更新日:2025年5月15日
椅子に座るときの正しい姿勢は?改善するメリットとオフィスチェアの選び方

椅子に正しい姿勢で座ることは、体への負担を和らげ、作業効率の向上にも寄与します。本記事では、姿勢改善のメリットやオフィスチェアの選び方について解説します。ぜひ今回の記事を参考にし、快適で健康的なオフィスライフを送ってください。
椅子に座るときの正しい姿勢とは
長時間のデスクワークでは、正しい姿勢を保つことが重要です。姿勢が悪いと腰や肩に負担がかかり、業務効率の低下や健康リスクにつながることもあります。ここでは、椅子に座る際の正しい姿勢について解説します。
深く腰かける
椅子に座る際は、腰を背もたれにしっかりと近づけ、深く腰かけることが大切です。座り方が浅いと腰に負担をかけるだけでなく、足が前に投げ出されてだらしなく見えることがあります。特に長時間のデスクワークでは、姿勢の崩れが慢性的な腰痛や疲労の原因になるかもしれません。
深く腰をかけると骨盤の角度が整い、背筋が伸びて体への負担が軽減されます。さらに、頭と肩を軽く引き、胸を開くように意識すると、見栄えのよい姿勢を保てます。
骨盤を立てる
骨盤を立てて座ることで正しい姿勢が保たれ、腰や背中への負担を軽減できます。まず、坐骨の位置を確認し、左右均等に体重がかかるように座ります。お尻を背もたれにしっかりと押しつけ、座面に対して垂直になるよう意識するのがポイントです。肩と膝の高さも左右水平に整えると、骨盤を安定させやすくなります。
また、骨盤が前後に傾かないように、腰骨と恥骨をまっすぐにすることが大切です。背筋を伸ばして座ることで、体の中心軸が安定し、長時間座っていても疲れを感じにくくなります。やせ型で坐骨に痛みを感じる場合は、クッションを使うのもおすすめです。普段から骨盤を立てる意識を持つことで、自然と正しい姿勢が身につき、体のバランスが整いやすくなります。
足の裏全体を床につける
椅子に正しく座るためには、足の裏全体を床につけることが重要です。膝の角度は90度を意識し、つま先が正面を向くようにしましょう。かかとが浮いたり、足が開き過ぎたりする場合は、椅子の高さが合っていない可能性があります。立った際の膝の高さより、やや低いくらいが理想的な高さです。足裏全体を床につけることで、体の重さが分散され、背中や腰にかかる圧力が減少します。
特に長時間のデスクワークでは、この姿勢を維持することで疲労を抑え、姿勢の崩れを防ぐことが可能です。
あごを引き背筋を伸ばす
椅子に座るときは、あごを軽く引き、背筋をまっすぐ伸ばすようにしましょう。あごが前に出ると猫背になりやすく、首や肩に余計な負担がかかってしまいます。頭のてっぺんから糸で吊るされているイメージを持つと、自然と正しい姿勢を意識しやすくなります。
また、胸を張り過ぎず、リラックスして力を抜くことも大切です。作業中はパソコンの高さを調整し、首を曲げなくても画面を見られる環境を整えましょう。さらに、長時間同じ姿勢を続けると筋肉が硬直しやすいため、適度に首や肩を回したり、深呼吸をしたりするのが有効です。正しい姿勢を保つことで、肩こりやストレートネックの予防にもつながり、長時間の作業でも疲れにくくなります。
正しい姿勢で椅子に座るメリット

正しい姿勢で椅子に座ることには多くのメリットがあります。ここでは、その具体的な利点を紹介します。
疲れにくくなる
正しい姿勢で座ることで、長時間のデスクワークやパソコン作業でも疲れにくくなります。体への負担が均等に分散されるため、肩こりや腰痛を未然に防ぎ、体全体のエネルギー消費を抑えることが可能です。正しい姿勢は筋肉や関節に適切な負荷を与え、血行をよくします。これにより、疲労感が軽減され、作業効率も向上します。
ただし、長時間同じ姿勢を続けると、筋肉の血液循環が悪くなり、疲労物質がたまりやすくなるため、定期的なストレッチや立ち上がって歩くことも大切です。姿勢を正しく保つことで体のバランスが整い、過度の筋肉の疲労や痛みが防がれることで、疲れにくい体が作られます。
集中力が持続しやすくなる
姿勢を改善することで、集中力が持続しやすくなるのが大きなメリットです。姿勢が悪いと、体は余分な筋力を使ってバランスを取ろうとし、その結果、集中力が低下します。また、血流が悪化し、脳への酸素供給が減少するため、思考力や記憶力も鈍ります。逆に、姿勢を整えることで、脳に流れる血液が増え、集中力の向上につながります。
さらに、胸を開きやすくなり、深い呼吸ができるようになることで、体内の酸素が脳や全身に行き渡り、体が活性化します。これにより、目の疲れや肩こりなどの体調不良を防ぎ、集中しやすくなるため、作業効率も向上します。短時間で効率的に成果を出すためにも、よい姿勢を心がけましょう。
VDT症候群対策につながる
正しい姿勢は、VDT症候群対策として非常に効果的です。VDT症候群とは、長時間パソコンやスマートフォンを使用し続けることによって、目や身体、精神面にさまざまな不調が現れる病気のことです。目の乾きや痛み、肩こり、頭痛、さらには不安やイライラといった精神的な影響もあります。
これらの症状は、長時間の座りっぱなしや悪い姿勢がおもな原因となります。適切な姿勢を保つことで、目や筋肉にかかる負担を軽減し、血行がよくなり、これらの不調が起きにくくなります。画面を長時間見る際には、目の高さや姿勢を意識して、小まめに休憩を取ることが重要です。正しい姿勢と作業環境を整え、VDT症候群にならないよう、健康的に作業を行いましょう。
<参考>
太りにくくなる
姿勢を改善することで、太りにくい体を作ることが可能です。悪い姿勢を続けると骨盤が歪み、内臓がずれて血流や代謝が低下しやすくなり、下半身太りや体型崩れの原因になります。猫背になると呼吸が浅くなり、酸素不足で脂肪燃焼の働きが低下するので、注意が必要です。また、筋肉がうまく使われていない部分では代謝が悪化し、脂肪が蓄積しやすくなります。
正しい姿勢を保つことで、体幹の筋肉が自然に鍛えられます。背中やお腹、お尻、太もも、ふくらはぎにある抗重力筋を使うことで、姿勢を保つために必要な筋肉が強化され、姿勢を支える力が向上します。特に、脊柱起立筋や腸腰筋、大腿四頭筋は、加齢とともに衰えやすいため、意識的に使うことが大切です。
姿勢を意識した生活を送ることは、見た目の美しさだけでなく、健康的な体作りにも不可欠な要素です。
正しい姿勢で椅子に座るのがつらいのはなぜ?
正しい姿勢で椅子に座るのがつらいと感じることがありますが、それにはいくつかの要因が考えられます。
悪い姿勢がクセになっているため
長期間にわたって悪い姿勢を取り続けていると、正しい姿勢を意識して保つのが困難になります。猫背や後傾姿勢、足組みなどの習慣が長期間続くと、姿勢を支えるための筋肉が弱まり、正しい姿勢を取ろうとしても筋肉がうまく働きません。
悪い姿勢が体に定着すると、正しい姿勢を意識してもすぐにもとに戻ってしまいます。まるで長年丸められたポスターを伸ばしてもすぐにもとに戻るように、無意識に悪い姿勢が繰り返されてしまいます。体に負担をかけ、姿勢改善の進行を妨げるのは、こうしたクセが要因です。
椅子のサイズが合っていないため
椅子のサイズが自分の体に合っていないと、体に余計な負担がかかり、長時間座るのがつらくなります。
特に、机と椅子の高さのバランスが悪いと姿勢が崩れやすく、筋肉に過剰な負担がかかります。その結果、肩こりや腰痛などの不調が生じることもあります。姿勢を改善して快適に座り続けるには、自分の体格に合った椅子を選び、サイズを調整することが大切です。
正しい姿勢を維持するためのオフィスチェアの選び方

正しい姿勢を維持するためには、体に合ったオフィスチェアを選ぶことが大切です。ここでは、最適なチェアを選ぶためのポイントをご紹介します。
背もたれの種類
オフィスチェアの背もたれには、ハイバック、ミドルバック、ローバックの3タイプがあり、高さや機能を考慮して選ぶことが大切です。自分に合った背もたれを選ぶと、自然に正しい姿勢が維持できます。
ハイバック
背もたれが高く、肩から頭までしっかりサポートしてくれます。長時間の作業に最適で、ヘッドレスト付きのものもあるのが特長です。体全体を包み込むようなサポート感があり、首や肩の疲れを軽減します。サイズが大きいと圧迫感を与える場合がありますが、座ると安定した感覚を得られます。
ミドルバック
ハイバックとローバックの高さをバランスよく取り入れ、背中全体をしっかり支えます。圧迫感が少なく、オフィス内での開放感を保ちながらも、腰や背中のサポートが得られます。背もたれの高さがほどよく、コンパクトな空間にも最適です。
ローバック
背もたれが低く、腰部分のみをサポートします。短時間の作業や、自由に体を動かしたい場合に適していますが、長時間座ると疲れやすくなることがあります。サイズが小さいので、複数の椅子を並べて使う場合には便利ですが、背中の支えが不十分になるため注意が必要です。
それぞれのタイプは、作業時間や作業環境に応じて選びましょう。
座面の高さ
オフィスチェアに座る際、床に足の裏全体がついている状態が理想的ですが、足の長さは人それぞれ異なります。そのため、個々の体に合わせて座面の高さを調整できる椅子を選ぶことが大切です。
理想的な座面の高さは、身長に基づく計算式を参考にします。一般的な目安として「身長×0.25」が適切な座面の高さの指標です。例えば、身長160cmなら座面の高さは40cm、170cmの方には、42.5cmが理想的な高さの目安です。しかし、靴を履いていることを考慮して、目安より少し高めに設定するのがよいでしょう。
また、オフィスや事務所では多くの人が椅子を使うため、座面の高さ調整が可能な椅子を選ぶと、各人に合わせた最適な高さに設定できます。特に座面の高さが42cm程度まで下げられる椅子を選ぶとほとんどの体格に対応できるため、快適な作業環境を作れます。
座面の大きさ
オフィスチェアの座面の大きさは、体格に合ったサイズを選ぶことが非常に重要です。座面が小さ過ぎると、体が安定せず、正しい姿勢を維持するのが難しくなり、逆に大き過ぎるとアームレストとの位置合わせがしづらくなります。このような不均衡は、長時間快適に座ることを妨げ、腰や背中への負担を増大させます。
標準体型であれば座面の横幅47〜50cm程度が目安となり、体格に合った幅を選ぶことで、座ったときに自然な快適さを感じられます。小柄な方には40〜45cmの幅が理想的なサイズです。また、体格の大きい方は幅50cm以上の椅子を選ぶと、圧迫感が少なくゆったり座れるため、リラックスして作業を続けやすくなります。座面の大きさが適切であれば、腰への負担が軽減され、長時間でも快適に作業を続けられます。
機能
オフィスチェアを選ぶ際は、デザインだけでなく、使いやすさや機能性も考慮することが重要です。特に、長時間の作業やデスクワークが多い方には、快適さをサポートする機能があるオフィスチェアがおすすめです。以下の機能を押さえて、より自分に合ったチェアを選びましょう。
背もたれ調整機能
背もたれを自分の姿勢に合わせて調整できることで、体への負担を軽減します。自然なS字カーブを保つために、ランバーサポート付きのものが特におすすめです。
アームレスト
肩こりや腕の疲労を和らげるためには、アームレスト付きの椅子が理想的です。作業中に腕を支えることで、腕への負担が軽減され、集中力を保ちやすくなります。
ロッキング機能
背もたれや座面が体の動きに合わせて調整される機能で、リフレッシュに効果的です。背もたれが後ろに倒れることで、体をリラックスさせ、長時間座っていても疲れにくくなります。シンクロロッキングや背もたれロッキングなど、種類に応じて異なるサポートを提供します。
これらの機能を上手に活用することで、快適で健康的なデスクワーク環境を整えられるでしょう。
デスクワーク・パソコン作業は正しい姿勢が大切!
デスクワークやパソコン作業を快適に行うには、正しい姿勢を保つことが欠かせません。オフィスチェアは、作業中の姿勢をしっかりサポートしてくれます。正しい姿勢を維持することは、体にかかる負担を軽減し、作業効率の向上につながります。自分の体に合ったチェアを選べば、長時間の作業でも負担を軽減し、健康的で快適な作業環境を整えることが可能です。
まとめ
正しい姿勢で椅子に座ることは、腰や肩への負担を軽減し、デスクワーク中の疲労を抑え、作業効率を向上させます。適切なオフィスチェアの選び方として、背もたれの種類や座面の高さ、機能に注意し、自分の体に合ったチェアを選ぶことが重要です。長時間の作業でも快適に過ごせる環境を整えましょう。
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