更新日:2026年1月28日
今すぐ備える!オフィスや飲食店の地震・災害対策まとめ

大切なお客様や従業員の安全を確保するためにも、地震や台風といった災害に備えて普段から対策を実施することが必要です。また、災害対策も日々進化しています。既存の対策が問題なく機能するか点検することに加え、定期的に災害対策をアップデートすることも必要です。
本記事では、災害対策や必要なグッズをまとめて紹介します。災害時に身を守る行動も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
日頃の備えが必要な災害例

災害はいつ起こるか予測できません。日頃からさまざまな状況を想定し、準備をしておくことが大切です。ここでは、日頃の備えが必要な自然災害や人災などの代表的な災害例と注意すべきポイントを紹介します。
地震
日本は世界有数の地震多発国です。大小さまざまな規模の地震が日常的に発生し、激しい揺れや津波を引き起こすこともあります。地震によって、次のような被害が発生する恐れもあります。
- 建物や家具の倒壊
- 商品・照明器具・什器などの落下による破損
また、地震による転倒や、非常口・出入口に人々が殺到することでケガを負うケースもあります。さらに、エレベーター内への閉じ込め、給水管破裂による漏水、火災や停電、断水、通信障害などの二次災害が発生する可能性もあります。
台風・大雨
台風や大雨も日本では頻繁に発生します。地球温暖化の影響もあり、特に大雨の発生頻度は1980年頃と比較すると約2倍にも増加しました。強風・強雨の影響により、次のような損害が起こることもあります。
- 屋外の看板やゴミ箱などが飛ばされる
- 飛来物により屋外・窓ガラス・人が損傷を受ける
さらに、周辺の冠水や店内の浸水、雨漏り、停電・断水・通信障害などの二次被害が発生することもあります。飲食店や小売店では、物流が止まることで材料や商品の入手が困難になり、経済的な打撃を受ける可能性もあります。
<参考>
企業に必要な台風対策とは?考えられるリスクやあると便利なアイテム
水害対策の基本!オフィス・事務所で必要な備えとは
火災
火災は、自然災害による二次被害として起こる場合もありますが、不注意や電気機器・配線器具の過熱など、日常のトラブルから発生するケースも少なくありません。火災が発生すると、煙や有毒ガス、爆発による被害が発生するほか、次のような損傷も起こり得ます。
- 火傷
- 非常口や出入口への殺到・混乱によるケガ
火災の原因は多岐にわたりますが、不始末や不注意などの人為的なミスが大半です。日常的に火の取り扱いに注意し、点検や消火器の設置などの備えを徹底しましょう。
停電・断水
災害や設備トラブルにより、停電や断水が起こることがあります。インフラが断たれると、次のような問題が生じる可能性があります。
- 照明や空調、冷蔵庫などの電気製品が利用できない
- レジ・電子決済ができない
- トイレや調理場が利用できない
店舗自体に被害がなくても、仕入先や従業員が被災することで、企業や店舗の運営に大きな影響を及ぼすことがあります。日頃から非常用電源や給水設備の備えを確認しておきましょう。
地震などの災害に備える!10の防災・安全対策

地震や火事などの災害に備えるために、今すぐ実施したい10の安全対策をまとめました。また、災害対策に必要なグッズも併せて紹介します。
1.避難経路・避難場所を確認する
まず行いたいのは、避難経路と避難場所の確認です。特に店舗やオフィスでは、従業員だけでなく来店中のお客様を安全に避難させることが求められます。災害発生時に慌てないよう、避難経路や誘導方法を事前に共有し、定期的に避難訓練を実施しておきましょう。
また、避難経路となる非常口や出入口付近に不要な物を置かないよう日頃から点検することも重要です。災害時にスムーズに避難できるよう、地域の避難場所を確認し、そこまでの経路を把握しておきましょう。そのほか、施設周辺の避難場所も確認し、避難場所までの経路を調べて誘導できるように備えておくことも大切です。
避難誘導を安全に行うために誘導灯、懐中電灯、蓄光テープなどの備品を揃えておくと、停電時でも避難経路を確認でき、従業員やお客様の安全な誘導に役立ちます。
2.災害時の営業方針を決める
災害の種類やレベルごとに営業方針を決めておきましょう。
たとえば「大雨警報が発令されたときは閉店する」「交通機関が運休した場合は従業員を出勤させない」といったように、営業の継続・中止や従業員対応の基準を具体的に定めておくことで、災害発生時に迅速な判断が可能になります。
また、仕入先が被災した場合に備えて、災害時の代替仕入方法や流通手段を決めておくことも大切です。緊急時の仕入先と定期的に連絡を取るなど、平時から信頼関係を築いておくようにしましょう。
3.背の高い家具・設備を固定する
地震の揺れで背の高い家具や設備が転倒しないよう、事前にしっかり固定しておくことが必要です。設備の種類や大きさに合わせて、L字金具・突っ張り棒・連結用接着シート・耐震ジェルマット・耐震ベルトなどを使用しましょう。
また、商品や食器類が棚から滑り落ちることがないよう、地震時に扉が閉まる扉ストッパーを取り付けておくこともおすすめです。落下や破損によるケガを防ぎ、安全を確保できます。
4.ガラスの飛散防止対策をする
窓やガラス戸の破片はケガの原因になるため、飛散防止フィルムを貼っておきましょう。また、養生テープや防護パネルを装着することで、二次災害を防ぎやすくなります。
5.看板などの屋外の物品・設備を点検する
暴風・台風により、看板などの屋外の物品・設備が倒壊したり吹き飛ばされたりするケースも想定されます。予測できるときには養生テープや結束バンドなどで固定しておきましょう。また、シートや土のうなどで設備をカバーするのもおすすめです。
6.防災責任者を決め、マニュアルを作成する
災害時に指示を出す防災責任者を決めておくと、スムーズな対応につながります。平時も防災責任者を中心に、避難訓練を実施しましょう。
また、電気や通信設備が利用できないことを想定し、紙の避難マニュアルを作成しておくことも大切です。災害用伝言ダイヤル(171)や安否確認アプリ、社内イントラネット掲示板を活用した連絡手段も決めておきましょう。
<参照>
総務省「災害用伝言サービス」
7.防災グッズを備えておく
事業所に閉じ込められた場合を想定し、従業員の人数×3日分の非常食の備蓄が推奨されます。この3日という日数は、過去の災害において外部からの物資が届くようになった平均的な日数がベースになっています。特に水・食料・電源確保は最優先です。
3日分という分量はあくまでも必要最低限量ですので、ローリングストック(日頃から買い置きし、使った分だけ買い足し、一定量備蓄する方法)などの取り組みに合わせて、多めに備蓄するのがおすすめです。
非常用持ち出し袋に入れておくものと帰宅困難時に備えるものを分けて準備しておきましょう。テナントビルに事業所がある場合は、共同で利用できる防災備蓄倉庫が設置されていることもあります。場所や利用方法を確認しておきましょう。
必須防災グッズチェックリスト
| 事業所内に備蓄するもの |
|
|---|---|
| 持ち出し袋に入れるもの |
|
| 帰宅困難時に備えるもの |
|
<参照>
首相官邸「災害の「備え」チェックリスト」
<参考>
オフィス防災の基本|必要な対策とグッズを紹介 総務・防災担当者必見
非常用持ち出し袋に入れるべきものは?オフィスで揃える備品一覧
8.消火器・消火設備を点検・補充する
全ての飲食店では消火器の設置が義務付けられています。ただし、調理油過熱防止装置や自動消火装置、圧力感知安全装置を全ての火を使用する器具・設備に設置している場合は、消火器設置義務が免除されます。事業所内の装置を確認し、消火器を十分数備えておきましょう。
また、消火器がすぐに使用できるか点検しておくことも大切です。なお、製造年から5年を過ぎた蓄圧式消火器などは内部点検が必要になります。定期的に確認しましょう。
<参照>
一般社団法人 日本消火器工業会「消火器の設置義務」
一般社団法人 日本消火器工業会「飲食店の消火器具設置/点検の義務化について」
9.停電・断水への備えをする
電気・水道などのインフラが停止すると、業務に多大な支障が生じます。ポータブル電源やソーラーチャージャーなどの非常用電源と、給水タンクや保存水などの飲用以外の水も備えておきましょう。
10.警報設備・避難設備を点検する
自動火災報知設備や漏電火災警報器などの警報設備を設置しているか確認しましょう。また、作動するか定期的に点検することも大切です。
避難はしごや救助袋、誘導灯などの避難設備の設置も必要です。警報設備と同様、使用できる状態か点検しておきましょう。
地震などの災害時に身を守る行動

災害時は適切な行動・選択が生命を左右します。
自分の身を守ることが最優先ですが、店舗や施設ではお客様や利用者の安全の確保も必要です。地震の場合は揺れが収まったらすぐに避難経路を確保し、安全に誘導できるように心がけましょう。災害時に身を守るための行動を紹介します。
頭・手足を守る
まずは身体の安全を確保します。頭巾で頭を守り、シートや衣類で手足を守り、スリッパで足の裏を守りましょう。地震が続くときには、丈夫なテーブルの下などに入るようにしてください。
エレベーターから出る
管制運転システムにより、地震時は自動的にエレベーターが最寄りの階に止まり、扉が開きます。しかし、システムが搭載されていない場合や機能しない場合も想定されるため、緊急時には最寄りの階で降り、閉じ込められないようにしましょう。
火の始末をする
コンロやタバコなどの火は、可能ならすぐに消してください。揺れなどにより火元に行けないときは、無理に近づかないようにしましょう。
手近なアイテムで救助を呼ぶ
建物が倒壊した場合に備え、救助を呼ぶ方法を決めておくことも必要です。誰もが簡単に手が届くように、ホイッスルや懐中電灯などの救助を呼ぶアイテムを事業所内の複数の場所に置いておきましょう。
避難経路を確保する
店舗や施設では、お客様・利用者の安全の確保が重要です。スムーズに誘導できるよう、非常口や出入口に障害物がないか普段から確認しておきましょう。
賃貸ビル・オフィスの確認事項

賃貸ビル・オフィスに入居している場合は、建物の管理者と事業所の管理者が異なる点に注意が必要です。非常時に備えて確認しておきたい事項、管理者に相談しておきたい事柄を紹介します。
避難経路
ビル内の避難経路を確認しておきましょう。通路にガラスなどの破損しやすいものがないか、また、足元に通行を妨げるものはないか確認しておくことが必要です。
避難経路は他の店舗やオフィスも利用します。譲り合ってスムーズに避難するためにも、管理者に相談し、定期的に訓練を実施するようにしましょう。
防災備蓄倉庫
防災備蓄倉庫の位置と利用方法について、建物管理者に確認しておきましょう。倉庫内の備蓄物品も把握しておくと、自社で備える防災グッズの種類・数量を決める参考になります。
災害グッズはまとめ買いで効率的に備える

災害グッズは個別に揃えると時間とコストがかかります。防災セットとして購入したり、ECサイトでまとめ買いをしたりすることで、必要なものをまとめて揃えましょう。
また、まとめて購入すると、使用期限の管理がしやすくなります。セット買い・まとめ買いで効率的に災害グッズを備えましょう。
まとめ
災害を防ぐことは難しいですが、被害を最小限に押さえる備えは可能です。防災マニュアルを整備し、災害時の対応手順を明確にしておくこと、そして日頃から必要な防災グッズを揃えておくことが大切です。
また、従業員数や事業所の規模によっては、購入すべき備品の数や種類が多くなる場合もあります。その際は、防災用品のセット購入やまとめ買いを活用すると便利です。購入の手間を省けるうえ、使用期限も管理もしやすくなります。
<参考>
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