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更新日:2026年2月12日

ISMSとは?認証取得方法や流れ、メリットを徹底解説

ISMS
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ITシステムやネットワークは生活に不可欠な存在となっていますが、一方でさまざまなリスクも伴います。情報流出や特定業務の停止といったトラブルに巻き込まれたことがある方も多いでしょう。

IT関連の脅威に対して適切なリスクアセスメントを実施し、情報セキュリティを確保することは、どの企業にとっても必要なことといえます。
ISMSとは、情報セキュリティマネジメントシステムの略称です。ISMS認証を取得するメリットや流れ、費用についてわかりやすく解説します。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)とは?

情報セキュリティのイメージ

ISMS(Information Security Management System)とは、情報セキュリティ上の課題に応じて技術対策を講じ、組織単位でリスクアセスメントに基づいたセキュリティレベルを設定し、システムを運用する仕組みのことです。英単語の頭文字で略さずに「情報セキュリティマネジメントシステム」とも呼びます。

ISMSでは、情報セキュリティを次の3つの要素から構成されるものとして定義しています。

機密性
  • 許可を与えていない個人や団体、プロセスなどに対して情報を使用・開示しない
完全性
  • 情報の正確さ・完全さ
可用性
  • 許可を与えた個人や団体、プロセスなどが要求したときには、アクセス・使用を可能にする

なお、機密性・完全性・可用性の3要素に加え、信頼性や責任追跡性といった要素も情報セキュリティの特性とみなすこともあります。

ISMSとISO27001の違いとは?

ISO27001(ISO/IEC27001)も情報資産の有効活用を目指すマネジメントシステム規格です。ISMSの考え方に基づき、情報の機密性・完全性・可用性をバランスよく管理し、情報を活用できる組織体制の要件を具体的に規定しています。

なおISOとは、ジュネーブに本部を置く非政府機関 International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称です。ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするための製品・サービスに関する基準であり、日本国内で使用されるJIS規格(日本産業規格)とは異なり、国際的な場面でも使用されます。

情報セキュリティに関するISO規格は、ISO/IEC27001だけではありません。例えば、クラウドサービスに関する情報セキュリティ管理のガイドライン規格「ISO/IEC27017」や、個人情報処理からプライバシーを保護するためのガイドライン規格「ISO/IEC27701」などがあります。合わせて取得することで、情報セキュリティの管理を強化できるでしょう。

ISMSとPマークの違いとは?

Pマークとは「プライバシーマーク」のことです。JIS規格(JIS Q 15001)に準拠した個人情報保護マネジメントシステムで、国家規格のため日本国内でのみ通用します。

一般的に、事業活動の中で扱う情報に個人情報が多い場合はPマーク、個人情報は社内情報程度で、社外と技術情報や機密情報のやりとりが多い場合はISO27001/ISMSの認証取得が適しているとされています。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得するメリット

データセンター

インターネットを利用して個人情報を取り扱っている全ての団体において、ISMS認証の取得が求められているわけではありません。ISMS認証の取得は任意です。認証を取得するかどうか決める前に、取得によって得られるメリットを確認しておきましょう。

情報セキュリティの管理体制を構築できる

ISMS認証を取得するには、情報セキュリティの管理体制を構築することが必須条件です。情報セキュリティを漏れなく管理したいが、どこから着手すべきか悩んでいる段階であれば、ISMS認証の取得を通じて、より強固な管理体制を構築できるでしょう。

また、すでに情報セキュリティの管理体制を構築している場合でも、ISMS認証を取得することで、より万全な体制へブラッシュアップできます。

職場環境の改善、業務効率化を実現できる

ISMS認証取得の過程を通じて、セキュリティ関連の管理体制が構築されるため、職場のIT関連の環境が改善され、管理業務も効率的に実施できます。情報セキュリティの管理にかかる時間を削減し、なおかつ管理精度の向上も期待できるでしょう。

トラブル時対応の迅速性が高まる

ISMS認証を取得する際には、トラブル時対応の体制も構築することが求められます。万が一のときの対応が迅速になり、被害を最小限に抑えられるだけでなく、短時間で通常の業務体制に戻れるようになります。

セキュリティに対する意識が向上する

セキュリティ管理体制を構築・更新する過程には、多くの社員が携わることになります。社員一人ひとりのセキュリティに対する意識が向上し、セキュリティ管理の大切さや維持の重要性を実感できると期待できます。

取引先・顧客から信頼を獲得しやすくなる

ISMS認証を取得することで、セキュリティに対する意識の高い企業として評価され、信頼を得やすくなります。また、国際的な規格のため、海外の顧客や取引先からの信用獲得にも役立ちます。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得するデメリット

社内ネットワークをチェックするビジネスマン

ISMS認証の取得には、多くのメリットがある一方、注意すべき点もあります。デメリットになり得るポイントについてあらかじめ確認しておきましょう。

ISMS認証の取得に時間とコストがかかる

ISMS認証を取得するには、セキュリティマネジメントシステムを構築する必要があります。すでに構築している場合も、細部まで見直しが必要です。時間とコストがかかり、本業に少なからぬ影響を与えるかもしれません。

また、認証申請や審査にも時間とコストがかかります。取得前に必要となる時間や費用を事前に試算しておきましょう。

ISMS認証の維持に時間とコストがかかる

ISMS認証を取得すると、1年ごとに維持審査、3年ごとに更新審査があります。準備段階も含めて多大な時間とコストがかかる点を理解しておきましょう。

さらに、高度なセキュリティ状態を維持するためには、常にチェックと改善が欠かせません。専任担当者を配置する場合は、さらに人的コストも発生します。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証取得の流れ

手続きのイメージ

ISMS認証は、以下の流れに沿って取得します。

  1. 相談・見積もり
  2. 契約
  3. 審査(1次、2次)
  4. 登録
  5. 更新
  6. 取得後の運用と社内体制の整備

順に見ていきましょう。

1.相談・見積もり

まずはマネジメントシステム認定機関に相談しましょう。認証取得に必要な費用の見積もりを取ります。

2.契約

費用に問題がなければ、契約に進みます。審査の日程や審査当日の流れ、登録までの流れも確認しておきましょう。また、審査当日の準備物や資料も確認しておきます。

3.審査(1次、2次)

審査には1次と2次があります。1次審査は主に文書による審査です。1次審査に通過した場合は2次審査に進みます。1次と2次の間には通常1~6カ月程度の間隔が空きます。

4.登録

2次審査に通過した場合は、認証登録に進みます。ISMS認証の登録証は3年間有効ですが、その期間中も毎年維持審査を受ける必要があります。審査通過のためにも、日頃からマネジメントシステムの維持・管理に努めましょう。

5.更新

ISMS認証を継続するには、3年に一度の更新審査を受けることが求められます。情報セキュリティの課題を洗い出し、更新時に備えていきましょう。

6.取得後の運用と社内体制の整備

ISMS認証の取得後、継続的な改善(PDCA)が求められます。情報セキュリティ責任者(ISO管理責任者)を中心に、各部門で定期的なリスク点検・内部監査を行う体制を構築しましょう。

また、情報セキュリティに対する社員教育や意識啓発の継続も重要です。組織文化として情報セキュリティの維持・管理を根付かせていきましょう。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証取得にかかる費用

電卓

ISMS認証の取得費用は企業規模や業種によっても異なりますが、一般的には50万~150万円程度の費用が必要とされています。この金額には初回の審査費用や登録費用も含まれています。

認証を維持する場合は、毎年の維持審査や3年ごとの更新審査が必要になり、そのたびに費用が発生します。維持コストとしては、年間20万~80万円程度を見込んでおくと良いでしょう。

また、ISMS認証をスムーズに取得するためにコンサルティングサービスを利用する場合や、システム構築の抜本的な見直し・構築が必要になる場合は、さらに高額な費用がかかることもあります。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証取得に関する質問

FAQ

ISMS認証取得・維持について、疑問を抱きがちなポイントをまとめました。

Q1. ISMS認証取得後、運用で特に注意すべき点とは?

定期的な内部監査とリスク評価の見直しが重要です。年1回以上は体制を点検し、改善記録を残しましょう。

Q2. ISMSとPマークは両方取得すべきか?

個人情報を多く扱う業種においては、ISMSとPマークの両方を取得することが望ましいとされています。ただし、企業の事業内容によってはどちらか一方で十分な場合もあるため、取得前に検討しましょう。

Q3. ISMS認証の有効期限は?

登録証の有効期限は3年間で、1年ごとに維持審査、3年目に更新審査を受ける必要があります。更新審査を受けず、有効期限が切れた場合は、ISMS認証を取得していることをアピールできません。

Q4. ISMS認証を更新しないとどうなりますか?

更新審査を受けずに3年が経過すると、認証の効力が失効します。取引先からの信頼低下につながるおそれがあるため、継続的な更新が推奨されます。

まとめ

ISMS認証は、社内の情報セキュリティマネジメントシステムが、機密性・完全性・可用性を満たす運用体制であることを示します。認証取得や維持にはコストがかかりますが、取引先や顧客から信頼を得る上で有効な認証です。

情報セキュリティはさまざまなリスクにさらされています。常に高度な管理状態を維持するためにも、ISMS認証の取得を検討してみましょう。

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