更新日:2026年4月13日
ストレッチフィルムの正しい巻き方と選び方|荷崩れを防ぐ基本ポイント

ストレッチフィルムとは、ポリエチレンなどの樹脂で作られた素材です。伸縮性に富み、自己粘着性があるため、パレットを固定する際や梱包する際などに活用されています。しかし正しい巻き方や適切な製品選定ができていなければ、本来の固定力を十分に発揮できません。
本記事では、荷崩れを防ぐためのストレッチフィルムの正しい巻き方や、用途別の選び方について解説します。
ストレッチフィルムとは?梱包用ラップの役割と基礎知識

ストレッチフィルムとは、ポリエチレンなどの樹脂で作られた素材で、パレット輸送時の荷崩れ防止などの目的で使用されます。フィルム自体が伸びながら密着するため、テープやバンドを使わずに荷物を一体化できる点が特徴です。
好きなサイズにカットできるだけでなく、焼却時に塩素系のガスが発生しません。そのため、扱いやすく環境に優しい梱包材としても支持されています。
自社に合ったストレッチフィルムを選ぶためには、役割や用途、仕組みを理解しておくことが重要です。詳しく見ていきましょう。
ストレッチフィルムの役割と用途
ストレッチフィルムは、主に倉庫や工場、配送センターなどの物流現場で、パレット積みされた荷物を固定するために用いられています。パレットに巻き付けることで荷物を一体化し、輸送や保管時のトラブルを防ぎます。
具体的には、次のような役割があります。
- 輸送中の荷崩れ防止
- ホコリや水分の付着を防ぐ防塵・防湿
- 配送中の接触や振動による商品の破損防止
ストレッチフィルムは必要な長さで簡単に裁断できるため、固定や梱包が必要な場面で手軽に使用可能です。
ストレッチフィルムの特徴と仕組み
ストレッチフィルムは高い伸縮性を備えており、一定の力で引き伸ばしながら荷物に巻きつけることで、フィルムが元に戻ろうとする力が働き、荷物をしっかり締め付けて固定します。
また、フィルム同士が密着する自己粘着性があるため、巻き終わりをテープで留める必要がなく、カットした端は直下のフィルムにしっかり密着します。テープなどで巻き終わりの処理をする必要もありません。
一方で、巻き始めと巻き終わりが浮いていたり、適度に引っ張りながら巻いていなかったりすると、固定力が低くなるため注意が必要です。ストレッチフィルムの固定力が低い場合、次のようなトラブルが発生することがあります。
- 運搬中に荷物がパレットから落下する
- 荷崩れを起こす
- 内容物が破損する
ストレッチフィルムの特性を理解し、性能を十分に発揮できるよう正しく巻くことが大切です。次の項目では、正しい巻き方について見ていきましょう。
ストレッチフィルムの正しい巻き方

ストレッチフィルムの巻き方には、手巻きと機械巻きの2つの方法があります。共通で押さえておくべき基本的な考え方と、失敗しやすいポイントを整理して紹介します。
ストレッチフィルムの巻き始めと巻き終わりの基本
ストレッチフィルムの巻き始めは、パレットの角に結びつける方法が一般的です。次の手順で巻き進めましょう。
- ストレッチフィルムを紐状にし、パレットの角に結びつける
- パレットと荷物を包み込むように、適度にストレッチをかけながら複数回巻き付ける
- 荷物とパレットが接する面をしっかりと固定したら、ストレッチフィルムの幅の半分程度を上にずらすように巻き進める
- 途中で何度かストレッチフィルムの上下を逆にし(ねじりを作り)、荷物の上部まで巻く
- 荷物の上部は、ストレッチフィルムを複数回巻き付けて固定する
- ストレッチフィルムを手でちぎり、巻き終わる
巻き終わりの部分を手で押さえ「浮き」が生じないようにすると剥がれにくくなります。
重ね幅とテンション(張力)の正しいかけ方
ストレッチフィルムは、適切な重ね幅で巻くことで固定力が安定します。重ね幅には明確な決まりはありませんが、ストレッチフィルムの幅の半分程度を重ねると固定力を高めやすくなります。
凹凸のある荷姿や角の部分では、やや重ね幅を増やして巻くことで、荷物のズレや緩みを防ぎやすくなります。ただし、何重にも巻きすぎるとフィルム使用量が増え、資材コストが上がるため、必要な固定力を確保しつつ、巻きすぎないことが重要です。
また、しっかりと引っ張りながら巻くことも大切です。ストレッチフィルムによっても異なりますが、手巻きの場合は長さが150~200%程度になるように引っ張りながら巻くと、固定力と強度を最大限に引き出しやすくなります。引き伸ばしが足りないと固定力が弱くなり、反対に強く引っ張りすぎるとストレッチフィルムが切れるため注意しましょう。
荷崩れを防ぐためのストレッチフィルムの巻き方のコツ
荷崩れを防ぐための主なコツは、次の通りです。
- ストレッチフィルムを巻くときは、パレットを水平な場所に置く
- 下部と上部は重点的にストレッチフィルムを巻く
- 角が尖った荷物を巻くときは、厚めのストレッチフィルムを選ぶ
- 巻き終わりをしっかりと押さえて隙間を作らない
荷崩れを防ぐことは、作業効率を高めるだけでなく、作業中の事故を防ぐためにも必要なことです。上記のコツを実施し、作業場の安全確保に努めましょう。
手巻き・機械巻き別のストレッチフィルムの巻き方

ストレッチフィルムは手で巻くだけでなく、専用の機械を使用して巻くことも可能です。手巻きと機械巻きでは注意点や仕上がりが異なるため、適切な方法を選びましょう。作業方法ごとのポイントを紹介します。
手巻きストレッチフィルムの巻き
小ロットの場合や不定形荷物を扱うときは、ストレッチフィルムを手巻きで固定するケースが一般的です。次のポイントを意識して、作業を進めていきましょう。
- ストレッチフィルムがやや斜めになるように巻く
- 全体を通して同程度のストレッチをかけて巻く
斜めに巻くことでフィルム同士の密着性が高まり、荷物が緩みにくくなります。また、巻く場所によってテンションがばらつくと、固定力にムラが生じるため、一定の力で引っ張り続けることが重要です。
巻き作業に入る前に、重い荷物を下に並べて重心を低く保ち、隙間なく積み上げておくことで、荷崩れを防ぎやすくなります。さらに、角張った部分にはエアキャップを取り付け、ストレッチフィルムが破損しないように保護しておきましょう。
機械巻きストレッチフィルムの巻き方
大ロットの場合や定形荷物を扱うときは、ストレッチフィルムを専用の機械で巻くことが可能です。次のポイントを意識して、作業を進めていきましょう。
- ストレッチフィルムの強度や荷物に合わせ、機械の張力と巻き数を設定する
- 巻き始めをパレットや荷物に固定する
設定が適切でないと、フィルムが緩んだり、逆に引き伸ばし過ぎて破れたりすることがあります。そのため、試し巻きを行い、荷物がしっかり固定されているか確認しましょう。固定力に問題がある場合は、機械の張力と巻き数を設定し直すことで、安定した荷姿をつくることができます。
用途別に見るストレッチフィルムの選び方

ストレッチフィルムにはサイズや厚み、メーカーなどによりさまざまな種類があります。用途や荷物に合わせて、適切なストレッチフィルムを選びましょう。
厚み・伸縮性による違い
厚みのあるストレッチフィルム(約23ミクロン以上)は固定力が高く、フィルムを巻いた状態で長期保存する際にも適しています。一方、薄手のストレッチフィルム(約15ミクロン以下)は小型かつ軽量の荷物に適し、手で巻きやすいという特徴があります。
また、伸縮性にも注意が必要です。厚みがあるストレッチフィルムは引き伸ばす際に強い力が必要となるため、手巻きをする場合は伸縮性の高いストレッチフィルムを選びましょう。薄手のストレッチフィルムなら弱い力でも適度に引き伸ばせるため、作業効率が高まります。
手巻き・機械巻き用の選び方
しっかりと引っ張りながら巻くためにも、厚手のストレッチフィルムを使用する際には機械を使うようにしましょう。ストレッチフィルムを購入するときには、おすすめの用途や手巻き・機械巻きの適性を確認しておくと失敗を回避しやすくなります。
また、今まで使用したことがない種類のストレッチフィルムを購入する際には、まずは1本だけ注文してみましょう。まとめ買いをすると、万が一、誤った選択をした場合に多大な損失を被る可能性があります。
使いやすさや適性をチェックした後、まとめ買いをするとよいでしょう。通販サイトによっては、まとめ買いにより単価を抑えられることがあります。
ストレッチフィルム購入時に確認すべきポイント

ストレッチフィルムを購入する際には、次のポイントをチェックしましょう。
- 巻き方(手巻き・機械巻き)に合っているか
- 用途や荷物の重量に応じた厚み・伸縮性か
固定力を高めるためにストレッチフィルムを重ねて巻くことは必要ですが、巻きすぎると使用量が増え、コスト増につながります。
また、厚みにも注意が必要です。厚ければ厚いほど強度は高くなりますが単価も高くなるため、荷物に応じた適切な厚みのストレッチフィルムを選びましょう。
ストレッチフィルムの巻き方・選び方に関するFAQ

ストレッチフィルムを適切に使用することで、流通や保管における荷物の安定性を維持できるようになります。
ストレッチフィルムについてのよくある質問とその答えをまとめました。
ストレッチフィルムは何回巻けば十分ですか?
巻く回数には決まりがなく、端が重なるように巻けば問題ありません。ただし、巻き始めと巻き終わりは2~3回は巻いておきましょう。
ストレッチフィルムを強く引っ張りすぎるとどうなりますか?
ストレッチフィルムを引っ張りすぎると保持力が低下したり破断したりする場合があります。ストレッチフィルムごとに定められた適切な張力(テンション)で引っ張るようにしましょう。
手巻きと機械巻きでフィルムは同じものを使えますか?
両方に使用できるストレッチフィルムもありますが、一般的に厚みのあるタイプは機械巻き、薄手のタイプは手巻きに適しているとされています。ストレッチフィルムの仕様説明書を読み、適切に使い分けることが必要です。
まとめ
荷物を運搬・輸送・保管する際には、ストレッチフィルムが活躍します。ストレッチフィルムの特性や正しい巻き方を理解し、用途や荷物の重量に合った製品を選ぶことが重要です。使用頻度が高いストレッチフィルムはまとめ買いをし、コストを抑えるようにしましょう。
<参考>
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