更新日:2024年12月26日
鏡掃除の正しい方法は?水アカやウロコ汚れに効果的なグッズも紹介

多くの人が利用する職場の鏡が常にきれいであれば、社員は毎日気持ちよく利用できます。こちらの記事では、オフィスの汚い鏡の掃除はどうすればいいのか?という疑問を解決するために、鏡が汚れる原因、効果的な掃除方法、準備すべき道具、鏡掃除の注意点についてお伝えします。清潔な職場環境を維持して働きやすい職場を実現するために、ぜひ参考にしてください。
鏡の汚れの原因
鏡汚れの原因はひとつに限らず、さまざまな要素が考えられます。置いてある場所や使用する人など、環境によってさまざまですが、職場の鏡に関しては以下の原因が考えられます。
水アカ
水アカは、洗面所やお風呂など、水道水を使用する場所に設置されている鏡によく見られる汚れです。水道水には、ミネラル(マグネシウム・カルシウム・ケイ素など)が含まれています。手洗いやうがいの際に飛び散って鏡に付着した水滴のうち、水分のみが蒸発し、ミネラルはそのまま残ります。それが空気中の酸素や二酸化酸素と結びつき、時間が経つにつれ結晶化したのが水アカです。
一度鏡に付いた水アカは、蓄積されるとともに硬化して、より頑固になります。そうなると簡単には落とせないため、小まめに鏡をチェックして、水アカに気付いたらすぐに対処するのがきれいな鏡をキープするコツです。
皮脂
手で直接鏡に触れると、鏡が濁ってしまいますが、これは皮脂の付着が原因です。洗面所でメイク直しや髪の毛を整える際に、油分が含まれている化粧品やヘアケア製品が付着して濁る場合もあります。
洗面台の鏡には、このような皮脂や油分などの油汚れが付着しやすく、これらをそのまま放置すると、鏡が曇って見づらくなってしまいます。さらに放置すると徐々に汚れが落ちにくくなり、簡単に拭いただけではきれいにならなくなるため、早めの対処が必要です。
ホコリ
エントランスや執務スペースなど、頻繁に人が通る場所に設置されている鏡にはホコリが付着しやすく、映りが悪くなることがあります。ホコリは、洋服についていたり、床にたまっていたり、外から持ち込まれたりします。それらが静電気によって鏡に引き寄せられるため、付着しやすいのです。
油汚れほどしつこくはありませんが、ホコリは日々蓄積するため、小まめに拭き取ることが鏡をきれいに保つポイントです。水回りの鏡は、水分を含んだホコリが付着して頑固な汚れになってしまう場合もあるので、特に注意が必要です。
鏡掃除で準備する道具・グッズ

鏡を掃除するときはガラスクリーナーを使うのが一般的ですが、それだけでは落ちない汚れもあります。こちらでは、頑固な汚れをきれいに掃除したいときに必要な道具やグッズを紹介します。
石鹸カス汚れに効果的な重曹
石鹸で手を洗う際に飛び散って鏡に付着しやすい石鹸カスは、皮脂と石鹸の油脂が反応して発生する「酸性石鹸」という汚れです。酸性の汚れを効果的に取り除くには、対極の性質を持つアルカリ性の汚れ落としを使って中和しながら落とすのが有効です。石鹸カスはアルカリ性の代表的アイテムである「重曹」で掃除するとピカピカになります。
重曹は、水で溶かして使用する粉タイプ、そのまま掃除に使えるスプレータイプ、シートタイプがあります。ほかの汚れを落とす際にも役立つので、オフィスに備えておくと便利です。
ウロコ汚れ・水アカに効果的なクエン酸
水道水に含まれているミネラルが鏡に付着して硬化すると、ウロコ状の水アカが発生します。また、ミネラルと石鹸に含まれている油分が反応すると、「金属石鹸」と呼ばれる白い汚れが発生します。これらはどちらもアルカリ性の汚れであり、酸性の性質を持つ汚れ落とし「クエン酸」で中和しながら落とすのが効果的です。
頑固な汚れの場合は10分程度漬け置きしてからしっかりと洗い流します。ただし、曇り止め加工が施されている鏡は、酸性液体や研磨剤で鏡が傷つく可能性があるため、掃除前に鏡の種類を確認する必要があります。
重曹と同様に、クエン酸も掃除グッズとして人気があり、粉タイプ、スプレータイプ、シートタイプなど豊富な種類から選べます。
ウロコ汚れ・水アカにはクリーナーパッドも
クリーナーパッドは、スポンジの表面に研磨パッドが付いている掃除アイテムです。オフィスの大きな鏡を掃除する際は、広範囲を効率的に磨くことができるクリーナーパッドが役立ちます。
適度に弾力性があり手にフィットしやすいため、使用時に疲れにくいのがメリットです。鏡を傷つけないように、ほどよい力加減で磨くのがポイントです。
メイク用品などによる汚れに効果的な無水エタノール
メイク直しの際に鏡に付着しやすい皮脂やファンデーションの汚れを落とすのに効果的なのが「無水エタノール」です。
「エタノール」といえば、消毒に使われるイメージが強いですが、無水エタノールは消毒剤とは違い水分は一切含まれていません。どちらも主成分はエタノールですが、消毒用は70~80%の濃度に調整されています。無水エタノールは濃度99.5%以上の純粋なエタノールで、消毒にも適していますが、手荒れを引き起こす可能性があるため、手指消毒には向いていません。
無水エタノールは揮発性が高く、すぐに蒸発します。そのため、水拭き後のような拭きムラが残りにくく、手軽にピカピカに仕上がります。また、水分に弱い電化製品などの掃除にも役立つため、オフィスの掃除にも役立ちます。
【汚れ別】鏡の正しい掃除方法
付着している汚れの種類によって、鏡の掃除方法に違いがあります。間違えると汚れを取り除くのが困難になってしまうので注意が必要です。こちらでは、汚れ別に効果的な正しい掃除の手順を詳しく解説します。
水アカによる汚れの場合
鏡に付着する水アカ汚れはアルカリ性であり、先に述べたように酸性のクエン酸が有効です。以下では、粉タイプのクエン酸を使用した場合の掃除方法を解説します。
【用意するもの】
- クエン酸 小さじ1杯
- 水 100ml
- スプレー容器
- ラップ
- キッチンペーパー
- 柔らかめのスポンジ
- マイクロファイバークロス
- ゴム手袋
【手順】
- クエン酸を水に溶かしてスプレー容器に入れます。汚れがひどい場合は、濃度を濃くすると落ちやすいです。
- ゴム手袋をはめて、鏡全体に1.を吹きかけます。
- キッチンペーパーを鏡に貼り、その上からラップを貼りつけてクエン酸を水アカに密着させます。
- そのまま数時間放置します。
- キッチンペーパーとラップをはがして、柔らかいスポンジでこすります。
- 仕上げに、マイクロファイバークロスで水分を拭き取ります。水滴が残っていると水アカの原因となるため、しっかり拭き取るのがポイントです。
毎日多くの人が使用する洗面所の鏡には水アカが付着しやすいため、掃除は週1、2回のペースで定期的に行うのがおすすめです。
ホコリによる汚れの場合
鏡に付着たホコリの除去には、洗剤類を使用せず雑巾や古いタオル、新聞紙などで水拭きをすると効果的です。
【用意するもの】
- 雑巾(古いタオル・新聞紙など)
【手順】
- 雑巾を水で濡らし、固く絞ってから水拭きします。鏡に傷つかないように優しく拭くのがポイントです。
- 乾いた柔らかい布で、鏡に付着した布の繊維を取り除きます。
雑巾の代わりに新聞紙や古いタオルの場合も手順は同様です。新聞紙に含まれている油分で鏡の表面がコーティングされて、掃除後もホコリが付着するのを予防できるといわれています。
油による汚れの場合
皮脂や化粧品などによる油汚れは酸性であり、洗剤にはアルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダが効果的です。粉タイプの重曹やセスキ炭酸ソーダを使用した掃除方法を解説します。
【用意するもの】
- 重曹(セスキ炭酸ソーダでも可) 小さじ2杯
- お湯 500ml
- スプレー容器
- マイクロファイバークロス
- ゴム手袋
【手順】
- お湯に重曹を溶かしてスプレー容器に入れます。
- ゴム手袋をはめて、鏡に1.を吹きかけます。汚れがひどい場合は、3~5分置きます。
- マイクロファイバークロスで拭き上げます。重曹を残さないようにしっかり拭き取るのがポイントです。
インクによる汚れの場合
オフィスの鏡には、インク汚れが付着する可能性もあります。特に油性インクの場合は、濡らした雑巾や布で拭くだけでは落ちません。その場合に便利なのが「スチールウール」です。
スチールウールは、少しの力で鏡を拭くだけで、表面の汚れをきれいに落とせます。実際に掃除のプロも愛用しているといわれ、特に油性の汚れには効果を発揮します。
鏡の汚れを防止する方法

鏡をピカピカにする方法としては定期的な掃除も重要ですが、汚れをためないよう心がけるとより有効です。以下では定期的に行える鏡汚れの防止法をご紹介します。
鏡の水滴を小まめに拭き取る
水回りにある鏡は水滴が付着しやすいですが、そのまま放置しておくと水アカの原因となります。水滴が付いたら、タオルや水切りワイパー、スクイージーを使用してすぐに拭き取る習慣をつけると、水アカやウロコ汚れが付きにくいでしょう。
水滴だけでなく、歯磨き粉や石鹸汚れも小まめに拭き取ることで、鏡が曇りにくくなります。
頑固な汚れはその場で落とす
化粧品や歯磨き粉のようなこびりつきやすい汚れは、放置しないよう気をつけましょう。汚れたらすぐに、水滴と一緒に拭き取ると落ちやすいです。
また、皮脂や化粧品などの汚れが付着するのを防ぐため、鏡には手指で直接触れないようにしてください。
新聞紙を使って鏡を拭く
掃除方法でも述べたように、新聞紙に含まれるインクは鏡の表面に膜を作り、汚れの付着を防ぐ効果があります。掃除の際だけでなく、日常的に新聞紙で鏡を磨くと、汚れ防止に効果的です。
鏡の表面に霧吹きなどで少量の水を吹きかけて、丸めた新聞紙で水分を拭き取ってください。
鏡を掃除する際の注意点
鏡を掃除する際には、注意すべきポイントがあります。健康に関わる重要なことなので、鏡掃除をする前に必ずチェックしてください。
酸性洗剤と塩素系洗剤を混ぜないよう注意する
鏡の掃除にはクエン酸などの酸性洗剤を使用することがあります。これらは塩素系の洗剤と混ざると化学反応を起こし、有毒ガスが発生して大変危険です。
また、酸性洗剤で鏡掃除をしている時に、近くで塩素系洗剤を使用するのも避けてください。空気中で反応が起こる可能性があるためです。これらの洗剤を同時に使用するのは絶対に避けましょう。安全のため、単体で使用するようにしてください。
どうしても両方使用する必要がある場合は、別の日に使用するか、十分に換気してから時間を空けるなど、安全に配慮した使い方を心がけましょう。
ゴム手袋を着用して洗剤に触る
重曹やクエン酸を使用する際はゴム手袋の装着がおすすめです。どちらも基本的には安全とされていますが、素手で長時間触れていると、皮膚のたんぱく質が分解されて手荒れを引き起こす可能性があります。特に敏感肌の方は、たとえ短時間の鏡掃除でもゴム手袋を使用しましょう。
まとめ
毎日多くの人が使うオフィスの鏡がピカピカだと、その場が明るくなり心地よく過ごせます。鏡には簡単に落ちない頑固な汚れが付きやすいですが、それぞれの汚れに適した道具で掃除をすることできれいになります。習慣的な掃除が予防にもなるので、これを機会に必要なアイテムをそろえて常にきれいな鏡をキープしてください。
あわせて読みたい!関連&新着記事
トイレ掃除の正しい順序とは?トイレタンクの掃除方法や便利な掃除グッズも紹介


