更新日:2026年5月7日
ガムテープの種類と使い分け|クラフトテープを中心に梱包用途別で解説

日々の梱包業務で欠かせないガムテープですが「とりあえずクラフトテープを使っている」という現場も少なくありません。
しかし、梱包する荷物の重さや保管期間、発送頻度によっては、テープの種類が合っていないことで底抜け・剥がれ・貼り直しによる作業ロスが発生するケースも見られます。
本記事では、ガムテープの中でもクラフトテープを中心に、布テープ・OPPテープとの違いや、「どの梱包用途に、どのテープを選ぶべきか」を業務シーン別に分かりやすく解説します。
ガムテープとは?梱包用テープの基本整理

ガムテープを適切に使い分けるためには、まず「ガムテープ」という言葉が何を指しているのか、そして梱包用テープにどのような役割が求められているのかを整理しておく必要があります。
ここでは、種類ごとの違いを理解する前提として、基本的な考え方を確認します。
ガムテープは「梱包用テープの総称」
本来ガムテープとは、紙の片面に水で活性化する糊(ガム糊)を塗布したテープを指します。切手のように、水を付けて貼るタイプです。
しかし、近年では粘着剤が塗布された梱包用の粘着テープをガムテープと呼ぶのが一般的です。紙製のクラフトテープをはじめ、布テープやOPPテープなどの梱包用テープの総称と考えると分かりやすいでしょう。
梱包用テープに求められる役割
梱包用テープは、ダンボール箱などの開口部を確実に封かんし、輸送や保管の過程で内容物が外に出ないようにするために使用されます。その他に、箱の形状を安定させ、輸送中の荷崩れやズレを防ぐ役割もあります。合わせ目や底面がしっかり固定されていないと、重量物では底抜けの原因になり、軽い荷物でも積み重ね時に不安定になります。
業務用途では、こうした基本的な役割に加え、貼りやすさや作業スピードも重要です。日常的に梱包作業を行う現場では、テープの扱いやすさが作業効率に直結し、貼り直しを減らし、作業効率の向上にもつながります。
ガムテープの主な種類と特徴

ガムテープは基材や粘着特性の違いによって、いくつかの種類に分けられます。それぞれに特徴があり、梱包する荷物の条件や作業環境によって向き・不向きが異なります。
ここでは、代表的なガムテープの種類と特徴を見ていきましょう。
クラフトテープ
クラフトテープは紙素材を基材とした梱包用テープです。軽量から中量程度のダンボール梱包に用いられることが多く、発送や保管などの業務用梱包で多く使用されています。紙素材のため手切れ性が高く、扱いやすい点が特徴といえるでしょう。
またコストを抑えやすいのも、クラフトテープのメリットといえます。ただし、後述するほかのテープよりも強度が弱く、重量のある荷物の梱包には向いていません。さらに、表面にラミネート加工が施されたタイプは重ね貼りがしにくく、文字が書けないという注意点もあります。
布テープ
布テープは、繊維を含む布素材を基材とした梱包用テープです。強度が高く、重量のある荷物や中身が動きやすい箱の梱包に使われることが多いタイプといえるでしょう。
基材に厚みと柔軟性があるため、ダンボールの継ぎ目や多少の凹凸がある部分にも貼り付きやすい点が特徴です。重ね貼りにも適しているため底面補強や箱の補修など、しっかり固定したい場面で選ばれるケースもあります。
また、布テープはカラーバリエーションが豊富です。荷物の仕分けや内容物の識別、注意喚起などを目的に色分けして使われることもあります。
一方で、粘着力が強い分、剥がす際に糊残りが生じやすい傾向があります。また、紙素材のクラフトテープと比べるとコストは高くなりやすく、使用量や用途によっては注意が必要でしょう。
OPPテープ・透明テープ
OPPテープは、ポリプロピレン(OPP)素材を基材とした透明タイプの梱包用テープです。粘着力と耐久性に優れていることに加え透明であるため、ダンボールに印刷された表示や送り状、注意書きを覆いにくい点が特徴です。外観を損ねにくく、内容表示を明確に保ちたい梱包でも支障が出にくいというメリットもあります。
一方で、基材が硬く伸びにくいため、手で切りにくいという性質があります。ハサミやカッターなどの使用が前提となるため、手切れ性を重視する用途には不向きです。
荷物・用途別のガムテープの使い分け

ガムテープは種類ごとに特性が異なるため、荷物の重さや内容物、作業環境に応じて使い分けることが重要です。ここでは、業務現場でよく見られるシーン別に、適したテープの考え方を解説します。
軽量~中量のダンボール梱包
軽量から中量程度のダンボール梱包では、クラフトテープが適しているケースが多いです。
一般的な書類発送や日用品、比較的重量のない商品であれば、クラフトテープの粘着力と強度で十分に対応できます。
また、手で切りやすく作業スピードを落としにくい点も、日常的に梱包作業を行う現場では大きなメリットです。強度に不安がある場合は、底面や開口部に貼り幅を広く取る、重ね貼り対応の高機能タイプを使うなど、貼り方やテープの種類を工夫すると、より安心して使用できます。
重量物・内容物が重い荷物
重量のある荷物や、内容物が偏りやすい箱の場合には、布テープやOPPテープの使用が安心です。クラフトテープでは粘着力や引張強度が不足し、輸送中の底抜けや剥がれにつながるおそれがあります。
また、重量物ほどテープ単体ではなく、貼り方との組み合わせが重要になります。底面は底貼りで荷重に耐える構造にし、開口部はH貼りでフラップの浮きを抑える、といった形で「テープの種類 × 補強の仕方」をセットで考えると、トラブルを防ぐことができます。
倉庫・出荷作業が多い現場
倉庫や出荷現場のように、梱包作業が連続する環境では、剥がれにくさと同じくらい作業効率の高さが求められます。こうした現場ではOPPテープが適しています。
ポイントは「手で切れるか」よりも、ディスペンサー使用を前提に最適化することです。ディスペンサーを使うと、テープの送り出しやカットの動作が安定し、貼りムラや貼り直しが減りやすくなります。
クラフトテープの選び方と注意点

クラフトテープは業務用の梱包現場で最も使用頻度が高い一方、種類や仕様の違いが分かりにくく、「いつも同じものを選んでいる」というケースもあるかもしれません。
ここでは、クラフトテープを選ぶ際に押さえておきたいポイントと、使用時に注意すべき点を見ていきましょう。
用途に合わせて機能を選ぶ
クラフトテープを選ぶ際は、まず幅・厚み・粘着力、耐久性といった基本性能を確認しましょう。一般的なダンボール梱包であれば標準的な仕様で対応できる場合が多いものの、箱のサイズが大きい場合や重さがある場合には、幅広タイプや厚みのある製品のほうが安定しやすくなります。
その上で、製品ごとの付加機能をチェックしましょう。現在は表面に文字が書けるタイプや、重ね貼りができるタイプなど、作業性を高める工夫を施された商品もあります。
また、クラフトテープは全体的な傾向として手切れ性は優れていますが、切れやすさには商品差があるため、実際の作業に合ったものを選ぶことが重要です。
使用環境による注意点
クラフトテープは紙素材を基材としているため、使用環境の影響を受けやすい特性があります。湿度が高い、または低温といった環境では粘着力が低下しやすく、十分に貼り付かないケースもあります。屋内で温度や湿度が安定している環境であれば問題になりにくいものの、保管場所や季節によっては注意が必要です。
また、長期保管時に粘着力が弱まり、途中で剥がれてしまうリスクもあります。こうした使用環境・保管環境に不安がある場合や、重量がある荷物を梱包する場合には、クラフトテープだけに頼らず、強度や耐久性に優れた布テープやPPテープへ切り替えることも検討しましょう。
テープの種類を固定せず、使用環境に応じて使い分けることが重要です。
ダンボール以外の素材に使用する場合の注意点
クラフトテープは基本的にダンボールへの使用を前提とした製品ですが、実際の業務では、プラスチック製の蓋つきオリコンやコンテナ、引越し作業時の仮固定など、紙以外の素材の使用を検討されるケースもあるでしょう。
ただし、プラスチック素材は表面が滑らかで、紙素材に比べて粘着面がなじみにくい傾向があります。そのため、クラフトテープを使用する場合は、短時間の仮固定や開封防止など、用途を限定して使うことが基本となります。あわせて、貼り付け面の汚れや水分を取り除き、できるだけ平滑な状態で貼ることが、安定性を確保する上で重要です。
製品選びの観点では、クラフトテープの中でも粘着力が比較的高いタイプや、幅に余裕のある製品を選ぶと外れにくくなります。重ね貼りが可能な仕様であれば、蓋部分や合わせ目を補強する用途にも対応しやすくなるでしょう。
固定力に不安が残る場合や粘着の残り跡が気になる場合は、布テープやOPPテープなど、プラスチック素材に適したテープへ切り替えることも検討すると安心です。用途に応じてテープを使い分けることが、作業トラブルを防ぐポイントになります。
ガムテープを選ぶ際のチェックポイント

ガムテープを選定する際は、種類や素材の違いだけでなく、実際の業務量や作業環境を踏まえて判断することが重要です。ここでは、現場で見落とされやすいチェックポイントを解説します。
作業量・消費量を踏まえた選定を行う
日常的に梱包作業が発生する現場では、ガムテープの消費量も無視できません。出荷頻度が高い場合や、一定量を継続的に使用する場合には、業務用規格やまとめ買いを前提に選定することで、発注や在庫管理の手間を抑えやすくなります。
一方、使用頻度がそれほど高くない場合は、保管期間中の劣化や使用時の扱いやすさも考慮する必要があります。作業量と消費ペースを把握した上で、現場に合った規格を選ぶことが、無理のない運用につながります。
コストと作業性のバランス
ガムテープを選ぶ際には、価格だけでなく、作業のしやすさも含めて検討する必要があります。単価が抑えられていても、貼り直しが頻発したり、切りにくかったりすると、作業に時間がかかり、結果的に手間が増えるケースもあるためです。
その点において、扱いやすい製品であれば単価がやや高めでも作業が滞りにくく、梱包工程をスムーズに進めやすくなるでしょう。業務で使用するのであれば、コストだけに重きを置くのではなく作業性とのバランスも考慮することが大切です。
ガムテープ選びでよくある疑問

ガムテープは日常的に使われる資材である一方、種類や仕様の違いが分かりにくく、選び方に迷うこともあるかもしれません。ここでは、業務現場でよく挙がる疑問をまとめました。
一般的な梱包であればクラフトテープだけで問題はないですか?
一般的なダンボール梱包であれば、クラフトテープで対応可能です。軽量~中量程度の荷物や、近距離輸送を想定した梱包作業で広く使われているテープです。
ただし、重量物を扱う場合や耐久性が求められるケースでは、補強や別素材のテープの使用を検討する必要がある場合もあります。
布テープはどんな場面で必要ですか?
布テープは、強度や固定力が求められる場面に適したテープです。重量物の梱包や、輸送中に負荷がかかりやすい荷物の補強などに適しています。
ダンボールの底面補強や、繰り返し貼り直しが発生する作業でも、布テープの特性が活かされる場面があります。
ガムテープの使い分けの基準は?
ガムテープの使い分けは、荷物の重さや内容物に加え、作業環境、作業量、開封性、廃棄のしやすさといった複数の視点から考えることが重要です。例えば、重量があり固定力が求められる場合は強度を重視し、日常的に大量の梱包作業が発生する現場では作業効率や扱いやすさを優先するといった判断が考えられます。
こうした条件を整理したうえで最適な種類を選ぶことで、無理のないスムーズな梱包作業につながります。
まとめ
ガムテープは、貼る素材や梱包物の重量、作業量といった条件によって、適した選び方が変わります。種類ごとの特性を把握しておくことで、現場ごとの作業内容に合わせた使い分けがしやすくなり、無理のない運用にもつながります。
日常的に使っている資材ほど見直す機会が少なくなりがちですが、作業内容や出荷量が変わった際には、現在のテープが現場の実態に合っているかを確認するとよいでしょう。
<参考>
【現場向け】段ボールの底抜けを防ぐガムテープの正しい貼り方
テープの種類とそれぞれの特徴
業務用段ボールのサイズ比較|用途別おすすめとオフィス引っ越しで失敗しない選び方
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