更新日:2025年2月27日
刈払機の刃の種類を紹介 草刈機との違いや選び方、刃の交換方法も解説

刈払機は、草や小径木を刈り払う際に役立つアイテムです。この記事では、刈払機の購入を検討している方に向けて、刈払機と草刈機の違い、購入時にチェックすべきポイント、刃の種類や交換方法について、詳しく解説します。使用する場所や目的に合う刈払機のタイプと刃を選ぶことは、作業効率の向上に結びつきます。
草刈機と刈払機との違い
草刈機と刈払機に、はっきりとした違いはありません。販売するメーカーによって、大型の広い平地用向けを草刈機、小型で狭小地向けのものを刈払機といったように、曖昧な基準で分類されているケースが多くなっています。ただし、用途や特長には細かな違いがあります。それぞれの違いを良く把握した上で購入する商品を検討しましょう。
刈る対象
草刈機は、平地に生えた草を短く均一に刈るための機械です。基本的に刈払機よりも大型となっていて、自走式・手押し・背負うタイプに分かれています。刈払機の主な用途は草刈りですが、細い枝の刈払や太い枝の伐採まで対応できるカッターが付属しています。
草刈機について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
<参考>
形状・使用用途
草刈機や刈払機は、そのままでも操作しやすい設計になっていますが、さまざまなアタッチメントを使用して、カスタマイズすることも可能です。
草刈機は均一な高さに刈り取ることができ、比較的大型のため広い平地での使用に適しています。なお、トラクタータイプのような大型なものは全て草刈機です。
一方刈払機は、草刈機に対して小型なものが多く、平地のほか狭い場所での作業にも適しています。
混同されやすいものに芝刈機がありますが、芝刈り機は芝を刈ることに特化したアイテムであり、草刈機や刈払機とは用途が異なります。
使用場所
均一な整備に適している草刈機は、公園や学校、個人住宅の庭などで使用されています。一方、刈払機は、農地や山林、道路沿いといったように、多様な地形に対応できる機器です。使用場所に応じて草刈機と刈払機のどちらが適しているか、判断するようにしましょう。
刈払機の刃の種類
刈払機の刃にはいくつかの種類があります。用途に応じて使い分ける必要があるため、作業内容や環境に適した刃を知っておく必要があります。
チップソー
刈払機に付属しているチップソーのサイズは、230mmと255mmの2種類です。一般的に、排気量が25cc以下のものには230mm、26cc以上のものには255mmが付属しています。鋸刃(のこぎりは)の先端には、硬い合金であるチップが溶接されているため、切断性と耐久性に優れているのが特長です。例えば、硬い草や柔らかい草が混ざった場所で使用しても刈り残しが少なく済むため、作業効率がアップします。ただし、チップソーは切断性が高いため、配線を切断しないよう十分に注意して使用しなければなりません。
また、チップソーの中でも刃数の多いものと少ないものとがあります。刃数が多いと切断力は高くなるため、飛散範囲は狭くなります。一方、刃数の少ないものは、刃の間隔が広くなるぶん草をしっかり掴み、柔らかい草もスムーズに刈り取ることが可能です。回転力が高まるぶん、飛散範囲は広くなります。
チップソーを交換する目安は、切れ味が悪くなったときや刃の欠損が見られたとき、チップソーの本体が変形したときなどです。交換しないまま無理に使用を続けた場合、作業効率が下がるだけでなく、刈払機が故障する可能性もあります。
ナイロンコード
ナイロンコードは、別名ナイロン刃とも呼ばれています。ナイロンコードは、突然刃先が跳ね返ってくるキックバックが起こりづらいため安全性が高く、初心者でも扱いやすいのが特長です。ただし、高排気量エンジンに取りつけてナイロンコードで草を叩き切るため、飛散物の飛距離が伸びるといったデメリットがあります。例えば、小石などを叩いてしまった場合は遠くまで飛ぶ可能性があるため、周囲に配慮しながら作業することが求められます。
ハサミ刃
ハサミ刃は、その名前の通り2枚の刃をすりあわせ、ハサミのように草を切る仕組みになっています。上下刃の低速な逆回転により草を切断するため、草刈り時に石飛びなどの心配が少ない点は大きなメリットです。住宅街や駐車場など、人の往来がある場所でも安心して使用できます。ただし、刈るスピードは遅くなるため、多くの作業時間を要する点はデメリットかもしれません。
金属刃
金属刃は、刃にチップが付いておらず、円盤の切り欠き自体が刃になっています。刃数は2〜8枚が一般的であり、刃の枚数によっては円形になっていないものもあります。さまざまな厚さの刃があり、厚い刃であれば硬めの草もスムーズに刈り取ることが可能です。主に山林などで使用されており、裏表が反転するため反対の刃を使用することも可能です。ただし、刃数が少ない場合、キックバック現象が起こりやすくなります。そのため、使用場所が制限されてしまうという点はデメリットといえます。
樹脂刃
樹脂刃は円盤状ではなく、ナイフの形状をしています。ナイロンコードと比べると、より大きな雑草や太い茎を切断できます。石やコンクリートなどに当たっても反動が少ないため、キックバックが起こりづらいのも特長です。また、動作音が静かなため、住宅街をはじめ騒音を抑えたい場所での使用に適しています。
刈払機の刃の交換方法

刃を交換する際は、刈払機の電源を切るだけでなく、コンセントを抜いた状態で作業をはじめるようにしましょう。刃が鋭利なため、手袋やゴーグルを着用するなど、安全性には十分配慮して作業しなければなりません。
チップソーの交換方法
一般的に、刃を止めているボルトまたはナットは、逆ネジ(左ネジ)になっており、左回しで締まり右回しで緩みます。ボルトは保護カバーの奥に取りつけられているため、付属しているレンチまたはソケットレンチを使うとスムーズです。取りつける際は、あらかじめ刃の向きを確認した上で回転方向に刃が向くようセットしましょう。
また、取りつけ面はきちんと掃除し、真ん中でしっかり固定するようにしてください。このとき、草などのごみを挟み込んでいないかチェックすることも忘れないようにしましょう。レンチでボルトを回すと刃も一緒に回るため、手で押さえながら作業を行います。新品の刃に交換する際は、販売時に付いている保護カバーをはずさず作業を行うと安全です。
ナイロンコードの交換方法
予備のナイロンコードを2mほど引き出してから半分に折り曲げます。次にナイロンカッターの蓋をはずし、記載された巻きつけ方向にならってナイロンコードを巻きつけます。差し込みタイプのコードの場合は、回転方向を気にする必要がないため、素早い交換が可能です。短くなったときにナイロンカッターをはずし、差し込みコードを交換しましょう。
刈払機の刃を替えるタイミング
刈払機の刃を替えるタイミングは、使用する刃の種類によって変わります。チップソーは、チップの刃が摩耗で丸くなったときや機械の振動が増えたとき、切れ味が落ちたときが交換のタイミングです。ナイロンコードは、コードが摩耗によって十分な長さでなくなったときに交換します。金属刃は、研磨しても切れ味が悪くなったら交換するようにしましょう。樹脂刃では、メンテナンスしても雑草が絡まり、刈りにくく感じたら交換の時期です。ハサミ刃も定期的な点検を行い、深い傷や欠けが確認できた場合は、無理に使い続けず新しい刃に換えましょう。
メンテナンスで刃を長持ちさせる方法
刃の切れ味が悪いと、草がうまく刈れないため作業に時間がかかります。作業効率を高めるためには、刃を研ぐなどの定期的なメンテナンスを行い、コンディションを維持することが大切です。研磨するときは30~45度の角度を保って研ぐようにしましょう。平型ヤスリ、丸型ヤスリ、研磨機などを対象物に応じて使い分けるのがポイントです。また、定期的な点検を農機具店に依頼するのも有効な手段です。費用はかかるものの、プロの適切なメンテナンスによって安心して長く使用できる可能性が高くなります。
刈払機の選び方

刈払機を選ぶ際は、環境や作業の内容に適しているかどうかに加え、使いやすさを意識することもポイントです。
動力で選ぶ
刈払機の動力は、エンジン式と電動式の2種類です。エンジン式の刈払機は電動式に比べて動力があり、可動域にも制限がありません。そのため、大規模な土地の作業にはエンジン式が向いています。エンジン式には、混合燃料を使用する2サイクルエンジン、通常のガソリンを使用する4サイクルエンジンの2タイプがあります。2サイクルエンジンは軽量で扱いやすくパワーが強いものの、燃費が悪く、音が大きいのがデメリットです。4サイクルエンジンは動きが安定しており、音も比較的静かで燃費が良いという利点があります。ただし、重量がある点はデメリットになり得ます。
電動式の刈払機はスイッチ1つで起動できる操作性の良さが魅力です。静かで軽量なため使い勝手が良いものの、パワー面で劣るため、広い面積の使用には適していません。また、電動式はコード式と充電式の2タイプに分かれており、コード式は動きが制限されますが充電式よりもパワーがあります。充電式はバッテリーが付属しているため重量があるものの、コードレスのため行動が制限されません。フルパワーで使用する際の連続使用時間は数十分程度となるため、狭い場所や短時間の作業に適しています。場所によって双方を使い分けるのもひとつのアイデアです。
ハンドルの形状で選ぶ
ハンドルの形状には、主にループハンドルとツーグリップハンドルの2種類があります。ループハンドルの持ち方は、グリップを右手で持ち、左手で本体の軸に付いているループハンドルを持ってバランス良く操作します。姿勢が固定されないため、長時間の作業でも疲れにくいのがメリットです。
一方、ツーグリップハンドルは、軸に取りつけられている上下のグリップを握って操作します。突出したハンドルがないため、縦横の動きがスムーズで小回りが利きやすいのが特長です。そのため、狭い場所や入り組んだ場所での使用に適しています。ただし、ツーグリップハンドで刈り取りの高さを調節するのは難しいため、ループハンドルで基本的な作業を行ったあと、仕上げにツーグリップハンドルを使用するといった工夫が必要です。
持ち方で選ぶ
作業が長時間に及ぶときは、身体にかかる負担を考慮することも大切です。持ち方には、肩掛けタイプと背負いタイプがあるため、利用シーンを考えながら作業の内容に適したものを選びましょう。肩掛けタイプは、身体に本体が固定されるため、安定して作業を行うことが可能です。ただし、片方の肩に全ての重量がかかるので、長時間の作業には向きません。背負いタイプは、重量をバランス良く分散させられるのがメリットです。身体にかかる負担が少なくなるため、長時間の作業に適しているものの、切断部分と身体との距離が近くなるため初心者には注意が必要です。
まとめ
草刈機と刈払機に大きな違いはありませんが、細かな違いとその特長を把握しておけば、目的に合う刈払機が選びやすくなるはずです。作業効率の控除を目指し、刃の種類や動力、ハンドルの形状なども総合的に考慮して用途に適したものを見極めるようにしましょう。
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