更新日:2024年3月28日
スクレーパーとは?種類や選び方、使い方をわかりやすく解説

機械や壁にこびりついた汚れやサビ、塗料はなかなか落ちないものです。拭いたり擦ったりしても汚れが落ちず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
こうした頑固な汚れを落とすには、スクレーパーが役立ちます。この記事では、スクレーパーの概要や種類、選び方、使い方を詳しく解説します。
スクレーパーとは?
スクレーパーとは、ヘラ状の刃にプラスチックや木製の持ち手がついた道具のことです。何かを剥がす、あるいは削るときに用いられます。下記はスクレーパーの使用シーンの一例です。
- サビを剥がす
- 塗料を剥がす
- シールを剥がす
- 製造物の加工過程で出てきたバリを削る
上記のように、スクレーパーは「剥がす・削る」という作業が必要なさまざまな場面で活躍します。
スクレーパーの主な種類と特長
スクレーパーにはさまざまな種類があり、それぞれサイズや適した用途が異なります。以下では、スクレーパーの種類を以下の9つ紹介し、種類ごとに特長や用途を紹介します。
- 小型スクレーパー
- プラスチックスクレーパー
- ヘラタイプスクレーパー
- 幅広タイプスクレーパー
- 大型スクレーパー
- ウィンドウスクレーパー
- キッチンスクレーパー
- スノースクレーパー
- マルチツール用スクレーパー
それぞれを順番に確認しましょう。
小型スクレーパー
小型スクレーパーは、カッターのような形状をした小型のスクレーパーです。
刃幅は25mm程度で、狭い場所にも無理なく入ります。ガスコンロの焦げ、機械にできた小さいサビなど、細かいところの汚れを剥がすのに向いている道具です。
プラスチックスクレーパー
プラスチックスクレーパーは、刃がプラスチックでできているタイプのスクレーパーです。
一般的なスクレーパーの刃は硬い素材で作られているため、使用場所によっては傷がついてしまう可能性もあります。しかし、柔らかい刃を持つプラスチックスクレーパーなら、車のボディや家具など、傷が心配な場所でも安心して使うことができます。
ヘラタイプスクレーパー
ヘラタイプスクレーパーは、一般的なヘラと同じような見た目をしたスクレーパーです。細長い刃が特長で、サッシや機械の溝など隙間が少ない場所の掃除には特に向いています。
幅広タイプスクレーパー
幅広タイプスクレーパーは、刃が横に広がっているスクレーパーです。広範囲の汚れを効率良く落としたいとき、壁紙やクッションフロアを剥がしたいときにおすすめです。
大型スクレーパー
大型スクレーパーは、持ち手が長いタイプのスクレーパーです。持ち手の長さは商品ごとに異なり、長いものだと持ち手部分が600mmあるスクレーパーもあります。
高所など、手が届かない場所の汚れを落としたいときには特に便利です。また、両手で持てる分、力を込めやすいため、片手の力だけでは落とし切れない頑固な汚れを掃除したいときにも役立ちます。
ウィンドウスクレーパー
ウィンドウスクレーパーは、ガラスを傷めることなく使えるガラス専用のスクレーパーです。主にガラスについたシール、フィルム、シートを剥がす際に用いられます。
キッチンスクレーパー
キッチンスクレーパーは、シンクや食器、調理器具を洗うためのスクレーパーです。シンクにはねた水をぬぐう、お皿についた汚れをかき集める、フライパンの焦げつきを落とすなど、キッチン周りの洗浄・掃除全般に役立ちます。
また、なかにはヘラのように使える調理用のキッチンスクレーパーもあります。
スノースクレーパー
スノースクレーパーは、車体の雪や氷を落とすための道具です。
積もったばかりの雪であればスノーブラシでも落とせますが、凍りついて硬くなった雪・氷はなかなか落ちません。しかし、先端に刃がついたスノースクレーパーなら、楽に落とすことができます。
また、刃には柔軟性のある素材が使われているため、車体が傷つく心配もありません。
マルチツール用スクレーパー
マルチツール用スクレーパーは、電動工具のマルチツールに装着して使うタイプのスクレーパーです。固まった接着剤を剥がす、コーキングや塗料を除去する際に用いられます。
スクレーパーの選び方
スクレーパーでより快適な作業を行うためには、自分の目的や使用場所に合った商品を選ぶことが大切です。ここからは、スクレーパーの選び方を以下の3つ紹介します。
- 用途で選ぶ
- 刃の素材で選ぶ
- 替刃式かどうかをチェック
それぞれを順番に確認しましょう。
用途で選ぶ
用途によって選ぶべきスクレーパーは変わってきます。
例えば、ガラスのお手入れに使うならガラススクレーパー、車の氷を落とすならスノースクレーパーが最適です。スクレーパーの種類ごとに特徴が異なるため、用途に合わせて商品を選びましょう。
なお、「特に用途は決まっていないが掃除用に1本持っておきたい」という場合は、使い勝手の良い小型スクレーパーやヘラタイプスクレーパーを選ぶのがおすすめです。
刃の素材で選ぶ
スクレーパーの刃に使われる代表的な素材は「ステンレス」「プラスチック」「セラミック」の3種類です。それぞれ下記のような特長を持っています。
| スクレーパーの刃の素材 | 特長 |
|---|---|
| ステンレス |
|
| プラスチック |
|
| セラミック |
|
上記のように、刃に使われる素材によって特長は異なります。「傷が心配ならプラスチック」「しっかり汚れを除去したいならセラミック」などのように、状況や目的に合わせて素材を選びましょう。
替刃式かどうかをチェック
スクレーパーは大きく分けて「刃と持ち手が一体になったスクレーパー」と「替刃式のスクレーパー」の2種類があります。
このうち、スクレーパーの使用頻度が多い場合は替刃式がおすすめです。使用頻度が多いとそれだけ刃が消耗しやすくなりますが、替刃式なら定期的に刃を交換するだけで新品同様の使い勝手を維持できます。
一方で、一体型のスクレーパーは刃を交換できないものの、丈夫で力を込めやすいメリットがあります。力の入れ具合に合わせて、一体型と替刃式のスクレーパーを使い分けるのも良いかもしれません。
スクレーパーの使い方

一般的なスクレーパーは下記の手順に沿って使います。
- 汚れや剥がしたいものにスクレーパーの刃を差し込む
- 慎重に剥がしていく
スクレーパーの刃を差し込む部分の素材が傷つくのを避けるには、力を入れ過ぎず、角度をつけ過ぎないことが大切です。横にスライドさせるように、少しだけ角度をつけてゆっくりと剥がしていきましょう。
スクレーパーを使用する際の注意点
スクレーパーを使って作業する際は、怪我をしないように十分注意してください。
スクレーパーの先端の刃はとても鋭いため、万が一手に触れると切り傷ができる可能性があります。扱いに慣れていないうちは、怪我を防止するために厚手の手袋をつけて作業すると良いでしょう。
また、スクレーパーの刃が露出した状態で保管すると、思わぬ怪我に繋がる可能性があります。そのため、スクレーパーを使わないときは、刃に専用のカバーをつけておきましょう。
まとめ
機械や壁にこびりついた汚れや車の氷を落とすときなど、スクレーパーはさまざまな用途に使える道具です。
スクレーパーにはさまざまな種類があり、小型スクレーパー・プラスチックスクレーパー・ヘラタイプスクレーパーなどがその例です。
用途によって適したスクレーパーの種類は変わってくるので、商品の特長は購入前にしっかり確認しておきましょう。


