを引き抜くと、2つの穴や2つのアルファベットが書かれている部位があります。2つの印のあいだにオイルが付いていると、オイル量が満たされているとわかります。

エンジンオイルを交換しないとどうなる?

エンジンオイルを交換せずに使い続けていると、エンジンオイルの役割がしっかり果たせません。エンジンオイルが劣化すると起こり得ることは、下記のようなものがあります。

エンジンオイルの劣化で起こること想定されるトラブル
エンジン内にスラッジ(燃焼時に発生する酸化物
  • エンジン部品の摩耗
質)が蓄積する
  • 燃費効率の低下
潤滑不足の影響でメタル軸受が焼き付く
  • 車両の故障
  • エンジンの破損
エンジン破損時に高温のエンジンオイルが排気管などの高温部分に触れる
  • 車両火災

これらのトラブルを回避するためには、定期的なエンジンオイルの点検や補充、交換が不可欠 です。

エンジンオイルの交換方法

エンジンオイル交換は店舗で交換してもらう方法と、自分で交換する方法があります。それぞれメリットとデメリットがあるため、両方を理解したうえで、店舗で交換するか自分で交換するか検討してください。

店舗で交換してもらう

エンジンオイル交換は慣れると自分でもできますが、店舗で交換してもらう方法が手軽です。また、慣れないうちに自分でオイル交換作業をするとケガする可能性もあります。
店舗で交換する場合、オイル廃棄も店舗でしてくれるため処分の手間が省けます。一方で、自分で交換する場合に比べると、工賃がかかります。

自分で交換する

エンジンオイル交換は、知識があれば自分で行うことも可能です。外注費用がかからず、好きな時間に交換でき、乗りもののコンディションチェックができる点がメリットといえます。
一方で古いエンジンオイルは自治体によって廃棄方法が異なり、廃棄に手間がかかります 。そして慣れないうちは手順が難しいと感じる 場合もあります。

エンジンオイルの交換手順

エンジンオイル交換は以下の手順で行います。

  1. オイルキャップとゲージを緩める
  2. ドレンボルトを確認する
  3. 古いオイルを出す
  4. ドレンボルトを締める
  5. 新しいエンジンオイルを入れる
  6. オイル漏れがないかチェック

エンジンオイル交換時の注意点

自分でエンジンオイルを交換するときは、以下の点に注意しましょう。

  • オイル交換に必要な道具や工具を用意する
  • 平らな場所で作業する
  • エンジンが十分冷めている状態で行う

特に作業場所に関しては、斜面や傾斜のかかった場所で行うとジャッキアップ中の事故に繋がるおそれがあるため、必ず平らな場所で実施してください。

まとめ

エンジンオイルはオイル粘度やベースオイル、オイルの規格、オイル量から選べます。オイル交換は慣れると自分でもできますが、作業に自信がない方や忙しくて時間を作れない方は、店舗で交換してもらうことも可能です。
交換時期のおおよその目安は、走行距離5,000km前後もしくは半年程度の期間ごとです。この目安で交換しないとオイルが劣化し、オイルの役割を果たせなくなるため注意しましょう。

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