更新日:2025年2月27日
環境に配慮した商品とは?具体例と企業が購入するメリット

昨今、企業の社会的責任を果たすという見地からも、企業による環境に配慮した取り組みがより一層求められています。しかし、具体的に何からはじめるべきなのかわからない、と頭を抱えている企業担当者も少なくありません。そこで手軽な取り組みのひとつが、普段購入している商品を、環境に配慮した商品に変えることです。本記事では、環境に配慮した商品の条件や選び方、そしておすすめの商品4選を詳しく紹介します。
環境に配慮した商品とは?
環境に配慮した商品は、「エコフレンドリーな商品」とも呼ばれており、地球環境や生態系に悪影響を与えない、もしくは悪影響が及ぶことを最小限に抑えることを目指した商品を指します。環境に配慮した商品の例として、再生材料を使用した商品や、生産過程でエネルギー消費が少ない商品、リサイクル可能な商品などがあります。
ほかにも環境に配慮した商品に関連する言葉として、「サステナブルな商品」や「エシカル商品」があります。サステナブルとは「持続可能」という意味です。サステナブルな商品やサービスとは、環境面のみならず、社会や経済の持続可能性も考慮したものを指します。
一方、エシカルは「倫理的な」という意味を持ち、エシカル商品は「倫理的な商品」とも呼ばれます。これは、環境や人、社会、動物などに配慮した製品を指します。これらの言葉は似た文脈で使われることが多いですが、それぞれの意味には違いがあります。
また、環境に配慮された商品を選ぶ際の目印になる、「環境認証マーク」と呼ばれるマークもあります。環境認証マークだけが環境への配慮の有無を示すわけではありませんが、商品を購入する際の重要な判断材料となります。
環境認証マークの代表的なものとしては、有機JAS規格を満たした農産物などに付けられる「有機JASマーク」や、適切に管理された森林素材が使用された製品に付けられる「FSCマーク」、環境負荷が少なく環境保全に役立つと認定された商品に付けられる「エコマーク」などがあります。
ほかにも、水産資源と環境に配慮して適切に管理され、持続可能な漁業で獲られた天然の水産物であることの認証である「海のエコラベル」や、主に紙製品において、古紙パルプがどのくらい配合されているのかを示すマークである「再生紙使用(R)マーク」など、非常に多くの環境認証マークが存在しています。
企業が環境に配慮した商品を購入するメリット
企業が環境に配慮した商品を購入することによって、多くのメリットが得られます。さまざまな側面からのメリットが考えられますが、以下では特に環境面と社会面でもたらされるメリットを紹介します。
環境面でのメリット
まず環境面でのメリットは主に2つ考えられます。第1に、環境に優しい製品やサービスを優先することで、資源の過剰な消費を抑えたり、廃棄物の量を削減し、温室効果ガスの排出を減らしたりできます。第2に、環境に優しい製品の利用が拡大することによって、生物多様性の保護にもつながります。これらが環境に配慮した商品を購入するメリットです。
社会面でのメリット
続いて社会面でもたらされるポジティブな影響は、まず企業の環境への取り組みが評価されれば、社会的信頼性の向上につながることが挙げられます。次に消費者の環境意識を高め、サステナブルなライフスタイルの実践が広がることで、社会全体の環境意識向上や環境政策への支持が強化されるといったメリットもあります。
環境に配慮した商品の特徴
環境に優しいとされる商品には、いくつかの共通点があります。ここからはそれらの主な特徴について、それぞれ具体例を交えて解説します。
再生素材を活用している
まず特徴のひとつが、製品として製造・使用された(製造過程の廃材を含む)のちにリサイクル処理により再び素材として利用できる状態にした再生素材を活用していることです。
例えば、工場からの廃棄素材を原材料に再利用する、あるいは使用済みペットボトルから作られた素材を製品の製造に取り入れるといったことも可能です。また、そのような取り組みを行うことにより、プラスチックをはじめとした廃棄物の発生を抑制できます。
環境負荷が少ないまたは省資源化の包材を使用している
続いて、環境負荷が少ない、あるいは省資源化の包材を使用していることです。環境負荷の少ない包材や、プラスチックに替わる素材を使用することは、企業が環境に優しい取り組みを行う際の有効な選択肢となります。
例えば、洗剤やヘアケア商品の詰め替えパックは、プラスチック容器使用の大幅な削減につながります。加えて、消費者にとっても、自分で選んだ容器を自由に使えるようになるというメリットが生まれます。近年では、こうした商品に代表されるように、さまざまな企業の商品が環境へのネガティブな影響を軽減することに貢献しています。
食品ロス削減に寄与している
ほかに、食品ロスの削減に寄与していることも特徴として挙げられます。なかには、食パンの耳をラスクとして販売するなど、商品の切れ端だけを集めた食品を製造して販売しているケースもあります。
また、規格外の農産物を加工して別の商品に生まれ変わらせることで食品を有効利用している企業も多くあります。本来食べられる食品について、捨ててしまうのではなく別の製品に加工して新たな付加価値を与えることも、特に食品企業の取り組みとしては有効です。
再生素材を活用している商品の具体例4選
使用済みのクリアホルダーを回収後に分別・再資源化した上で製品化している、アスクルの「Matakul※」シリーズの商品を紹介します。
どれも身近で実用的な商品ばかりなので、「環境に配慮した商品をこれからオフィスに取り入れてみたいけれど、どの商品を選べばよいかわからない」といった企業担当者には特におすすめです。
※「Matakul」は、「アスクル資源循環プラットフォーム」の取り組みから生まれた新PB商品シリーズです。限りある資源の有効活用、CO2の削減、アスクルの販売者としての責任を果たすため、事業者様に使用済みクリアホルダーをご提供いただき、再資源化・再製品化する資源循環を実現しています。
Matakul クリアホルダー A4
「Matakul クリアホルダー A4」は、使用済みのクリアホルダーを回収し、再資源化した再生材を20%配合して作られたクリアホルダーです。透明で入れた書類が一目でわかるので、仕事でも大活躍する商品です。
A4サイズの書類を簡単に保管でき、普段使いや郵送時の書類保護に便利です。環境に配慮した商品をお探しの方も、まずはクリアファイルのようによく使うものから取り入れることで、環境に優しい取り組みを実践することへのハードルが低くなるはずです。
Matakul クリアホルダーからつくったクリアホルダー
続いて「Matakul クリアホルダーからつくったクリアホルダー」は、リヒトラブ×アスクル共同企画によるオリジナルクリアホルダーです。限りある資源を再生して次の商品につなげたいという思いから作られました。
使用済みのクリアホルダーを回収した後、再資源化した再生素材を100%使用した実用的でエコなクリアホルダーです。再生材料を使用しているので、クリアホルダーの表面に多少の凹凸や黒点が付いていることもありますが、再生素材ならではの風合いが楽しめるのもこの商品の魅力のひとつです。
Matakul クリアホルダーからつくったジェットストリームボールペン
「Matakul クリアホルダーからつくったジェットストリームボールペン」は使用済みクリアホルダーを回収、再資源化した再生材料で作られた、三菱鉛筆のジェットストリームボールペンです。アスクルと三菱鉛筆の共同企画で実現した商品で、ボールペンの軸の材料として使用済みクリアホルダーが再利用されています。
エコな商品でありながら優れた筆記性も兼ね備え、かつ無地でシンプルなデザインなので、使っていて飽きません。また、中の芯を詰め替えることで長く使用できるため、お財布にも優しい商品です。
Matakul リス くず入れ角8L
最後に紹介する「Matakul リス くず入れ角8L」は、アスクルが回収した使用済みのクリアホルダーを再資源化した再生材料を50%配合した角型のスリムなくず入れです。
カラーは半透明とアースカラーの2色展開で、どちらも着色せずに仕上げているため、ナチュラルな色合いを楽しむことができる商品です。身の回りのちょっとしたゴミを捨てるのにも便利な大きさなので、オフィスで使えるリサイクル製品をお探しの方にもおすすめです。
まとめ
環境に配慮した商品の定義や、身の回りにある環境に配慮した商品について解説しました。現在、多くの企業がESG投資などの観点からも環境に配慮した取り組みを行うようになりました。
ピックアップしてご紹介したMatakulシリーズのように、普段使いしやすいものから導入を検討し、環境に優しい取り組みをはじめてみましょう。





