更新日:2026年1月14日
デイサービスを開業する際に必要な備品まとめ

介護業界で働いている方や、介護業界に興味関心を持っている方も多いでしょう。そのなかには「自分でデイサービスを開業してみたい」と考える方もいるかもしれません。
本記事では、デイサービスを開業する際に必要な手続きや資金、その他備品について解説します。
デイサービスを開業する際に用意すべき機器・備品リスト

ここでは、デイサービスを開業する際に用意すべき機器・備品について紹介します。
食堂・機能訓練室に用意すべき機器・備品
デイサービスの食堂には、食事を取ったり休憩したりするための家具に加えて、利用者間の交流を促すレクリエーション用品を設置しましょう。また、機能訓練室には、リハビリ・トレーニング用品を揃えます。具体的には、以下のような備品が該当します。
【食堂に設置する代表的な備品】
- 介護用椅子
- 介護用テーブル
- ソファ
- テレビ
施設によっては将棋や折り紙などのレクリエーションアイテムを取り揃えている場合があります。
【機能訓練室に設置する代表的な備品】
- 歩行訓練器具
- 歩行訓練平行棒
- ぶら下がり健康器(訓練器)
- 練習用腰掛
- ヨガマット
また、何かあった場合に各部屋に救急箱やAEDを設置しておくと安心です。
必要な家具や訓練機器を整えて、安心して利用できる環境をつくりましょう。
相談室に用意すべき機器・備品
相談室は、利用者や家族と安心して面談できる空間づくりが大切です。落ち着いて話せるよう介護用テーブルや椅子を設置し、プライバシーを守れる環境を整えましょう。用意すべき備品には、以下のようなものが挙げられます。
- 会議テーブル
- デスクチェア/オフィスチェア
- パーテーション
- ソファ
こうした備品を整えることで、利用者や家族が安心して相談できる環境が実現します。
事務所に用意すべき機器・備品
事務所はスタッフが日々業務を行う拠点です。働きやすさと効率性を考慮し、基本的な家具や備品を整える必要があります。
- パソコン
- 電話
- FAX・複合機
- オフィスチェア
- ロッカー
- デスク
- 収納家具(キャビネットなど)
必要な機器や備品を揃えることで、業務の効率化やスムーズな書類管理につながり、職員が快適に働けるでしょう。
食事介助・調理備品など
食事は、利用者にとって大切な時間です。誰もが安心して食べられるよう、以下のような備品を準備しましょう。
- フードプロセッサー
- 裏ごし器・すり鉢
- 介護用食器
- 介護用カトラリー
- 滑り止め付きトレー
- 介護用食事エプロン
これらの備品を揃えることで、利用者が自立して食事を楽しめる環境を整えられ、食事介助の負担軽減にも寄与します。
清掃・衛生関連用品/日用品
デイサービスを常に清潔で快適に保つためには、清掃用具と日用品の準備が欠かせません。衛生管理は利用者の安心につながります。
- 掃除用ゴム手袋
- トイレクリーナー
- トイレブラシ
- バケツ
- 浴室用洗剤
- バススポンジ
- フローリングワイパー
- ティッシュ
- ペーパータオル
- 手指消毒剤
適切な備品を揃えることで、衛生的で安全・快適な環境を維持できます。
デイサービスを開業するまでのステップ

デイサービスを開業する際の一般的な流れは、以下のとおりです。
- 法人設立
- 事業計画書の作成
- 開業資金の調達
- 物件の検討
- 従業員の採用
- 指定申請
あらかじめ全体の流れを把握しておくことで、必要な準備を効率的かつスムーズに進められます。ここからは、それぞれのステップについて詳しく解説していきます。
法人設立
デイサービス開業の第一歩は法人設立です。デイサービスを開業できる法人は、株式会社・合同会社・NPO法人・一般社団法人などです。
法人の設立にあたっては、会社の目的や役員・株主を定め、定款など必要書類を整えます。その後、法務局に提出し、登記を完了させる必要があります。
事業計画書の作成
事業計画書は、指定申請や金融機関からの融資で欠かせない書類です。事業方針や想定利用者数、競合状況、収支見通しを整理し、具体的に文書化しましょう。
開業資金の調達
デイサービス開業には、一般的に1,000万円程度の資金が必要です。しかし、全額を自己資金で賄える方は少ないのが現状です。
そのため、自己資金に加えて金融機関からの融資を組み合わせるのが一般的です。
特に、デイサービス開業の資金調達では、政府系金融機関である日本政策金融公庫が多く利用されています。融資条件や返済計画を確認しながら、計画的に準備することが大切です。
物件の検討
物件選びは、デイサービスの開業を成功させるために重要な要素の一つです。利用定員に応じた面積や区画などの設備基準を満たすだけでなく、さらに立地や賃料、事業のコンセプトに合うかどうかの検討も必要です。
従業員の採用
デイサービス開業にあたっては、人員基準も満たさなければなりません。通所介護事業者として指定を受けるためには、看護職員や介護職員などを、基準に沿って配置を揃える必要があるためです。利用定員から必要人数を算出し、求人や面接を通じて確保しましょう。
指定申請
デイサービスの開業に際しては、行政への指定申請が必須です。指定申請は、事業所が法律に定められた指定基準を満たしていることを証明するために行います。必要書類を準備し、期日までに提出します。
書類の提出日は都道府県や市によって期日が決められており、開業を希望する月の「2カ月前の末日」を期日としているケースが多いようです。また、指定申請を行う前に「事前相談」を求められる場合もあるため、都道府県や市の担当窓口に開業の相談をしておくことをおすすめします。
デイサービスを開業するための3基準

開業したデイサービスが通所介護事業者として指定を受けるには、以下の3つの基準を満たしていなければなりません。
- 人員基準
- 設備基準
- 運営基準
それぞれの基準の内容について解説します。
<参考>
e-Gov法令検索「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」
人員基準
デイサービスを始めるには、決められた職種のスタッフを配置する必要があり、これを「人員基準」と呼びます。
必要な職種とそれぞれの資格要件、人数の概要は、以下のとおりです。
| 職種 | 配置基準 | 資格要件 |
|---|---|---|
| 管理者 | 1人 | 特になし |
| 生活相談員 | 1人以上 | 社会福祉士・精神保健福祉士・ 社会福祉主事任用資格 など |
| 看護職員 | 1人以上 | 看護師・准看護師 |
| 介護職員 | 利用者数15人まで:1人以上 利用者数16人以上: 「(利用者数-15人)÷ 5 + 1」人以上 | 特になし |
| 機能訓練指導員 | 1人以上 | 理学療法士・作業療法士・ 言語聴覚士・看護師・准看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師 ※はり師・きゅう師については実務経験要件あり |
事業所の定員に応じて、早めに人員計画を立てることが重要です。
設備基準
デイサービスには、法律で定められた「設備基準」があり、以下のように最低限揃えるべき設備や備品が定められています。
| 設備 | 基準など |
|---|---|
| 食堂 |
|
| 機能訓練室 |
|
| 相談室 |
|
| 事務所 |
|
| 静養室 |
|
| 浴室 |
|
| トイレ |
|
| 消火設備 |
|
| その他 |
|
これらの設備基準を満たすことで、利用者が安心して過ごせる環境づくりにつながるでしょう。
運営基準
デイサービス開業における運営基準には、利用料の受け取り方、職員の勤務体制、定員の遵守、衛生管理、災害時の対応など、幅広い内容が含まれます。
例えば、利用者ごとに通所介護計画を作成することや、事故が起きた際の連絡体制およびその後の対応などについて細かく定められています。
デイサービス開業にかかる費用

ここでは、デイサービス開業にかかる費用や、内訳について確認しましょう。開業前に全体像をつかんでおくことで、資金計画を立てやすくなります。
一般的に数百万円から1,000万円程度
デイサービスの開業にかかる費用の相場は、一般的に数百万円から1,000万円程度必要といわれています。しかし、施設規模や従業員数、設備内容によっては1,500万円以上、場合によっては数千万円にのぼることもあります。
そのため、開業に必要な費用を正確に見極め、適切な資金計画を立てることが重要です。
デイサービスにかかる主な費用
デイサービス開業にかかる主な費用は、以下のとおりです。
| 費用項目 | 目安金額 |
|---|---|
| 法人設立費 | 約20万〜30万円 |
| 改装費照 | 数百万円規模 |
| 人件費 | 月数十万〜数百万円 |
| 車両費 | 1台あたり100万〜300万円 |
| 運転資金 | 約3カ月分の運転資金 |
実際の金額は事業規模や地域によって変動します。見積もりを取りながら計画を立てましょう。
デイサービス開業に関するQ&A

ここからは、デイサービスの開業にあたってよくあるQ&Aについて確認しましょう。
Q1: デイサービス開業にあたり、研修は必要ですか?
A:自治体によっては、指定を受ける前に「新規指定前研修」の受講が義務付けられている場合があります。研修で学ぶ内容は、デイサービスの運営にも役立つ知識が多く含まれています。
Q2:デイサービス開業後に必要になってくる書類などはありますか?
A:開業後は、スタッフとの雇用契約書に加え、就業規則や社内ルールをまとめた規定を整備しておくことが重要です。これにより、運営のトラブル防止や行政対応がスムーズになります。
Q3:その他、注意しておく点はありますか?
A:日々のデイサービスの運営では、感染予防やリスク管理を徹底することが大切です。また、行政による実地指導が行われる場合もあるため、運営状況の記録や整理を心がけましょう。
まとめ
デイサービスを開業し、通所介護事業者として指定を受けるには、人員・設備・運営基準の3つの基準を満たす必要があります。備品の準備や開業資金の調達、従業員の採用など、計画的に準備を進めていきましょう。
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