インパクトドライバーと似ている工具に、「ドリルドライバー」と呼ばれるものがあります。

ドリルドライバーもインパクトドライバーと同様、ビットを付け替えて使います。形状も似ているので混同されやすいですが、それぞれ違う特徴を持つ工具です。各工具の主な違いは、工具のパワーにあります。

インパクトドライバーはモーターの回転に加え、上下方向への打撃によってビス締めや穴あけを行います。一方、ドリルドライバーは打撃を与える機能が搭載されておらず、モーターが回転するパワーのみで作業を行います。打撃力がある分、パワーはインパクトドライバーのほうが大きいといえます。

ドリルドライバーでもビス締めは行えますが、強い力で押し込むように使わないとビスが締まらないこともあるので注意が必要です。堅い材料や長いビスを締める場合はインパクトドライバーのほうが向いています。

インパクトドライバーを選ぶ際は、「V」の表記で表示されているバッテリーの電圧をチェックしましょう。モデルによってバッテリーの電圧は異なり、電圧が高いほど工具のパワーも大きくなります。

一般的なインパクトドライバーの電圧は14.4Vか18V、一部ハイエンドモデルは36Vを採用しています。バッテリーの電圧ごとの特徴は下記のとおりです。

造作家具の組み立てやDIYには14.4Vが向いています。工事現場などで本格的な作業を行うのであれば、18V以上のバッテリーを搭載したモデルも視野に入れましょう。

インパクトドライバーは、ピストルのような形状をしているモデルが一般的です。

しかし、なかには細長い形状をしたコーナーインパクトやペン型のインパクトもあります。細長い形状のモデルは、一般的なインパクトドライバーが入らないような狭い場所でビス締めをする際に便利です。

状況によって適した形状は異なるため、どれを選ぶべきか一概にはいえません。インパクトドライバーを使用する環境に合わせて形状を選びましょう。

インパクトドライバーの重量は1kg〜1.5kgが目安です。バッテリーの容量が大きいほど、重量は重くなる傾向にあります。

インパクトドライバーの重量が大きいと、作業中の腕への負担が大きくなる可能性も考えられます。そのため、長時間作業する場合は、低容量のバッテリーを搭載した軽量の製品を選ぶことをおすすめします。

ただし、使う場面によっては軽量のモデルだとパワー不足を感じるかもしれません。気になる場合は、作業内容に応じて低容量バッテリーと大容量バッテリーのインパクトドライバーを使い分けると良いでしょう。

ただし、使う場面によっては軽量のモデルだとパワー不足を感じるかもしれません。気になる場合は、作業内容に応じて低容量バッテリーと大容量バッテリーのインパクトドライバーを使い分けると良いでしょう。

1～2kg未満のインパクトドライバーを探す

オフィスなど騒音を出しにくい環境で作業する場合は、インパクトドライバーの静音性もチェックしたいポイントです。作業中はモーターの回転や打撃による騒音が気になりやすいですが、なかには打撃にかかるパワーを抑えることで低騒音を実現したモデルも存在します。

ただし、静音性に優れたインパクトドライバーはトルク(パワー)があまり強くない傾向にあり、一般的なモデルに比べると最大トルクが半分以下になる場合もあります。状況に応じて、通常のインパクトドライバーと静音性に優れたモデルを使い分ける必要も出てきます。

インパクトドライバーは、できるだけ代表的なメーカーの製品を選ぶことをおすすめします。代表的なメーカーの製品はコストパフォーマンスに優れた製品が多く、耐久性も高いため長く使用できる傾向にあります。

下記はインパクトドライバーを展開する代表的なメーカーの一例です。

まずは作業内容に合わせて、インパクトドライバーの先端にあるスリーブにビットを装着します。ビスの頭部がプラスならプラスのビットを、マイナスならマイナスのビットを取り付けましょう。

ビットは、スリーブを手前に引いた状態で差し込んでから元の位置に戻すと取り付けられます。取り付けたあとはビットがしっかり装着されているかどうか、引っ張って確認してください。

ビットを装着したらインパクトドライバーのグリップを握り、スイッチを引いてモーターの回転数を確認してください。

スイッチを引く強さに応じて回転数は変わります。適切な回転数でビス締めを行うためにも、スイッチを引くときの力加減を把握しておきましょう。

最後にインパクトドライバーでビスを締めます。ビスの溝にビットが噛み合っていることを確認し、ビスが真っ直ぐになるようにインパクトドライバーを持ちましょう。

締め始めは回転数を調整しつつ、ビットが空回りしない程度の力を加えながら締めていきます。ある程度ビスが刺さったらインパクトドライバーを両手で押さえ、ビスを上から押さえつけるようにして締めましょう。

バッテリーが装着された状態でビットの着脱をすると、誤作動で怪我をする可能性があります。ビットの着脱時はバッテリーを抜き、インパクトドライバーが作動しないことを確認してから行いましょう。

締め付けたばかりのビスやビットは、摩擦熱により熱くなっています。触ると火傷する可能性があるため、作業直後は手や指が当たらないように注意しましょう。

作業中はインパクトドライバーの回転部に手を近づけないように注意しましょう。締め付け中にビスの溝からインパクトドライバーが外れてしまうと、ビットが指に刺さり怪我をする可能性があります。

また、手が回転部の近くにあると、ビスを締め付けた際に指が巻き込まれる可能性もあるので十分に気をつけて行ってください。