マルチツールの多くはステンレス製やアルミニウム製で、耐久性の高さが特長です。

先端の替刃は数十種類あり、木材や金属、コンクリートなど、扱う素材や用途に合わせて先端の替刃を付け替えます。ひとつの工具の先端を交換して作業するため、基本的な操作方法を覚えるだけで済み、いくつもの工具の扱い方をその都度覚える必要がありません。

マルチツールの主な用途は「切断」です。特に木材の切断に使われます。そのほかに、「研磨」や「剥離」のような用途もあります。このような作業をマルチツールひとつで行えることから、持っておくと便利なアイテムです。

マルチツールには、電源の種類としてコード式とバッテリー式があります。コード式は電源(コンセント)に接続して使用します。一方、バッテリー式は充電タイプで、マルチツールの使用前にバッテリーを充電します。

コード式は長時間の使用が可能ですが、コンセントがある場所でしか使えないため、主に室内での作業におすすめです。バッテリー式は使う場所を選ばないものの、使用時間が限られている点に注意が必要です。

マルチツールの替刃は、ブレードともいわれます。

ほとんどの商品で、使用可能な替刃がセットになっているのが一般的ですが、セット販売されていない場合は、用途に合わせて個別に購入する必要があります。メーカーにもよりますが、数十種類の替刃が付け替えられるマルチツールもあります。

替刃は用途や使用する木材などの材質・大きさも加味して選びましょう。一般的な用途と替刃の組み合わせは以下のとおりです。

• 切断：カットソー、ラウンドソー
• 研磨：サンディングパッド、サンディングペーパー
• 剥離：スクレーパー

作業する場所が室内または室内付近でコンセントがある場所であれば、コード式とバッテリー式のどちらも利用できるため、使い勝手の良いほうを選ぶことができます。

コード式は電源に接続して使えることからパワーが強く、長時間の使用が可能です。一方で電源コードが作業の邪魔になる場合もあります。バッテリー式は場所を選ばず、どこでも使用可能です。

メリットとデメリットを比較して、最適なものを選びましょう。

マルチツールの主な用途は「切断」「研磨」「剥離」と先述しました。

具体的には、木材の切断や切り抜き、金属管や塩ビ管・釘の切断、コーキングやタイルの目地削り、接着剤の剥離、木材研磨など多用な使い道があります。用途だけでなく材料によっても替刃の種類やマルチツールの振動数が異なるため、最適なものを選ぶ必要があります。

一般的には振動数が多くパワーが強いほど、硬い材料を切断する作業などに向いています。振動数が少なくパワーが弱い場合は、細かい作業に向いているという特長があります。

マルチツールを選ぶ際は、機器自体の重量からも選べます。軽量であれば持ち運びにも便利で、長時間の作業でも疲れにくいでしょう。

最近では重量が2㎏程度であり、小型と軽量を兼ね備えて誰でも扱いやすいマルチツールも販売されています。

用途によって替刃を交換するマルチツールは、刃の装着のしやすさからも選べます。

一般的にマルチツールは、替刃の交換時に工具を使用します。最近では、交換のしやすさを考慮して、工具を使用しなくても替刃を装着できる「ツールレス式」のマルチツールも注目を集めています。

さまざまな場所で作業するため、頻繁に工具を持ち運ぶ方や、初心者の方におすすめです。

まず、切断時の替刃はカットソーやラウンドソーを、剥離時はスクレーパーを選びます。

切断のなかでも、切り分ける「切断」や、材料のなかをくり抜く「切り抜き」、飛び出た部分を切り取る「際切り」があります。いずれの作業も替刃の先端部分を切断したい部分に当てて、ゆっくりと動かして切断します。

このとき、強い力を入れて早く押し進めても切断スピードは変化しないため、ゆっくりと動かしましょう。

剥離時は、剥離したい部分に替刃の先端部分を当ててゆっくりと動かします。このとき、替刃の進行方向とは反対に動かさないように注意しましょう。

研磨する際の替刃は、サンディングパッドやサンディングペーパーを選びます。

そして研磨したい部分にサンディングパッドやサンディングペーパーを当てて、研磨します。材料を研磨する前に、同じ材質の破材でどのように研磨されるか確かめておくと失敗のリスクが減るのでおすすめです。

また、サンディングパッドやサンディングペーパーの目の粗さを変える場合は、材料一面の研磨が終わってからにします。少しの範囲で交換すると、ムラになってキレイに仕上がらない可能性があるため注意しましょう。

マルチツールは切断や剥離のような作業を行う工具であることから、使用方法を間違えるとケガに繋がる危険性があります。

また、耐水性や防水性があるかは機器によって異なります。耐水性や防水性のない機器を屋外で使用し、雨などで濡れると感電や火災の危険性もあります。

そのため使用前には取扱説明書を読み、使用上の注意点を必ず守りましょう。取扱説明書はすぐ手に取れる場所に置き、わからないことがあった場合には必ず目を通しましょう。

マルチツールを使う際は、用途に適した替刃を使用します。また、マルチツールに合ったサイズの替刃を使うことも鉄則です。

例えば、小型マルチツールに大型マルチツール用の替刃をつけることはできません。無理に使用すると替刃の破損や作業時の不具合に繋がる可能性もあるため、絶対に避けましょう。

また、マルチツールの替刃には指定された用途があるため、その用途以外で使用してはいけません。例えば木材切断用の替刃で金属切断を行うケースです。木材切断用の替刃では金属切断に耐えられず、替刃が破損する危険性があります。

替刃を購入する際は、必ず用途を確認してください。

マルチツールを使用する際は、汚れても良い長袖の服を着用してください。袖が長すぎると工具に巻き込まれる危険性があるため、大きすぎるサイズの服は避けましょう。

また、屋外での作業時は滑って転倒すると工具で思わぬケガをする危険性があるため、滑りにくい靴を履きます。

また、作業時に破片や粉塵が飛び散る可能性があるため、保護メガネを着用すると安心です。粉塵が多く舞う可能性がある作業では、防塵マスクも着用しましょう。金属切断など、他の作業より騒音が大きくなる場合には、耳栓も合わせて使用してください。

保護メガネを探す

防塵マスクを探す

耳栓を探す