更新日:2024年4月30日
プライヤーとは?ニッパーやペンチ、レンチとの違いや種類、選び方を解説!

プライヤーは、ワイヤーなどのものを掴んだり、挟んだりできる工具です。似た用途、形状のものにニッパーやペンチがありますが、それぞれどのような違いがあるのかわからない方は多いのではないでしょうか。
この記事では、プライヤーの用途や種類、使い方を詳しく解説します。プライヤーを使う際の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。
プライヤーとは
プライヤーとはそもそもどのようなものか、疑問に思う方もいるでしょう。まずは、基本の用途や他の道具との違いを解説します。
プライヤーの用途
プライヤーは、つかむ・挟む・切断する・圧着するなどの用途に用いる工具です。てこの原理を利用して、小さな力でものをつかんだり、切断したりできます。
先端部には、ものを挟むための歯がついた部分と切断するための刃がついた部分があります。針金などを切断したいときはこの刃を使います。
ニッパーやペンチもプライヤーの仲間
プライヤーと似た工具にニッパーやペンチがありますが、ニッパーやペンチもプライヤーの一種とされています。
アメリカでは、ニッパーやペンチも含めた工具全体を「プライヤー」と呼びますが、日本ではそれぞれが独立した工具として認識されています。
ニッパーはワイヤーなどの金属を切断するために使われる道具で、ハサミのようなイメージで使えるため、あまり工具を使用するのに慣れていなくても直感的に使いやすいです。
特に似ているペンチとプライヤーの違いは、続いて詳しく解説します。
ペンチとプライヤーの違い
ペンチとプライヤーはどちらも似たような用途に使われる工具ですが、いくつか違いがあります。
ペンチは、プライヤーよりも開口幅が狭い傾向にあり、主に細いワイヤーを掴んだり、切断したりする用途に使用されます。
一方で、プライヤーは、開く幅をものや用途に合わせて調整できるため、太いパイプや大きなものも掴めます。用途や求める機能に応じて、使用する工具を選びましょう。
プライヤーの種類

一口にプライヤーといっても、さまざまな種類があります。ここでは主なプライヤーの種類を解説します。
- コンビネーションプライヤー
- ウォーターポンププライヤー
- ロングノーズプライヤー
- バイスプライヤー
それぞれの特長を詳しく解説します。
コンビネーションプライヤー
「コンビネーションプライヤー」は、プライヤーのなかでもっともシンプルで一般的な種類です。コンビネーションという名前のとおり、複数の使い方ができるプライヤーとして幅広く使われています。
先端でものをつかむ、あご部分でものをつかむ、ものを切るなどの使い方が可能です。ストレートタイプやベントノーズタイプ、バネ付きなど更に種類があり、用途に合わせてプライヤーを選ぶ必要があります。
ウォーターポンププライヤー
口の開け幅を段階ごとに調節できる点が「ウォーターポンププライヤー」の特徴です。大きく口が開くことで、太いパイプやナットも容易につかむことができます。
開口部の方向が30〜40度程度曲がっているため、奥深い場所まで入れ込んで作業できます。車やバイクのメンテナンスの他、水道や配管の工事でも使われます。
ロングノーズプライヤー
「ロングノーズプライヤー」は、ロングノーズという名前のとおり、口先が細長くなっているのが特徴的なプライヤーです。
細かいパーツをつかんだり、細いワイヤーを切ったりする際に重宝する形状で、精密な作業に向いている工具です。ラジオペンチと呼ばれることもあります。
バイスプライヤー
ものをつかんだままロックをかけることができるプライヤーを「バイスプライヤー」と呼びます。ずっと力を入れ続ける必要がないため、長時間の作業にも使いやすい形状です。
もちろん、掴む作業の他に、固定する、切るなどの作業もできる万能なプライヤーで、グリッププライヤーとも呼ばれています。
プライヤーの選び方
プライヤーを選ぶ際には、以下のポイントに注目しましょう。
- 挟むものの大きさで選ぶ
- 用途で選ぶ
- グリップの握りやすさで選ぶ
それぞれ選び方のポイントを詳しく解説します。
挟むものの大きさで選ぶ
プライヤーは種類によって挟めるものの大きさが異なります。対象物に対して適切な種類かどうかを見極めましょう。
例えば、細いワイヤーを扱う場合はロングノーズプライヤー、太いパイプを挟む場合はウォーターポンププライヤーなど挟む物の径に応じて適切なサイズやタイプを選びましょう。比較的小さいものを挟む場合は、ニッパーやペンチも有効的に使えます。
用途で選ぶ
DIYから実践的な作業まで使えるプライヤーは、用途に合わせて選ぶ必要があります。金具を挟む、緩んだボルトを固定する、ワイヤーを切断するなど、用途を明確にしてプライヤーを選びましょう。
また、一般的なプライヤーは絶縁処理がされていませんが、電気が流れているワイヤーを切断するような電気工事では、絶縁タイプのプライヤーを使用してください。通常のプライヤーを使うと、感電の恐れがあり危険です。
グリップの握りやすさで選ぶ
グリップの握りやすいプライヤーなら、長時間の作業でも疲れにくく快適に作業できます。力が必要な作業も、グリップ部分に樹脂がコーティングされているタイプなど、比較的柔らかいものだとしっかりと握りやすいでしょう。
なかには、滑り止めがついているプライヤーや、手が小さい人に向けた小型のプライヤーなども販売されているため、グリップの握りやすさに注目して選ぶこともおすすめです。
プライヤーを使う際のポイント
プライヤーは扱いやすい工具ですが、正しい使い方を覚えることでより効率的に作業を行えます。
プライヤーを使用する際は、以下のポイントを意識しましょう。
- ジョイント部分をずらして、挟むものの幅に開きを調整する
- 先端の歯と奥の刃を、用途に合わせて使い分ける
- 柄の先端部を持つと力を入れやすい
プライヤーはジョイント部分を調整して開け幅を広げたり閉じたりすることで、より適切な挟み込みが可能です。開け幅がものに対して大きすぎたり小さすぎたりすると、安定しないため注意してください。
また、刃がついたタイプのプライヤーを使う場合は、誤って材料を切断しないためにも、ものを挟む部位と切断する部位を使い分けましょう。
握力の弱い方は、てこの原理が働きやすいように柄の端に近い部分を握ると力が入りやすいです。
プライヤーを使う際の注意点
プライヤーを使う際は、正しい使用方法を把握し、以下のような注意点を守ることが大切です。
- サイズが合わないものを無理やり使わない
- 正しい位置を握る
- 作業時は安全保護具をつける
- 本来の目的以外の使い方をしない
それぞれの注意点を詳しく解説します。
サイズが合わないものを無理やり使わない
プライヤーの開け幅に対して、掴みたいものの大きさが対応していないと作業しづらいため、サイズが合っているか確認しましょう。
使用する際は、プライヤーでしっかりと対象物を挟めているか確認する他、ジョイント部分がしっかりと固定されているかどうかもチェックしてください。
正しい位置を握る
プライヤーの構造上、柄の刃先側を持つと力が入りにくく、手を挟んでしまう恐れもあり大変危険です。プライヤーを使用するときは、柄の端側を握って持つように意識しましょう。
また、先述のようにプライヤーはてこの原理を利用した工具なので、ハンドルの端部分を持ったほうが小さい握力で大きな力を発揮します。
作業時は安全保護具をつける
プライヤーを使用する際は、安全ゴーグルや手袋など保護具をつけてください。ワイヤーやパイプを切断する場合、切断した破片が飛び散る可能性があるからです。
安全ゴーグルをつける他、肌が露出していない安全な服装をして作業を行いましょう。
本来の目的以外の使い方をしない
プライヤーに限らず工具は、本来の目的以外の使い方をしないでください。特にプライヤーは、ハンマー代わりにするなど乱雑に扱うと破損の恐れがあり大変危険です。
プライヤーが壊れてしまうだけでなく、思わぬ怪我や事故を招く恐れがあるため、取扱説明書に記載された使い方をしましょう。
まとめ
プライヤーは、掴む・挟む・切断する・圧着するなどさまざまな用途に使用される工具です。同じような道具にニッパーやペンチがありますが、それぞれ用途や使用方法が異なるため、適切に選ぶことが大切です。
万能に使えるプライヤーがあると、DIYやちょっとした作業など、幅広く使用できて大変便利です。今回紹介した内容を参考に、作業内容に合ったプライヤーを選びましょう。
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