更新日:2024年4月30日
シールテープの正しい巻き方は?注意すべき点や製品を選ぶポイントも詳しく解説!

配管の接続部分に水漏れなどのトラブルが生じた場合、専門業者に対応を依頼することも可能ですが、一定の費用がかかるため、シールテープを購入して自力で補修を試みることもあるでしょう。
しかし、「これからシールテープを購入する予定だが、製品の選び方がわからない」あるいは「自己流でシールテープを巻いてみたものの、上手く補修できない」とお困りの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、シールテープの巻き方やシールテープを巻く際に注意するべき点、製品を選ぶ際のポイントなどを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
シールテープとは?
シールテープとは防水性・気密性が高いテープで、液体や気体が通る水道管、あるいは空気管などの接続部分に生じたすき間を埋めるために使用される道具です。また、接続部分以外の箇所からの漏れに対する応急処置で使用されることもあります。
配管の接続部分はネジがかみ合った状態になっていますが、わずかなズレでもすき間が生じるとそこから液体や気体が漏れる可能性があるため、巻き方にはコツが必要です。
配管の接続トラブルでお悩みの場合、専門業者に補修を依頼する選択肢もありますが、ある程度の費用がかかってしまいます。
外部業者に依頼せず費用を削減したい方は、ホームセンターや通販サイトでシールテープを購入し、自力で補修するという対応も検討してみると良いかもしれません。
シールテープの巻き方の手順

下記は、シールテープの巻き方の手順です。
- 巻きはじめる位置を決める
- 時計回りに8~13回程度巻く
- シールテープを指でなじませる
それぞれついて詳しく説明します。
巻き方の手順1. 巻きはじめる位置を決める
シールテープを使用するうえで大切になるのは、巻きはじめる位置を決めることです。
どの位置から巻きはじめても良いわけではありません。シールテープを巻きはじめるときは、ネジの先端方向から数えて2つ目、または3つ目のネジ山から行いましょう。
このとき、ネジの先端部分からシールテープを巻くのはやめましょう。シールテープが先端からはみ出してしまうと、漏れや詰まりの原因になります。
巻き方の手順2. 時計回りに8~13回程度巻く
通常の右ネジ(右に回転させると前に進むネジ)の場合は、時計回りで8~13回程度巻きます。
なお、シールテープを巻いた箇所が厚くなりすぎると、配管を接合させることができなくなってしまうので注意が必要です。やみくもに巻く回数を多くするのは控えましょう。
ところで、機械や配管で使用されているネジのほとんどは右ネジですが、まれに左ネジが使用されていることもあります。ネジの回転方向をチェックしたうえで、左ネジであることが判明した場合は、反時計回りでシールテープを巻きましょう。
巻き方の手順3. シールテープを指でなじませる
シールテープを巻きつけたら、親指や人差し指の腹で圧力を与えながらネジ山に沿って動かし、しっかりとなじませまてください。
ネジにシールテープがなじんだら、配管を接続させます。接続が完了したら、漏れが発生しないことを確認しましょう。
なお、シールテープをなじませる際に爪やつまようじ、針金などの尖った物体を使用してしまうと、シールテープが破れる可能性があるので避けたほうが良いでしょう。
シールテープを巻く際に注意すべき点
やみくもにシールテープを巻いても、上手く補修できるケースは少ないです。シールテープを巻く際は、下記の点に注意しましょう。
- ネジの締め付け回転方向と同じ方向にシールテープを巻く
- 先端から1つ目のネジ山にはシールテープを巻かない
- 作業前に接続部分の汚れを拭き取り、シールテープの先端を整える
それぞれについて詳しく説明します。
ネジの締め付け回転方向と同じ方向にシールテープを巻く
上述したように、通常の右ネジの場合は時計回りでシールテープを巻きましょう。ただし、左ネジの場合は反時計回りに巻く必要があります。例えば、時計回りに回転する部位に接続される配管の継手(ロータリージョイント)は、緩み防止対策として左ネジ仕様となっています。
大切なのは、ネジの締め付け回転と同じ方向にシールテープを巻くことです。仕様書に目を通したり、目視で確認したりして、ネジの回転方向を正確に把握したうえで作業を開始しましょう。
間違った方向に巻いてしまうと、上手く補修できず、漏れの原因になります。
先端から1つ目のネジ山にはシールテープを巻かない
なかには、ネジの先端までぴったりとシールテープを巻いてしまう方がいるかもしれません。
しかし先端まで巻いてしまうと、ちぎれたシールテープの断片が配管内に混入して詰まったり、漏れが生じたりする可能性があります。
そのため、ネジの先端方向から数えて2目または3つ目のネジ山から巻きはじめましょう。そして最後は、必ずネジの先端から1山か2山はシールテープを巻かずに、そのまま残すことがポイントです。
作業前に接続部分の汚れを拭き取り、シールテープの先端を整える
シールテープを巻きつける作業の開始前に、ネジ周辺の接続部分の汚れをタオルで丁寧に拭き取っておきましょう。
ゴミなどが付着している状態で巻きつけてしまうと、ネジとシールテープのあいだにすき間が生じ、漏れの原因になりかねません。
また、漏れを防ぐためにはシールテープの先端の形状をハサミやカッターで整えておくことも大切です。
新品のシールテープであれば問題はありませんが、使用済みのシールテープの先端部分にはねじれやシワが生じているケースがあるのでご注意ください。ねじれ・シワが生じている場合は、先端部分をカットして整えましょう。
シールテープを選ぶ際のポイント
さまざまなメーカーから多種多様なシールテープが販売されているため、どのような点に気をつけて選べば良いかお悩みの方もいるのではないでしょうか。下記はシールテープを選ぶ際のポイントです。
- 幅や厚みを意識してシールテープを選ぶ
- 流体の種類や使用環境に適したシールテープを選ぶ
それぞれについて詳しく説明します。
幅や厚みを意識してシールテープを選ぶ
接続部分以外から漏れが生じた際に、応急処置としてシールテープを巻くのであれば、幅が広く、厚みのある製品のほうが使いやすいでしょう。
接続部分以外から漏れが生じた場合、シールテープはネジの部分に巻きつけるわけではないので、先端部分からはみ出してしまうかどうかを気にする必要はありません。幅が狭いシールテープの場合、漏れが生じている箇所を完全に塞ぐことができない可能性があります。
ネジの部分に巻く場合はシールテープが先端からはみ出さないように、接続部分に適した幅の製品を選びましょう。またシールテープの厚さは、ネジ同士の公差(許容される誤差の範囲)を踏まえて選ぶことがポイントです。
流体の種類や使用環境に適したシールテープを選ぶ
シールテープごとに、適合する流体(水、不凍液、油、水蒸気、天然ガス、プロパンガスなど)の種類が異なることを認識しておきましょう。水にのみ対応している製品では、それ以外の液体や気体には対応できない可能性があります。
「シールテープという名称であればどの製品でも同じだろう」と考える方もいるかもしれませんが、間違いです。
例えば、高温の箇所であれば耐熱性がある製品を、低温の環境であれば耐寒性がある製品を、油が通る配管であれば耐油性があるシールテープを使用する必要があります。
大切なのは、購入する前にしっかりと各製品の仕様書に目を通しておくことです。事前に通販サイトの商品紹介ページや、メーカーの公式サイトをチェックして「耐熱性」「耐寒性」「耐油性」といった項目を把握しておきましょう。不安なときはメーカーに電話やメールで問い合わせることも手段のひとつです。
なおガスの配管に関しては、ガス供給業者が使用できるシールテープを指定しているケースがあります。詳細については、各ガス会社の公式サイトや契約書で確認してみましょう。
まとめ
個々人はもちろん、オフィスや店舗、工場といった施設を管理している方は、水漏れなどのトラブルに悩まされる場面もあるでしょう。
配管のトラブルが生じたときは専門業者に配管の補修を依頼することも選択肢となりますが、一定の費用がかかります。しかしシールテープがあれば、自力で接続部分以外の箇所からの漏れの応急処置をしたり、接続部分の補修をしたりすることが可能です。
ただし、「社内に配管工事の経験・技能を有する人材がいない」「トラブルの原因と補修箇所が分からない」など、自力での補修が難しいケースがあるかもしれません。そのような場合は無理をせず、専門業者に依頼することも検討しましょう。
自力で配管の接続部分を補修する場合は、幅・厚みを考慮しつつ、流体の種類や使用環境に適したシールテープを選ぶことをおすすめします。
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