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更新日:2024年11月28日

SDカードの容量と用途別の選び方の目安とは?

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デジタルデバイスの記録メディアとして使用されるSDカードには、さまざまな製品があります。SDカードは主に5種類に分けられ、使用するデバイスや使用用途に応じて最適なものを選ぶ必要があります。そのためどの製品を選べばよいか迷う方もいるかもしれません。本記事では、SDカードの種類や容量、および用途別の選び方について解説します。

SDカードの容量と種類

SDカードは、記録メディアの一種です。これはデジタルカメラやスマートデバイスなど、多岐にわたるデジタルデバイスで広く利用されています。SDカードのほかに、SDHCカードやSDXCカードといった種類が存在し、これらはそれぞれ異なるデータ記録容量を有しています。以下では、それぞれの種類について詳細に解説します。

SDカード(128MB~2GB)

SDカードは広く知られている記録メディアであり、パソコン、デジタルカメラ、スマートデバイスなどに使用されています。寸法は32 x 24 x 2.1 mmで、128MBから2GBまでの保存容量があります。

フラッシュメモリの一種であるSDカードは、1999年にパナソニック(旧松下電器産業)、東芝、サンディスク社の共同開発で誕生しました。初期の製品は8MBから16MB程度の容量が多かったですが、その後512MBや1GBなど容量が増加しました。

SDカードはデータの転送速度でスピードクラスが分かれています。例えばデータを読み書きする転送速度が1秒あたり最低2MBの場合は「Class2」となり、段階を踏んで速度が上がり、転送速度が最大のものは「Class10」の10MB/秒です。

SDHCカード(2GB超~32GB)

SDHCカードは、従来のSDカードの後継として誕生しました。「HC」とは、High Capacityの略で、SDカードより多くの容量を備えている点が特長です。4GB、8GB、16GB、32GBの製品がリリースされており、目的や用途に応じて選択することが可能です。 価格帯も比較的手頃であり、動画や写真などのデータを大量に保存することが可能です。

ただし、一部のデジタルデバイスでは使用できない場合があるため注意してください。SDHCカードに対応しているかどうかを購入前に確認することが重要です。

SDXCカード(32GB超~2TB)

SDXCカードは、SDHCカードに比べて大容量を提供する記録媒体です。「XC」とは、Extended Capacityの略であり、理論上では最大2TBまでのデータ保存が可能です。近年、デジタルデバイスの技術進歩により、フルHDおよび4K解像度などの高画質な写真や動画の撮影が普及しています。高解像度かつ高画素の写真および動画は、ファイルサイズが大きくなる傾向があります。しかし、SDXCカードは広範な保存容量を有しているため、データの保存に十分対応可能です。

ただし、SDHCカードと同様に、SDXC規格は対応しているデジタルデバイスでのみ使用可能である点に注意してください。

【2025発売予定】SDUCカード(2TB超~128TB)

近年、注目を集めているのがSDUCカードです。「UC」とは、Ultra Capacityの略であり、2TBを超える保存容量を持ちます。アメリカのデータストレージメーカー「ウエスタンデジタル」は、2025年に4TBのSDUCカードの発売を予定しています。

SDUCカードの最大保存容量は128TBです。今後、8TBや16TBの容量のSDUCカードが発売されると予想されています。将来的には、より大量のデータ保存に利用されることが期待されています。

microSDカード

microSDカードは、寸法が11 x 15 x 1.0 mmと非常に小さいサイズの記録メディアです。 SDカードと同様に、製品によって容量が異なります。microSDカードの最大保存容量は2GBであり、microSDHCカードは2GB超~32GB、microSDXCカードは32GB超~2TBの容量を持ちます。

microSDカードには、画像、動画、音声データなどの保存が可能です。主にデジタルオーディオプレーヤー、スマートデバイス、ゲーム機などで使用されています。最近のスマートデバイスには、microSDカードのみ対応する製品もあります。使用するデジタルデバイスによってSDカードとmicroSDカードを使い分けることを推奨します。また、SDカード変換アダプターを使用することで、SDカードのみ対応のデジタルデバイスにもmicroSDカードを挿入できます。

SDカードを選ぶポイント

SDカードは、容量以外にも転送速度などのさまざまな点を考慮して選ぶ必要があります。以下では、選択する際に考慮すべきポイントについて詳しく解説します。

現在使用しているSDカードを確認する

デジタルデバイスに使用しているSDカードを一度取り出し、容量や規格を確認します。SDカードの本体表面には、カードの規格、容量、スピードクラスなどが記載されています。用途に合っているかどうか必ずチェックしてください。

容量がすぐにいっぱいになる場合は、現在使用している製品よりも大容量タイプの製品を選択してください。写真や動画データのコマ落ちが気になる場合は、スピードクラスが高い製品を選ぶことをおすすめします。

必要な容量があるか

SDカードを選ぶ際には、容量が重要です。現在使用しているものと比較して、どれだけの容量が必要かを確認してください。参考として、1000万画素の静止画を保存するには、約5.3MBの容量が必要です。また、動画であれば1GBあたり約20分録画可能です。ただし、画素数や動画の画質によって記録できる容量は変わるため、用途に応じて適切な容量を検討しましょう。

転送速度は十分かどうか

SDカードを選ぶ際には転送速度にも注目してください。カメラでの連写や高画質の動画撮影、データのバックアップなどではできるだけ転送速度が速い製品がおすすめです。

SDカードの本体表面およびパッケージには、転送速度の指標としてスピードクラスが記載されています。スピードクラスは、スピードクラス、UHSスピードクラス、ビデオスピードクラス、SD Expressスピードクラスの4種類です。各マークには関連する数値が組み合わさっており、最低限保証される書き込み速度を示しています。これらの情報を参考にして、用途に応じた製品を選定してください。

耐久性は十分かどうか

SDカードの耐久性は製品によって異なり、用途によっては高い耐久性が求められる場合もあります。市販されているものには、環境変化に強い高耐久製品やデータロック機能など、多様な機能を持つ製品があります。

例えば、社用車のドライブレコーダーにSDカードを使用する場合、夏季には車内が高温になりやすく、SDカードに悪影響を及ぼす可能性があります。高温による不具合で記録したデータが消失したり、記録自体が正しく行われなかったりすることもあります。そのため、車内で使用する場合は耐熱性に優れた製品を選ぶことをおすすめします。

また、耐衝撃、耐静電気、防水、耐X線などの機能を備えた製品もあります。SDカードを使用するデバイスを、屋外やアクションカメラなどに使用する場合、それらの機能があれば安心できるでしょう。

対象のデバイスと互換性があるかどうか

使用する予定のデジタルデバイスがSDカードの規格に対応していない場合、使用することができません。事前に、利用を検討しているデジタルデバイスが規格に適合しているかどうかを確認してください。

SDカードの規格対応状況は、多くの場合、デジタルデバイス自体で確認できます。例えば、デバイス本体に「SDHC」のロゴがある場合、そのデジタルデバイスはSDHCカードを使用可能と判断できます。

さらに、デジタルデバイスの発売時期によって使用可能な規格が異なる場合があります。例えば、2008年以前にリリースされたノートパソコンは、ほとんどの場合、SDXCカードとの互換性がありません。

【用途別】SDカードの選び方の目安

SDカードの購入を検討する際には、用途を明確にしましょう。用途によって適切なSDカードが異なるからです。以下では、それぞれの用途に適したSDカードを紹介します。

写真撮影

主な用途が写真撮影なら、書き込み速度に注目してSDカードを選びましょう。書き込み速度が速いほどデータ転送が高速になります。特に連写で写真を撮る場面では効果的です。連写時にコマ落ちしてしまう可能性がありますが、書き込み速度の速いSDカードを使えば、そのリスクを軽減できます。

SDカードのパッケージにはスピードクラス(データ書き込み速度)が記載されています。購入前に必ず確認してください。写真を大量に撮る、もしくは連写が多い場合には、スピードクラス10やUHSスピードクラス1以上の製品が適しています。容量については、64GBから128GBあれば十分です。

動画撮影

動画撮影を主目的とする場合には、より大容量のSDカードを選択することを推奨します。動画ファイルは写真ファイルに比べてデータサイズが大きくなりやすく、ストレージ容量への負担が増加するためです。特に4KやフルHDにおける動画撮影は、一層多くの容量を必要とするため、可能な限り大容量のSDカードを選択しましょう。

撮影する動画の長さや画質によっても変わりますが、128GB以上の容量が適しています。また、容量だけでなくスピードクラスにも注目してください。書き込み速度が速いSDカードなら、データを高速転送できるため撮影時のコマ落ちなどを回避できます。ビデオスピードクラス30や、UHSスピードクラス3以上の製品であれば、動画撮影に最適です。

スマートデバイス

スマートデバイスに使用するSDカードの容量は、128GBから256GBが適切です。これは、スマートデバイスに搭載されたカメラで写真や動画を多く撮影するユーザーにとっても、十分な容量と考えられます。

また、SDカードはスマートデバイスのバックアップにも使用できます。端末の故障や紛失で、大切なデータを消失してしまうことも珍しくありません。SDカードを利用できる端末なら、膨大な量のバックアップデータを保存し、別途保管できます。そのため、万が一の場合でも安心です。

データバックアップ

データバックアップの際は、保存する容量に適したSDカードを選択してください。また、容量だけでなく読み取り速度にも注意が必要です。製品のパッケージや本体には、多くの場合、読み取り速度が記載されているので、購入前に確認することを推奨します。

読み取り速度が優れた製品であれば、短時間で大容量のデータ転送が可能です。企業が業務で扱うデータ量は非常に多くなることが一般的です。そのため、大容量データを迅速に転送できることは、業務効率の向上に直結します。

また、ロック機能の有無も確認する必要があります。ロック機能は、データの削除や上書きを防止するための重要な機能です。ロック機能があることで、誤ってデータを削除したり上書きしたりするリスクを大幅に低減できます。特に重要なデータを保存する場合は、ロック機能を備えた製品を購入してください。

ドライブレコーダー・カーナビ

近年、ドライブレコーダー・カーナビが車両に搭載されているケースが増加しています。ドライブレコーダーは、事故やあおり運転などの緊急事態においてデータを確実に保存することが求められるため、一定量の記憶容量が必要です。一般的には、32GB以上の容量が推奨されます。

さらに、多くのドライブレコーダーは最大容量に達すると新しいデータを古いデータに上書き保存する仕組みを採用しています。そのため、頻繁なデータ書き換えに耐えられる高い耐久性と、過酷な環境下でも正常に機能する堅牢性が重要です。

SDカードに関するよくある質問

以下では、SDカードに関する一般的な質問とその回答を紹介します。

SDカードの最大容量は?

市販されている中で最大の容量を誇るのは、2024年に発売された2TBのmicroSDXCカードです。

しかし、大容量のSDカードが、全てのデジタルデバイスで使用可能というわけではありません。使用するデジタルデバイスが、規格に対応している必要があります。そのため、事前にその互換性を確認してください。

安いSDカードと高いSDカードの違いは?

基本的に、容量が少ないSDカードは低価格で提供される一方、対照的に大容量のものは高価な傾向があります。

しかし、同じ容量にもかかわらず価格が異なるケースも見受けられます。この差異は主にデータ転送速度の違いによるものです。カメラでの連写や4K動画の撮影などでは、転送速度が速い製品が適しています。転送速度が速いとコマ落ちなどを回避でき、より美しい写真や動画の撮影が可能です。ただし、転送速度が速い製品ほどその分価格も上昇する傾向にあります。

また、SDカードの価格は、その耐久性によっても影響を受けます。耐衝撃性や耐静電気性などの高い耐久性能を備えた製品は、一般的に高価です。したがって、購入時には価格と性能のバランスを慎重に検討してください。

SDカードの空き容量の確認方法は?

SDカードにどれくらいの空き容量があるのかは、使用しているデジタルデバイス側で確認が可能です。SDカードを挿入した状態でデジタルデバイスを操作し、確認してください。

パソコンの場合、エクスプローラーなどからストレージ状況を確認することが可能です。スマートデバイスの場合、操作方法は機種により異なりますが、「設定」メニュー内の「ストレージ」から確認できます。

SDカードの容量がいっぱいになったらどうすればいい?

SDカードの容量がいっぱいになった場合、外付けハードディスクやオンラインストレージなどへデータを移行する方法があります。また、今後使用しない不要なデータを消去したり、キャッシュを削除したりすることも空き容量を作るのに有効です。

SDカードに十分な容量があるにもかかわらずデータの保存ができない場合、フォーマット操作によって問題を解決できることがあります。ただし、フォーマットをすると全てのデータが消去されるため、事前に必ずデータのバックアップを取得しておく必要があります。

また、定期的にデータのバックアップを取ることは重要です。そうすることで、トラブルの際にデータが失われるリスクを避けられます。

SDカードの寿命や交換時期は?

SDカードの寿命は一般的に2年から5年とされています。ただし、これは目安であり、使用頻度や使用環境によって寿命が変わることがあります。デジタルデバイスがSDカードを認識しない、またはエラーが多発する場合は交換を検討してください。

また、社用車のドライブレコーダーに使用しているSDカードは、頻繁にデータの書き換えを行うため、過度な負担がかかっています。長年にわたって使用することで、不具合や故障のリスクが増大し、緊急時に録画ができない可能性も考えられます。寿命を適切に見極め、トラブルが発生する前に対処しましょう。

SDカードを業務で使用する場合の注意点は?

SDカードを業務で使用する際には、セキュリティに注意が必要です。SDカードはコンパクトサイズの記録メディアであるため、紛失の可能性があります。顧客情報、ご契約内容、自社のノウハウなど重要なデータが記録されていた場合、紛失によって外部に情報が流出し、不利益を被る恐れがあります。

このような事態を避けるため、SDカードやデジタルデバイス運用のルールを定めておきましょう。例えば、SDカードを単体で持ち運ばないことや、社内のノートパソコンやスマートデバイスを社外に持ち出さないことなどが含まれます。

また、データの暗号化が可能な製品を選ぶのもセキュリティ対策として有効です。さらに、データの上書きを阻止できるロック機能を備えた製品なら、誤ってデータを上書きされる心配がありません。

まとめ

SDカードを選ぶ際には、使用用途に合った容量、書き込み速度、および耐久性を持つ製品を選択することが重要です。また、使用予定のデジタルデバイスと互換性があるかもよく確認してください。

SDカードをお探しの際は、以下のページをご覧ください。防水や防塵性能が高い製品もそろえているため、用途に合ったSDカードを見つけられます。

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