更新日:2026年5月19日
職場の書類整理のアイデアとファイリングの手順を解説

オフィスにおいて書類整理は業務を効率化する上で欠かせない作業です。近年はパソコンでのデータ管理やペーパーレス化が進んでいますが、いまだ紙の書類を整理・保存する場面も多いのが現実です。この記事では、オフィス書類を効率よく整理するアイデアや実用的なファイリングの手順、書類整理に役立つアイテムを紹介します。
オフィスの書類整理が必要な理由
オフィスにおける書類整理は、単なる整理整頓にとどまらず、企業にとって必要な業務の一環と位置付けられます。書類整理の必要性を2点解説します。
作業効率がよくなるため
オフィスにおける書類整理は、日々の業務効率を高める上での基本です。書類が常に整理されていれば、必要な情報を必要なときにすぐ探し出せるため、書類を探し回る無駄な時間を削減できます。また、誤った書類を持ち出してしまったり、大切な書類を紛失してしまったりするリスクを減らせる効果もあります。
デスクの上が片付いていなかったり、常に書類が山積みになっていたりする環境では、視覚的にも心理的にも圧迫感があり、従業員にとって負担が大きくなりがちです。同じ業務であっても、デスク周りや書類が整理されているだけで従業員は快適に作業ができ、モチベーションの向上も期待できます。
情報漏えい対策になるため
常に書類整理がされている作業環境を保つことは、情報漏えいの防止にも役立ちます。整理が不十分な状態が放置されている環境では、書類の紛失や保管場所の誤りなどが起こりやすく、結果的に情報漏えいにつながってしまうリスクが高まります。
情報漏えいは、関与した従業員のみならず、企業全体の信頼をも損なう重大な問題です。場合によっては法的責任を問われることもあるため、セキュリティの観点からも書類整理は欠かせません。書類の管理を徹底し、閲覧や持ち出しの制限、適切な保管に関するルールの制定などを行うことで、企業の信頼を失うような事態を回避できます。
オフィスの書類を整理する基本的な手順

では、どのようにすれば効率的にオフィスの書類を整理できるのでしょうか。ここでは具体的な手順を紹介します。
1.全ての書類を取り出す
書類整理の第一歩として、整理するべき書類の全体像を把握することからはじめましょう。まずはオフィス内のキャビネットやデスクの引き出し、ファイルボックスなどに収納されている書類を全て1カ所に集めます。全体の書類の量を目視することで、整理の必要性を視覚的に実感できるため、計画が立てやすくなります。
2.必要な書類と不要な書類に分類する
次に、全ての書類を「必要なもの」と「不要なもの」に分類します。「必要なもの」に分けられた書類は、現在の業務で使用しているものや法的に保存義務があるものなどです。「不要なもの」に分類された書類は、役割を終えたものや、重複している資料などが該当します。判断に迷うものをその都度判断していると時間を浪費してしまうため、「保留」として一時的に分けておき、後でまとめて再度確認する方法が効率的です。
3.不要な書類を処分する
次に、「不要なもの」に分類した書類を迅速に処分しましょう。個人情報や機密情報が含まれている書類は、シュレッダーでの細断や書類溶解サービスの利用などで適切に処分し、情報が漏れないようにします。
漏えいしては困る情報が含まれる書類と、第三者に見られても問題ない書類が混ざっている場合や、どの書類にどのような情報が含まれているかを確認することが難しい場合は、念のためまとめて処理してしまうのが確実です。リサイクル可能な紙類がある場合は、古紙回収業者を利用すると環境への配慮にもなります。
4.必要な書類をフォルダー・ファイルに入れる
「必要なもの」に分類した書類はフォルダーやファイルに収納しましょう。カテゴリごとや使用頻度ごとに分けて保管すると、後から取り出しやすくなります。フォルダーやファイルにはラベルを貼り、中身が一目で分かるようにしておきましょう。そうすることで、紙の書類であっても探しやすくなり、オフィス全体の作業効率が格段に向上します。
5.取り出しやすいようにまとめて保管する
最後に、整理した書類を取り出しやすい形で保管しましょう。よく使う書類は手元に近い場所やアクセスしやすい場所に置き、それ以外のものはキャビネットや収納棚などに保管します。高さ調整が可能な棚や、引き出し式のファイルボックスを活用するなど、誰でも取り出しやすくなるようにすることが重要です。
書類を分類するコツ

業務効率の向上とセキュリティ強化を実現する書類管理をするためには、書類の分類がカギとなります。分類基準を明確にしておくことで、検索性が高まり、管理精度が上がるのです。
適切に書類を分類するコツを2つ紹介します。
書類の種類別に大分類を決める
まずは、書類を保管する上で重視する要素を「大分類」として、大まかに分けましょう。
例えば、以下のような基準があります。
- 文書の種類別
- 部署別・プロジェクト別・取引先別
- 社内外別
契約書、請求書、見積書などの文書の種類で管理ルールが異なる場合は文書の種類を、部署や案件によって業務が明確に分かれる場合は部署・プロジェクト・取引先を、情報管理や閲覧権限を重視する場合は社内文書か社外文書かという区分を、というように自社の業務に合わせて大分類を定めましょう。
最も優先したい要素を軸に大きく区切り、そのうえで重視する順に分類を重ねていくことが重要です。
使用頻度・保存期間で小分類する
大まかに書類を分けたら、次は使用頻度や保存期間に応じて小分類を行いましょう。
毎日使う「一軍」の書類はデスク回りに配置し、週1〜月1で使う「二軍」の書類はデスク近くの棚へ、年1回程度目を通す「三軍」の書類は書庫や倉庫へ、というように分類に応じて保管場所も分けると便利です。
さらに保管期間によって分類しておくことで、法定保存年限への対応や廃棄時期の管理がしやすくなります。
オフィスの書類管理を効率化するアイデア

書類整理にあたっては、複数の方法を組みあわせて、必要な書類をすぐに見つけられる仕組みを作りましょう。すぐにでも実行できる簡単な整理整頓のアイデアを紹介します。
ファイルに見出し・番号を付けて一目で分かるようにする
ファイルにあらかじめ見出しや番号を付けておくと、どの書類がどこに保管されているかがすぐに分かり、必要な書類をスムーズに取り出しやすくなります。進行中のプロジェクトや商談に関する書類は取り出す頻度が高いため、すぐに探し出せるよう独立したファイルを作成すると便利です。プロジェクトや商談の進行状況といったアクション単位で見出しを設けておけば、必要な項目へすぐにアクセスでき、効率よく業務を進められます。
ファイルが複数にまたがる場合は必ず通し番号を付け、順番通りに並べましょう。このルールを社内で徹底することで、複数人での作業でも、誰もが同じ場所から書類を取り出せるようになり、チーム全体の業務効率が向上します。
平置きではなく縦置きにする
書類は縦置きを習慣にしましょう。平置きにすると下にある書類が埋もれてしまい、下にある書類を取る際に上の書類が崩れてしまいかねません。必要な書類の探しやすさと取り出しやすさの両方の観点からも、書類は縦置きで収納するのが理想的です。
書類収納ボックスやブックエンドのような仕切り付きスタンドを活用しましょう。フォルダーやファイルのラベルを一覧できるようになり、保管中に書類が倒れたり崩れたりする事態も防止できます。書類を立てて保管するとデスク上もすっきりするので、作業環境の改善策としても有効です。
保存期間で分類して収納する
保存期間が決められた書類はそれぞれの期間ごとに分類しましょう。特に帳簿や領収書など、法律上一定期間の保管が義務付けられている書類において有効な整理方法です。1年、3年、5年のように定められた期間ごとに収納しておけば、不要な書類や関係のない書類の混在を防げます。
保存期間が過ぎた書類をまとめて処分する際も、該当する書類が1カ所にまとまっていれば手間がかかりません。保存期間に応じて定期的に書類を整理することで、保管スペースの無駄も削減でき、新たな書類を収納するスペースを確保しやすくなります。
電子データにしてクラウドで管理する
紙のデータをスキャンして電子化し、データとして保存することもおすすめの方法です。特にクラウド型の文書管理システムは、データをクラウド上に保管できるため、アクセスや検索が容易になります。文書のバージョン管理や履歴管理機能があるクラウドサービスであれば、過去の変更内容の追跡や、古いバージョンの復元も可能です。
クラウド型サービスであれば、在宅勤務時や外出時でも書類にアクセスできるのはもちろん、チーム間でリアルタイムにデータを共有できるため、情報共有を効率化できるメリットもあります。書類データはクラウド型サービスは専用のクラウドストレージに保管されるため、大量の書類を管理する利用想定にも適しています。書類の保管場所に困っている場合におすすめです。
外部の書類保管サービスを利用する
外部の書類保管サービスを活用するという選択肢もあります。書類保管に特化したサービスの多くは情報漏えいや災害などのセキュリティ対策を講じているため、安全に書類を保管できます。自社内に機密情報を保管する体制を構築しなくて済む点が大きなメリットです。
また、書類保管サービスによってはオンラインで文書を検索・管理できる機能を提供しており、必要な書類を素早く探し出せます。また、保管期限が過ぎた書類を適切に廃棄するサービスもあります。
オフィスの書類管理を習慣づけるために気を付けること
オフィスの書類管理を効率化するには、書類の置き場所や戻す習慣などを確立することが重要です。以下に紹介するポイントを押さえて、書類が常に整理整頓されている環境を構築しましょう。
置き場所を明確に定める
書類の置き場所を定め、それぞれの部署やチームのメンバーに周知しましょう。書類がどこにあるかが分からなければ、書類を必要とした際に探す手間が増えてしまい、業務効率が低下します。書類の種類や使用頻度に応じて分類し、それぞれに適した保管場所を決めておきましょう。
例えば、頻繁に使う資料は手の届く位置に、長期保管する書類や頻繁には閲覧しない資料は奥に設けた専用の収納スペースに配置するなど、用途に応じた保管場所の選定が重要です。また、書類の重要性や分量などは時と場合によって変わるため、定期的に保管場所や保管方法の見直しを行うことも忘れないようにしましょう。
使用後はもとに戻すことを徹底する
常に整理された状態で書類を保管するためにも、「使用後はもとに戻す」という習慣を徹底しましょう。それが守られれば、書類が散乱することなく整然とした状態を保てるようになります。
まずは、従業員全員に対してルールを周知徹底し、重要性を理解してもらいましょう。しかしながら、片付けが苦手な従業員がいることも想定されます。「もとに戻す」という行為を日常業務の一部として守られるように、あらかじめルールを策定しておくことがポイントです。具体例としては、もとに戻す場所をラベリングで明確にしたり、リマインダーで書類を戻す時間を管理したりする方法があります。「昼休み前に机の上を整頓する」といったルーチンを設定する方法もおすすめです。以上のように、オフィス全体で共通のルールを用意することで、誰が書類を扱っても同じ手順で管理できるようになります。
書類棚は業務の導線に合った位置に置く
書類管理を習慣化するためには、書類棚の設置場所が重要です。業務の流れに合わない位置に棚があると、出し入れが手間になり、「あとで片づけよう」と放置してしまう原因になります。
日常的に確認する書類はデスクから立ち上がってすぐ手に取れる位置に、共有資料はメンバーが頻繁に通る共用スペースに配置すると自然と整理が定着します。
書類整理に便利なアイテム
整理を効果的に行うために、さまざまなアイテムも積極的に活用しましょう。ここからは、オフィスの書類整理に役立つアイテムを紹介します。
クリアファイル(クリアホルダー)

クリアファイル(クリアーホルダー)は、名前の通り透明な素材で作られたファイルです。視認性が高く、中の書類が一目で確認できる点が特長です。1枚あたりのコストが低いため、プロジェクトやタスクの数が多くても大量に用意しやすいというメリットもあります。色の付いた製品も豊富に市販されているので、用途に応じて色別に使い分けるとさらに整理しやすくなるでしょう。
ただし、クリアファイルは紙を挟むだけの仕組みであるため、中身が飛び出しやすいというデメリットがあります。機密性の高い書類や重要書類を保管するのであれば、クリアーホルダーやリングファイルなど、しっかり書類をホールドできるアイテムを使用しましょう。
インデックス付きクリアホルダー

インデックス付きクリアホルダーは、サイドに山ずれでインデックスが付いたクリアホルダー(クリアファイル)で、関連する複数の書類をまとめて整理できます。インデックスを見出しとして使用でき、カテゴリごとに書類を分類した上で、まとめて保管や持ち運びができます。クリアファイルだけでは管理しきれない大量の書類であっても、ひとつのホルダーにまとめて瞬時に確認できる収納力と使いやすさが魅力です。プロジェクト単位やクライアント別に書類を整理する際に役立ちます。インデックス付きのクリアホルダーを使えば、どのファイルにどの内容が分類されているかが一目で分かります。
ファイルボックス

ファイルボックスは、書類やファイルを立てて収納できる箱型の整理アイテムです。主にデスクの引き出しや棚に置いて使用します。複数のファイルや書類をカテゴリごとに分けながら保管できます。書類が倒れてこないため、限られたスペースを有効活用したい場合や、デスク周りの整理整頓が苦手な方に適したアイテムです。
書類の収納に場所を取らない点もメリットです。日常的に使用する書類はもちろんのこと、使用頻度の低い書類や資料の収納にも適しています。
リングファイル

大量の書類をまとめて収納するには、リングファイルの活用が適しています。ファイルの内側に付いた金属製のリングによって書類を固定できるため、一度とじた書類がバラバラになりません。リングの形状には主に丸型(O型)とD型があります。丸型はページをめくりやすく、D型リングは多くの書類を安定して収納できる点が特長です。用途に応じて使い分けられます。
書類整理に適した棚・収納家具の選び方

適切な書類管理には、棚や収納家具選びも重要です。収納の種類と特徴、選定のポイントを紹介します。
書類棚・キャビネットの種類と特徴
書類棚、キャビネットには以下のような種類があります。
- オープン棚
- 扉付きキャビネット
- 引き出し式
オープン棚のタイプは出し入れがしやすいため、共有書類を収納し、複数のメンバーが頻繁に通る場所や共用スペースなどに設置すると良いでしょう。
扉付きのキャビネットはほこりから書類を守ることができ、かつセキュリティ面でも安心なので、重要書類や長期間の保存が見込まれる書類、使用頻度の低い書類の保管におすすめです。
一方引き出し式の収納は、細かく分類でき検索性が高いため、使用頻度の高い書類の収納や個人管理する書類の収納に適しています。
オフィスの広さに合わせた収納家具の選定ポイント
業務効率の高いオフィスづくりをするためには、オフィスの広さにあった収納家具を選定する必要があります。
小規模なオフィス向けの省スペース収納であれば、縦型のスリムなキャビネットが適しています。各デスクの下を有効活用できるようなワゴンタイプもおすすめです。
一方、ゆとりのあるスペースで大量にまとめて保管する場合は、奥行きのある両開きの書庫だと、出し入れや整理がしやすく効率的になります。
<参考>
使えるオフィス収納アイデアとおすすめ収納家具&書類棚
オフィス収納で業務効率アップ!整理整頓のコツと活用アイデア
オフィスの書類収納の悩みを解決!おすすめアイテムも紹介
ASKUL Funiture
書類整理に関するよくある質問

ここからは、書類整理に関するよくある質問をご紹介します。
オフィスの書類整理は何から始めればいいですか?
まずは書類をすべて取り出して1カ所に集め、全体量を把握した後、「必要・不要・保留」の3つに分類することから始めます。
現在の業務で使用しているものや法的に保存義務があるものは「必要」へ、役割を終えたものや重複しているものは「不要」へ、判断に迷うものは「保留」へと分けるのが書類整理の第一段階です。
なお、「必要・不要・保留」の分類は一度に全部やるのではなく、棚1段、引き出し1つというように少しずつ着手すると進捗がわかりやすくなります。
書類の分類ルールが社内で定着しないのはなぜですか?
書類の分類ルールが定着しない理由として、ルールが複雑で現場の負担になっていることや、明文化や共有が行われていないことが挙げられます。
現場の意見も取り入れながら運用しやすいルールに改善し、マニュアル化や周知の徹底をするようにしましょう。
電子と紙の使い分けの基準は?
契約書や許認可証など、原本が必要な書類は紙で保管するようにしましょう。一方で、請求書や領収書は、電子帳簿保存法の要件に対応していれば電子データでの保存が可能です。
法律などによって特に指定がない場合、頻繁に参照する資料は電子データにするといった使い分けがおすすめです。書類自体の検索性が向上するだけでなく、文書内もキーワード検索ができるため、業務の効率化に有効です。
捨てていい書類と保管すべき書類の判断基準は?
保存期間が定められた「法定保存文書」は、期間内は必ず保管しなければなりません。
法定保存文書以外の場合、原本の必要性や電子化の可否を基準に保管や廃棄を行うようにしましょう。コピーや控えで代用できる書類なら原本以外を処分する、電子データで保存できる書類は紙を廃棄して電子化するといった基準を設ければ、迷いなく書類管理をすることができます。
まとめ
オフィスにおける書類整理は、業務の効率化や作業時間の短縮につながる重要な業務です。分類基準や保管場所、保管期間の基準などを明確に定め、周知を徹底する必要があります。
クリアファイルやファイルボックスなど、書類の整理整頓に役立つアイテムや、キャビネットなどの収納家具を活用しながら、整理整頓を社内全体で習慣化して、快適に作業できるオフィスを維持しましょう。














