更新日:2025年5月15日
ウエスとは?雑巾との違いや種類・失敗しない選び方を解説

ウエスは、布や紙、不織布などで作られた、機械などを拭くのに便利なアイテムです。工場などの作業現場で使われることが多いですが、オフィスでも活用できます。この記事ではウエスの種類や選び方について解説します。
ウエスとは
ウエスとは、主に製造現場や自動車工場などで機械の清掃やメンテナンスを行う際に使用される、業務用の拭き取り布のことです。油やホコリ、製造の過程で出たクズなどを拭き取るときに使われます。素材は布のほか紙や不織布のものもあり、サイズもさまざまで、用途によって使い分けられるのが魅力です。家庭やオフィス、店舗、介護・医療機関など、さまざまな場所の清掃にも適し、掃除のプロも利用しています。
ウエスという名前の語源は、廃棄物やごみを意味する英語「Waste」に由来しています。また、英語ではぼろきれという意味で「Rags」と呼ばれることもあります。ウエスの多くは不要になった衣類や布製品をリサイクルして作られており、環境に配慮した清掃用具として広く利用されています。
ウエスと雑巾の違い
ウエスと雑巾は似た用途を持ちますが、作り方や使い方にはいくつかの違いがあります。ウエスは一般的に古着やタオルなどを再利用して作られ、裁断された状態のままで縫製されていない場合がほとんどです。用途としては、工場での清掃や機械のメンテナンスなど業務用で使用されることが多く、多くは使い捨てで利用されます。
一方、雑巾は複数の布を重ねて端を縫製し、使いやすいように形状を整えたものです。厚みがあり、耐久性にも優れているため、繰り返し洗って使用できます。業務用としても使用されますが、家庭やオフィスの掃除など、日常生活で活用されることが多い点が特長です。
ウエスの代表的な種類
ウエスにはいくつかの種類があり、それぞれの特長や用途に応じて使い分けることができます。以下では代表的な種類を紹介します。
布ウエス
布ウエスは、コットン生地などの布を使用したウエスで、古着やタオル、シーツなどの端切れ布を再利用して作られるのが一般的です。使用される布の種類によって手触りが異なり、真っ白なものから色柄のあるものまでさまざまにあります。
また、服の製造時に発生する切れ端など、新品の生地を使用したものは「バージンウエス」、古着などを再利用したものは「リサイクルウエス」と呼ばれます。
布ウエスは柔らかく吸水性が高いため、機械油や塗料の拭き取りはもちろん、家具や車の清掃にも幅広く活用されています。再利用素材を使用していることから環境にも優しく、多くの現場で重宝されているアイテムです。
紙ウエス
紙ウエスは紙素材を使用したウエスで、主にクラフトパルプ(針葉樹由来)を原料としています。広葉樹の木材を使ったものもありますが、針葉樹で作られたものの方が繊維が太く長く強度が高めです。
紙ウエスは吸水性があり、布ウエスに比べると毛羽立ちが少なく拭き取り後の表面に糸くずやごみが残りません。布ウエスに比べると耐久性は劣りますが、使い捨てのため衛生的であり、食品加工業や医療現場など、衛生管理が重要な場所でよく使用されています。厚みのあるものや、布のように柔らかいものもあります。
不織布ウエス
不織布ウエスは、化学繊維や天然繊維を織らずに絡ませて作られた不織布を使用したウエスです。不織布の主な素材は天然繊維のコットンや化学繊維のPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、レーヨンなどです。
不織布は繊維が不均一で複雑に結合しているため、紙ウエスよりも破れにくく、高い強度を必要とする作業に適しています。また、繊維の間に隙間があるため、軽量で吸水性にも優れています。繊維クズが出にくいという特長があるため、特に医療現場や精密機械工場など、高い衛生基準や繊細さが求められる作業環境で活躍しています。価格は紙ウエスよりやや高めです。
ウエスの主な用途

ウエスは、清掃や道具のメンテナンスをはじめ、塗装や梱包作業などさまざまな現場で活用される、汎用性の高いアイテムです。以下では、その具体的な用途を詳しく紹介します。
清掃・メンテナンス
ウエスは製造工場や自動車工場などの現場に欠かせません。機械や設備に付着した油汚れやホコリ、不純物を効率よく拭き取る役割を果たします。特に、機械のメンテナンスに使用することで、部品や装置の表面を清潔に保ち、性能を維持しつつ長持ちさせることが可能です。
工場だけでなく、オフィスや家庭など、さまざまな場所の清掃にも役立ちます。水拭き、乾拭きのどちらにも対応でき、柔らかい素材の紙ウエスであれば、複雑な形状の場所にも柔軟に対応して拭き取ることができます。また、濡れた場所を拭いたり、水拭きをしたりする場合には、タオルやTシャツから作られた吸水性の高いウエスが活躍します。
塗装面の下地処理・仕上げ磨き
塗装作業をする際にも使用されています。例えば、自動車の補修作業で行われる塗装前の下地処理では、塗装面に付着したホコリや油分を取り除くためにウエスがよく使われます。塗装作業では、汚れやワックスが残っていてはいけないため、脱脂剤で汚れを浮かせた後、清潔なウエスで丁寧に拭き取ります。さらに、塗装後の仕上げ磨きにもウエスは適しており、柔らかい素材を使用したウエスであれば、塗装面を傷付けることなく艶出しや微細な傷消しが可能です。
梱包時の緩衝材
家具や精密機械など、輸送中に傷付きやすい製品を保護する緩衝材として、ウエスが使用されるケースがあります。ウエスは低コストなため、緩衝材を大量に使用する大規模な梱包作業に最適です。特に、柔軟性のある素材を用いたウエスは、製品の形状にぴったりとフィットし、隙間なく保護できる点が優れています。また、保管する際の緩衝材として用いられることもあります。
ウエスの失敗しない選び方
ウエスは製造現場やオフィスなど、幅広い用途で活躍します。しかし、適切なウエスを選ばないと、思った通りの仕上がりにならない場合があるので注意してください。
用途に応じた種類かを確認する
ウエスごとに柔らかさや吸水性などに違いがあるので、用途に応じて使い分ける必要があります。例えば、以下のように使い分けられます。
油汚れを拭き取る作業
吸水性や耐油性に優れた布ウエスが適しています。油の量が多いときはタオル系のものが最適です。
繊細な部品の清掃や磨き作業
毛羽立ちが少ない紙ウエスや不織布ウエスが適しています。また、自動車や精密機械の作業には、柔らかなメリヤスをつなぎ目のない状態でカットしたウエスが、傷をつけにくくおすすめです。
調理現場など清潔さが求められる作業
清潔な環境で製造されて、使い捨てにしやすい紙ウエスや不織布ウエスが衛生的で適しています。作業によって複数の種類をそろえておくとよいでしょう。
作業内容に合ったサイズか
作業内容に応じたサイズ選びも重要なポイントです。広い面積の汚れを拭き取る場合には大判サイズのウエスが便利ですが、細かい部品や狭い場所の清掃には小さめのウエスが適しています。作業環境や汚れの種類に応じて、最適なサイズを選ぶことで、より快適かつ効率的に作業を進めることができます。
多くの場合パッケージなどにサイズが書かれているので、購入時に確認してください。ほしいサイズを見つけるには、品ぞろえが豊富なオンラインショッピングサイトをチェックするとよいでしょう。サイズなどの条件を絞り込んで検索できるサイトもあり、便利です。
サンプルで試してみる
ウエス選びで失敗しないためには、本格的に大量購入する前にサンプルを試すことがおすすめです。多くの製造業者や販売店では、おトクな価格で購入できる小量のサンプル品やトライアルパックを提供しています。
これらを利用することで、実際の使用感や品質を確認できます。例えば、「吸水性は十分か」「汚れをしっかり拭き取れるか」「毛羽立ちや糸くずが発生しないか」など、用途に応じた性能を事前にチェックすることが可能です。
以上のポイントを押さえることで、作業に適したウエスを選び、快適で効率的な作業環境を整えられるでしょう。
まとめ
ウエスは業務用の拭き取り布のことです。古い布を再利用したもののほか、紙や不織布で作られたものもあります。清掃やメンテナンス、塗装面の下地処理、梱包時の緩衝材などに利用されています。サイズにもさまざまな種類があり、使用シーンに応じて使い分けることが大切です。オンラインショッピングサイトには多様なウエスがあるのでチェックしてください。
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