更新日:2025年1月30日
種類豊富なお茶の魅力!人気のお茶と、その特徴や理由も紹介

お茶には、日本茶(緑茶)や紅茶、ウーロン茶など、さまざまな種類があります。さらに日本茶の中にも、煎茶や玉露といった分類があるため、「どう違うの?」「どれを選べばいいの?」と迷うことも多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、人気のお茶の種類と、それぞれの特長や魅力について解説します。
日本茶(不発酵茶)

緑茶とも呼ばれる日本茶は、ツバキ科のチャノキ(学名:カメリア・シネンシス)という木の葉を使ったお茶の一種です。緑茶だけでなく、紅茶やウーロン茶もカメリア・シネンシスの葉から作られています。
同じ葉から作られるお茶が、日本茶、紅茶、ウーロン茶とさまざまな味わいのお茶になるのは、それぞれ発酵の度合いが異なるからです。茶葉は摘みとったときから発酵が始まり、そのまま発酵を進めるのか、それとも止めるのかによって、味や香り、水色(すいしょく=お茶を淹れたときの湯の色)が違ってきます。
日本茶は、茶葉が新鮮なうちに熱処理を加え、発酵を抑えた「不発酵茶」です。緑茶とも呼ばれるように水色は緑で、清涼な香りと味を楽しめます。また、抗酸化作用 を持つカテキンが豊富で、生活習慣病をサポートします。さらに、テアニンによるリラックス効果や集中力アップも期待できるため、職場に常備しておくのにぴったりです。
煎茶
煎茶は日本で最も多く生産され、広く飲まれているお茶です。「熱処理」「揉む」「乾燥」などの工程を経て、細く尖った針のような形状になります。渋みと爽やかな香りを楽しめるのが特長です。
また、煎茶には、通常の2倍以上の時間をかけて蒸す深蒸し煎茶もあります。抽出すると濃い緑色になり、より強い甘みが出るのが特長です。
玉露
玉露は、一番茶の新芽が開きはじめる時期に、寒冷紗(かんれいしゃ)やワラなどで20日間ほどチャノキを覆い、日光を遮った状態で育つ茶葉を使って作られるお茶です。光を遮ることによって、テアニンがカテキンに変化するのを抑えられるため、渋みの少ないまろやかな味わいのお茶になります。
栽培に手間がかかる玉露は、大切なお客さまに出すのにふさわしい高級茶です。うま味を十分に引き出すには、50〜60度のお湯で淹れましょう。
かぶせ茶
かぶせ茶も玉露と同じく、寒冷紗やワラなどで日光を遮った状態で茶葉を育成します。遮光期間は玉露に比べると短く、1週間ほどです。
お湯の温度により風味が変化するのが特長で、ぬるめの湯で淹れると玉露と同じように甘みが引き立ち、熱めの湯で淹れると煎茶のようなすっきりとした味わいになります。特に三重県での生産量が多く、中でも伊勢市や鈴鹿市などが産地として有名です。
碾茶
抹茶の原料となる碾茶 (てんちゃ)も、玉露などのように光を遮って育てた茶葉で作られるお茶です。ほかのお茶とは違い、「揉む」という工程がなく、乾燥後に茎や葉脈などの硬い部分も取り除かれます。渋みが少なく、「覆い香(おおいか)」と呼ばれる青のりのような香りがするのが特長です。
碾茶を石臼などでひいて細かくすると抹茶になります。ニーズの高まりを受け、鹿児島県や静岡県といった茶園面積が広い地域での生産が増加しています。
番茶
番茶は、伸びて硬くなった茶葉や茎を原料にして作られるお茶です。日本茶の主流から外れたお茶の総称でもあり、摘む時期や製法、地域によってさまざまな種類があります。代表的な番茶をご紹介します。
遅れ芽を摘採した番茶(一番茶)
一番茶の若芽を摘んだ後に残った遅れ芽を収穫して作られます。
秋に摘んだ番茶(秋冬番茶)
三番茶を摘採せずに枝葉を伸ばしたままにし、秋に収穫する茶葉で作られたお茶です。
選別された番茶(頭茶)
仕上げ加工の際、ふるい分けられた茶葉から作られます。
番茶には適度な渋みやさっぱりとした風味があり、さらにリーズナブルな製品も多く、普段使いにもおすすめです。また、番茶を焙じたほうじ茶は、独特の香ばしさを好む人が多く、根強い人気があります。
蒸し製玉緑茶
蒸し製玉緑茶は、製法が煎茶と似ているものの、茶葉をまっすぐにする工程がなく、その代わりに回転する機械(再乾機)で乾燥させて作るお茶のことです。茶葉が丸まった形状になるのが特長で、「ぐり茶」や「ヨンコン茶」という名称で販売されていることもあります。
また、煎茶よりも蒸し時間が長く、味わいはまろやかです。さらに、再乾機で乾燥させる際にしっかりと焙煎するため、独特の香ばしさが感じられます。主な産地は、九州地方や静岡県です。
釜炒り茶
釜炒り茶は、茶葉を蒸す代わりに300〜400度という高温の釜で炒って作られるお茶のことです。蒸し製玉緑茶と同様に茶葉をまっすぐにする工程がなく、茶葉は丸まった形をしています。
茶葉を炒るためすっきりした味わいで、独特の香ばしさが楽しめます。ただし、生茶を大量に炒るのは技術的に難しく、生産量は多くありません。主な産地は九州地方の佐賀県、大分県、宮崎県などです。
ウーロン茶・半発酵茶
ウーロン 茶は、茶葉が発酵する途中で熱を入れて発酵を止める「半発酵茶」です。中国茶の一種ですが、日本でも広く親しまれており、ペットボトル飲料やティーバッグなどが販売されています。
長い歴史を持つ中国茶は一般的に、発酵の度合いが高い順から、黒茶、紅茶、青茶、黄茶、白茶、緑茶の6種類に分類されます。ウーロン茶はこのうち、中間の発酵度を持つ青茶です。
また、ウーロン茶の中にも発酵の度合いや茶葉などの違いによってさまざまな種類があり、味や香りは千差万別です。緑茶のような色合いで繊細な風味のものから、紅茶に近い色合いで濃厚な口あたりのものまで、多彩な味わいを楽しめます。
ウーロン茶の主な産地は台湾や中国の福建省ですが、国産品も増えてきました。ミルキーな香りの「かなやみどり」や爽やかな香りの「香駿(こうしゅん)」といった品種が、ウーロン茶の製造に適しているとされています。カテキンやポリフェノールが豊富なウーロン茶は、健康的な飲み物としても注目されています。
紅茶・発酵茶

紅茶は、茶葉をじっくりと発酵させる「発酵茶」です。中国で生まれたお茶が17世紀頃にヨーロッパへと伝わり、イギリスの植民地だったインドやスリランカをはじめとする地域で盛んに生産されるようになりました。ポリフェノールやビタミン、ミネラルを豊富に含んでいます。
紅茶には産地や製法によってさまざまな種類がありますが、特に有名なのが「世界三大紅茶」と呼ばれる以下の3つです。
ダージリン
インド北東部のダージリン地方が産地で、水色は明るいオレンジ色です。春(2~4月)に摘まれる一番摘みは「ファーストフラッシュ」と呼ばれ、高級茶として流通しています。
ウバ
スリランカで作られる紅茶で、花のように優雅で甘い香りと爽やかな味わいをしています。タンニンの含有量が多めで、しっかりとした渋みがあります。水色は深紅です。
キーモン(祁門)
中国安徽省の祁門県が原産地で、スモーキーで個性的な香りが特長です。味わいは渋みが少なく、まろやかで芳醇。水色は赤みがかった茶色をしています。
また、紅茶の中でもよく知られているものにアールグレイがあります。アールグレイは特定の茶葉や産地を指すものではなく、紅茶にベルガモット(柑橘類)の香りを付けたフレーバーティーの一種です。独特の香りが楽しめ、ミルクティーにもよく合うとされています。
その他のお茶
名前に「茶」と付いているものの、一般的なお茶とは原料や製法が異なるものも存在します。その他のお茶について2つ紹介します。
麦茶
日本茶や紅茶と並んで、日常的によく飲まれる「麦茶」は、チャノキの葉ではなく大麦を焙煎して作る飲料です。チャノキの葉を使用しないお茶は「茶外茶」と呼ばれ、麦茶以外にもルイボス茶、コーン茶、グァバ茶などがあります。
麦茶の原料としてよく使われるのは六条大麦で、独特の香ばしい味わいが特長です。おいしいだけでなくミネラルやポリフェノールも豊富で、なおかつカフェインを含まないため、赤ちゃんや妊婦、高齢者でも安心して飲むことができます。特に夏場には、冷やして飲む飲み方が好まれています。
ジャスミン茶
中国や東南アジアなどで広く親しまれてきたジャスミン茶は、緑茶、ウーロン茶、白茶などにジャスミンの花の香りを付けたお茶です。茶葉に花の香りを付けた「花茶(ファー茶)」の一種で、沖縄県では、「さんぴん茶」として親しまれています。
特長は、華やかなジャスミンの香りを楽しめることです。また、ビタミンCやE、タンニンなどの栄養成分も豊富に含んでいます。
まとめ
一口にお茶といっても種類はさまざまです。日本茶だけでも煎茶、玉露、かぶせ茶、釜炒り茶などがあり、それぞれ味わいが異なります。また、紅茶やウーロン茶、さらに麦茶のような茶外茶などは、日本茶と違う香りや味を楽しめるのが魅力です。利用シーンを考えた上で、最適なお茶を選びましょう。
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