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安全帯の主な種類と選び方│正しく着用して転落事故の防止を徹底
安全帯は、高い場所からの墜落や転落を防ぐことを目的とした、作業者の安全を守るためのツールです。しかしただ安全を目的として個人で装着するというのではなく、作業位置が2m以上の高さの場合には、事業者は作業者にヘルメットと安全帯の着用が“義務化”されているのです。それほどに高所での作業において、作業者の安全を守りケガを防ぐために必要なものとされています。安全帯にはどんな種類があって、どのようなものを選べば良いのかなどついてご紹介します!
安全帯の必要性と主な種類
安全帯とは?
安全帯とは、高所作業で作業者の墜落や転落などを防ぐために装着する個人用の保護具のことです。「ハーネス」や「ランヤード」とも呼ばれます。
作業する高さが2メートル以上、なおかつ足場の設置が難しいときなど、危険な場所で業務を行う場合に、事業者は労働者にヘルメットとともに、安全帯を着用させる義務があります。また労働者も、事業者から安全帯の装着を命じられたときは、装着する必要があります。
厚生労働省の『安全帯の規格』によって、安全帯の性能や構造などが規定されています。
安全帯の主な種類
安全帯には、主に3つの種類があります。
①1種安全帯
胴回りを固定することを目的としているタイプです。
■種類
「胴ベルト型安全帯」
・ 1本つり専用
・ ロープ式
・ ストラップ巻き取り式
・ ダブルランヤード式(2丁掛け)
・ U字つり専用
・ 1本つり・U字つり兼用
・ 1本つり・U字つり兼用(補助フック付き)
②2種安全帯
腰や胸など全身を支えるフルハーネス構造になっていて、落下による衝撃を分散するショックアブソーバが付いている対応です。
■種類
「フルハーネス式」
③3種安全帯
窓拭き掃除や傾斜での業務に用いられる安全帯です。胴回りと太ももにベルトを装着するタイプです。
■種類
「垂直面用ハーネス」 / 「傾斜面用ハーネス」
安全帯の選び方
安全帯の正しい着け方と使い方のポイント
安全帯の着け方
安全帯はいざというときの作業者の安全を守る、大切な命綱です。そのため、正しい装着が不可欠となります。ここでは正しい装着法をご紹介します。
STEP1
ベルトの先端部をバックル本体の差込口に通し、スライド部でベルトを固定する
STEP2
胴部のベルトを腰骨の上でしっかりと締める
※ベルトを締める位置がずれていると、転落時にけがをするおそれがあります
STEP3
1本つり専用はD環が体の横や斜め後ろに来るように調節する
STEP4
ハーネス式の場合は、ベルトを正しく装着する
※必ずベルトがねじれていないかどうかを確認します
STEP5
第三者に正しく装着できているかを確認してもらう
安全帯を使う際のポイント
正しく安全帯を装着したら、次に正しく使用することが重要です。使用の際の注意点をご紹介します。
- POINT①
フックをD環よりも高い位置の支持物に取り付ける
D環よりも低い位置に付けると、落下時の衝撃が大きくなります。
- POINT②
自分の作業範囲に近い位置にフックを掛ける
自分よりも離れすぎると、転落時に振り子状態になるおそれがあります。
- POINT③
体につないだロープが角に当たらないようにする
ロープが切れてしまう可能性があります。
- POINT④
片側が開いた構造物には取り付けない
フックが抜け落ちる可能性があります。
- POINT⑤
定期的に部品を交換する
使用するうちに、部品が劣化していきます。約2〜3年を目安に、部品を取り換えるようにしましょう。
安全帯は、作業者の安全と命を守る命綱!
どんなに正確に作業を行い、安全を確認していても、思わぬ事故は避けられない場合があります。そういった不慮の事故に備えるために、安全帯はとても重要なツールです。
高い場所からの落下や、思わぬ転倒。そんなリスクからケガを防いでくれるのが安全帯。
まずは主に3つある安全帯の種類から、使用シーンや用途に合わせて正しいものを選ぶようにしましょう。正しく選んだら、次に正確に装着するようにします。安全帯を付けていても、正しく装着できていなかったらケガのもととなってしまいます。そして、使用時の使い方にも注意が必要です。
今一度、上記のポイントをチェックして、正しく選び、正しく付けて、そして正しく使って、作業者の安全をしっかりと守ってください!



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