ガラス温度計（棒状温度計）

最も普及している温度計です。ガラスの管内に感温液が封入された構造です。温度に応じて液柱の高さが変化します。温度計のガラスまたはケースに目盛が刻まれており、液柱の高さを読み取ることにより温度を測ります。ガラスの材質と感温液の種類を選ぶことで、高い精度で温度を測ることが出来ます。一般家庭から工業・研究用まで広い範囲で使用されています。

放射温度計

物体は、温度に対応した赤外線エネルギーを放射しています。放射温度計はこの赤外線を集光して温度を測定します。サーモパイルなどの温度検出素子により、集光した赤外線エネルギーは、その熱量に応じた電気信号に変換されます。電気信号は補正等が行われ、温度として画面等に表示されます。放射温度計は、物体に触れることなく温度を測ることが出来るのが大きな特徴です。

バイメタル温度計・バイメタル湿度計

バイメタルとは温度による膨張率の大きい金属と小さい金属を貼り合わせたものです。温度の変化に応じて、バイメタルの曲がり方が変わる性質を利用した温度計です。
構造が簡単で保守が容易です。ガラス温度計よりも耐久性に優れているため、工業用の用途に適した温度計です。バイメタル湿度計も基本的な原理は同じです。金属に感湿剤を貼り合わせた構造で、湿度変化により曲がり方が変化します。

乾湿計

温度と湿度を同時に測ることができる温度計で、乾球温度計と湿球温度計（温度計の球部を湿らせたガーゼなどで包む）で構成されています。湿球から水が蒸発する際に、気化熱によって球部が冷やされます。そのため乾球と湿球が示す温度には差が生じます。
その温度差を読み取り、湿度換算表などを参照して湿度を求めます。温度は乾球が示しています。気象の観測用や、住宅・事務所などで利用されます。

電気式湿度計

半導体を用いたセンサーを感部とした湿度計です。センサーは一般的に容量性と抵抗性の2種類があります。湿度によってセンターの電気的性質が変化します。この変化を読み取り、変化量に応じた湿度に変換します。